よむ、つかう、まなぶ。

MC plus(エムシープラス)は、診療報酬・介護報酬改定関連のニュース、

資料、研修などをパッケージした総合メディアです。


「看護の将来ビジョン2040 ~いのち・暮らし・尊厳を まもり支える看護~」 (8 ページ)

公開元URL https://www.nurse.or.jp/home/about/vision/
出典情報 看護の将来ビジョン2040(6/12)《日本看護協会》
低解像度画像をダウンロード

資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。

⃝医療におけるDXとして病院のカルテの電子化が全国的に浸透し、医療・介護・自治体など異なる
領域の情報基盤の連携が進み、人々にとっては救急から日々の健康管理まで、様々なサービスを活
用しやすい環境が整う。看護職においてはそれら効率的な情報共有に加え、病院内でのデジタル機
器やAI n の活用が一般的となる。医療DXによるそれらの変化により看護職は患者への直接的なケ
ア等、看護の専門性をさらに発揮できるようになる。
⃝在宅等でのオンライン診療 o やIoT p による遠隔モニタリング等の一般化により、人々の希望に応じ
た療養のかたちは多様化する。これらにおいて看護は患者の傍らで患者と遠隔の医師とをつなぎ、
その治療や療養を支える存在として、より専門性を発揮するようになる。遠隔医療 q の普及は、在
宅等で提供される医療のさらなる充実にも寄与する。
⃝病床機能の再編、在宅医療の普及と定着は、生活の場での療養継続の増加につながる。それに伴い、
医療と生活の視点を兼ね備えた看護へのニーズはより高まっていく。
遠隔医療の普及とも相まって、
在宅等で受けることができる医療の内容は広がり、看護職は在宅療養を支える大きな力となる。一
方で、中山間地域の独居高齢者など自宅での療養が困難な状況におかれる人々もいる。地域ごとに
課題が異なることを踏まえつつ、あらゆる人々の生活の中に医療や看護が届くよう、看護職がさら
なる専門性を発揮するためのイノベーションが進む。
⃝地域で暮らす人々の療養を支えるには、例えば訪問看護、病院・診療所、薬局、介護事業所等、所
属組織の異なる専門職間の連携が必要となる。そのためには、各職種の専門性を理解した上でこれ
ら連携のコーディネートを担う存在が重要となる。コーディネーターが、各機能がそれぞれの役割
を相互に発揮しあえる体制づくりをすることにより、人々の地域での療養生活を点ではなく面で支
えることができるようになる。
⃝様々な医療情報プラットフォームの構築や連携アプリ等の普及により、多施設・多職種間での情報
共有が進展する。遠隔モニタリングによるバイタルサインズや検査データ、画像や記録の多職種に
よる即時性のある共有は、医療・ケアチームの連携の質を高め、人々の療養生活への適時適切な介
入がより一層可能となる。
⃝看護はこれまでも個別性を重視してきたが、治療においても生命科学のさらなる進歩によりオー
ダーメイドの治療や予防が一般化し、一人ひとりの医療の選択の幅が広がる。どのような医療を受
けたいのか、どのように生きたいのかといった患者本人の選択にあたり、看護職にはこれまで以上
に意思決定支援の役割が必要となる。

6