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総ー1個別事項について(その2)精神医療① (54 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_64893.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 総会(第622回 10/24)《厚生労働省》
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クロザピンについて

中医協 総-2
元.11.20

1.クロザピンの効果
治療抵抗性統合失調症(※1)の治療薬として世界100カ国以上で使用されている内服薬。
治療抵抗性合失調症の57~67%に精神症状の改善が見られている。
(※1) 治療抵抗性統合失調症とは、他の薬剤を十分量、十分期間使用しても症状改善が見られない患者をいう。

2.クロザピンの副作用

重篤な副作用 : ( )内は頻度

重篤な副作用は、無顆粒球症(※2)で、本邦での頻度は約1%。
1. 無顆粒球症 (1.02 %)
(※2)無顆粒球症は、体に入った細菌を殺すはたらきをする白血球(顆粒球)が著しく減り、ほと
んどなくなった状態をいう。無顆粒球症は、適切な医学的管理が実施されないと細菌感染により
重症になりやすく、死に至る危険性がある。
2009年7月から2017年5月末までに、クロザピンを服用している患者の1.02%に無顆粒球症が
みられた。

2. 高血糖 (0.32%)、糖尿病性ケトアシドーシス (不明)
糖尿病性昏睡 (不明)
3. 心筋炎 (0.11%)、心筋症 (0.05%)、心膜炎 (0.05%)
心嚢液貯留 (0.11%)

4. てんかん発作(不明)、痙攣 (0.91%)

3.CPMS(クロザピン患者モニタリングサービス)について
○CPMSは、無顆粒球症等の重大な副作用を早期発見し早期治療につなげるため、クロザ
ピンの投与前と投与中に定期的な血液検査を行う仕組みである。
○クロザピンは、入院して投与を開始すること(18週間までは原則として入院が必要)、投与開始後26週間は毎
週採血して白血球等の数を確認することが必要である。
○クロザピンは、HbA1cが6.0%(NGSP)未満では、投与開始後から4週、12週、以降12週間毎に、 6.0%(NGSP)
以上では、投与開始後から4週毎に採血をしてHbA1cを確認することが必要である。
○クロザピンは、精神保健指定医かつ日本精神神経学会または日本臨床精神神経薬理学会の専門医等で、講
習を受けテストに合格した登録医師のみ処方できる。クロザピンを提供できる医療機関は、診察当日に血液検査
等の結果がわかること、無顆粒球症や糖尿病への対処が可能なこと、CPMS登録医、CPMSコーディネート業務
担当者、クロザピン管理薬剤師が各2名以上勤務している体制を整える必要がある。
出典;クロザピン添付文書、クロザピン臨床試験結果、CPMS運営主体のホームページより作成
※障害保健福祉部 精神・障害保健課作成

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