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薬剤業務向上加算にかかる出向研修モデル作成の手引き(ver 1.0) (1 ページ)

公開元URL https://www.jshp.or.jp/content/2025/0703-1.html
出典情報 薬剤業務向上加算にかかる出向研修モデル作成の手引き(ver 1.0)の公表について(7/3)《日本病院薬剤師会》
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薬剤業務向上加算にかかる出向研修モデル作成の手引き(ver 1.0)
2025 年 6 月
日本病院薬剤師会
病院薬剤師確保策に関する検討特別委員会
<はじめに>
病院薬剤師の偏在は引き続き深刻な状況となっている。地域によっては薬剤師の確保が極めて困難な
状況が常態化しており、新しい取り組みはもとより基本的な業務の遂行が困難な施設が顕在化している。
そこで、本会では薬剤師の地域偏在の解消に向けて、理事会、総会、地方連絡協議会等で議論を重ね、
2022 年7月に武田会長のもと病院薬剤師確保策に関する検討特別委員会が組織された。
本特別委員会ではこれまでに、各都道府県の病院薬剤師会が主体となって、都道府県薬剤師会や自治
体と密に連携して、地域の実情に応じて効果的かつ持続可能な病院薬剤師の確保策を策定するための参
考に資するものとして「病院薬剤師確保の手引き」を本会のホームページで公開するとともに説明会を
開催してきた。病院薬剤師確保の取組みの手引きは改訂を重ね、各都道府県の第 8 次医療計画の薬剤師
確保の記載状況、薬剤師確保計画の協議体制、都道府県の部署と連携した薬剤師不足地域の病院薬剤師
確保事例について追記した ver 2.0 が最新版となっている。また、本会組織強化推進部からは地域医療
介護総合確保基金を用いた薬剤師修学資金貸与事業の推進について、「病院薬剤師確保の取組み(修学
資金貸与等)の手引き(ver 2.0)が公表されている。
今般、令和 6 年度の診療報酬改定によって、薬剤業務向上加算が新設された。薬剤業務向上加算は、
薬剤師の養成強化による病棟薬剤業務の向上を図ること、それによって各職種がそれぞれの高い専門性
を十分に発揮するための勤務環境の改善、タスク・シェア/タスク・シフト、チーム医療を推進するとの
位置づけである。病院薬剤師のさらなるチーム医療の推進と医療の質の向上の観点から、病棟を含む幅
広い業務を習得させる教育研修体制とともに、地域の病院へ出向して地域医療を経験させる取組を行っ
ている医療機関に対する評価として新設されたものである。地域と連携した教育研修の一環として基幹
病院から地域病院に一定期間出向して地域医療を研修する仕組みは、基幹病院の薬剤師が地域の病院で
の業務経験を通じて地域医療を俯瞰する広い視野が習得できることから、基幹病院が担う指導的な人材
の育成強化につながる。さらに、このような仕組みは、出向先の不足した人員を補うことにもなり、病
棟業務のノウハウを出向先の病院の業務に定着させることで地域医療の質の向上にも寄与するものと
して期待されている。
これによって我々は、病院薬剤師の偏在を打破するための制度上の後押しとなる以下の3つのツール
を手にしたことになる。
・地域医療介護総合確保基金の活用
・偏在指標の算出と薬剤師確保の必要性の医療計画への明記
・薬剤業務向上加算の新設
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