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「看護の将来ビジョン2040 ~いのち・暮らし・尊厳を まもり支える看護~」 (14 ページ)
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公開元URL | https://www.nurse.or.jp/home/about/vision/ |
出典情報 | 看護の将来ビジョン2040(6/12)《日本看護協会》 |
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⃝人々の生き方や価値観が多様化するなかで、その人の意思にそった看護を提供していくためには、
人間理解と深い洞察力が一層求められ、さらには総合的なアセスメント能力と判断能力、実践力を
養うことが欠かせない。これらに対応するため、卒業時の到達レベルを大幅に引き上げるべく、看
護師基礎教育の4年制化を実現する。今後、少子化が深刻化するなかで人材を質と量の両面から確
保し続けるためにも大学化を目指し、養成の段階からどのような場においても専門職として役割を
果たせる看護師の育成を推進する。また、保健師基礎教育、助産師基礎教育の大学院化を実現する。
(2)より高い自律性を持った専門職としての活躍
⃝在宅等での療養が普及し、訪問看護や居住施設等で働く看護職が、在宅療養者の生活を支える大き
な柱となる。在宅等、生活の場における看護では、現場には看護職しかいないことが通常であり、
より少ない人数でより多くの患者、療養者に対応するため、看護職はその専門性の向上だけでなく、
さらに自律性を高め、自らの判断で適時適切に対応していく。
⃝人々の傍らで看護職が自律的に活動し、適時適切なケアを提供するため、患者を特定した医師の包
括的指示を地域においてより活用していく。手順書による特定行為の実施をはじめ、特定行為研修
を修了した看護師の活躍をさらに促進し、特に在宅領域において重症化予防等にその役割を発揮す
る。また、専門看護師、認定看護師はさらに専門性の高いレベルで活躍するとともに、資格認定者
を増やし、看護の質向上のためにより一層貢献していく。
⃝訪問看護等の現場では、医師の包括的指示に想定されていない状態変化が生じ、病状を見極めた上
で処置の実施や薬剤の投与が必要となる状況がある。諸外国においては、特にプライマリケアにお
ける医療へのアクセス等を改善するため、追加の教育を受けた看護師が、従来を超える役割を果た
す仕組み・資格が創設されている。最も導入が進んでいるのが、大学院で教育を受け、患者の状態
をアセスメントし、タイムリーに一定の範囲の必要な医療的な対応を行うナース・プラクティショ
ナー w であり、実施する業務の範囲や医師との関係性は国や州によって異なるが、安全で質の高い
ケアを提供できることが広く実証されている。米国をはじめとした諸外国の制度を、わが国の状況
に応じたかたちで取り入れる等、看護職が自立・自律した専門職として、人々の身近な場で活躍す
ることを目指す。
(3)地域における看護の拠点の確保
⃝看護が人々の生涯にわたって健康を支えるためには、日々の暮らしの中で、人々が看護と多様な接
点を持つことのできる地域づくりが必要である。例えば、入院患者にはナースステーションが身近
な拠り所であるように、在宅等で療養する医療ニーズの高い人々には、
いわば「地域のナースステー
ション」ともいうべき看護職の活動の足場となる拠点が、
その療養を支える役割を果たしていける。
2040年に向けては、そのような看護ケア提供の拠点の確保を急ぐ。
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人間理解と深い洞察力が一層求められ、さらには総合的なアセスメント能力と判断能力、実践力を
養うことが欠かせない。これらに対応するため、卒業時の到達レベルを大幅に引き上げるべく、看
護師基礎教育の4年制化を実現する。今後、少子化が深刻化するなかで人材を質と量の両面から確
保し続けるためにも大学化を目指し、養成の段階からどのような場においても専門職として役割を
果たせる看護師の育成を推進する。また、保健師基礎教育、助産師基礎教育の大学院化を実現する。
(2)より高い自律性を持った専門職としての活躍
⃝在宅等での療養が普及し、訪問看護や居住施設等で働く看護職が、在宅療養者の生活を支える大き
な柱となる。在宅等、生活の場における看護では、現場には看護職しかいないことが通常であり、
より少ない人数でより多くの患者、療養者に対応するため、看護職はその専門性の向上だけでなく、
さらに自律性を高め、自らの判断で適時適切に対応していく。
⃝人々の傍らで看護職が自律的に活動し、適時適切なケアを提供するため、患者を特定した医師の包
括的指示を地域においてより活用していく。手順書による特定行為の実施をはじめ、特定行為研修
を修了した看護師の活躍をさらに促進し、特に在宅領域において重症化予防等にその役割を発揮す
る。また、専門看護師、認定看護師はさらに専門性の高いレベルで活躍するとともに、資格認定者
を増やし、看護の質向上のためにより一層貢献していく。
⃝訪問看護等の現場では、医師の包括的指示に想定されていない状態変化が生じ、病状を見極めた上
で処置の実施や薬剤の投与が必要となる状況がある。諸外国においては、特にプライマリケアにお
ける医療へのアクセス等を改善するため、追加の教育を受けた看護師が、従来を超える役割を果た
す仕組み・資格が創設されている。最も導入が進んでいるのが、大学院で教育を受け、患者の状態
をアセスメントし、タイムリーに一定の範囲の必要な医療的な対応を行うナース・プラクティショ
ナー w であり、実施する業務の範囲や医師との関係性は国や州によって異なるが、安全で質の高い
ケアを提供できることが広く実証されている。米国をはじめとした諸外国の制度を、わが国の状況
に応じたかたちで取り入れる等、看護職が自立・自律した専門職として、人々の身近な場で活躍す
ることを目指す。
(3)地域における看護の拠点の確保
⃝看護が人々の生涯にわたって健康を支えるためには、日々の暮らしの中で、人々が看護と多様な接
点を持つことのできる地域づくりが必要である。例えば、入院患者にはナースステーションが身近
な拠り所であるように、在宅等で療養する医療ニーズの高い人々には、
いわば「地域のナースステー
ション」ともいうべき看護職の活動の足場となる拠点が、
その療養を支える役割を果たしていける。
2040年に向けては、そのような看護ケア提供の拠点の確保を急ぐ。
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