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「看護の将来ビジョン2040 ~いのち・暮らし・尊厳を まもり支える看護~」 (10 ページ)
出典
公開元URL | https://www.nurse.or.jp/home/about/vision/ |
出典情報 | 看護の将来ビジョン2040(6/12)《日本看護協会》 |
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2.
次なるビジョンへ、 看護の変革
多様な生き方、働き方、そして考え方が存在する中で、特に人々の健康と生活を支える看護は、予防・
療養・看取り、人々の人生のどの場面においても自律 r した専門職としてアプローチできる重要な役割
をもつ。一人ひとりの意思を最大限尊重しつつ、多職種によるチーム医療、介護や福祉を含む地域包括
ケアシステムにおいて、さまざまな連携のキーパーソンとして活躍することが求められる。
これら看護に期待されるものを踏まえ、変化に応じて看護のもつ力を十分に発揮していくために、私
たち看護職は2040年に向けて、次の3つの目標に挑戦していく。
▪その人らしさを尊重する生涯を通じた支援
▪専門職としての自律した判断と実践
▪キーパーソンとしての多職種との協働
1)2040年に向けて看護がめざすもの
(1)その人らしさを尊重する生涯を通じた支援
⃝看護は、人々の「健康」という観点、そして「医療の視点」と「生活の視点」の双方から人々を支
えている強みを活かし、一人ひとりの個別性を重視するとともにこの先起こりうる予測に基づき、
そのとき、その人にとって最適な支援を提供する。つまり、どのような場においても、どのような
人に対しても、その人の価値観、これまでの人生、これからどうありたいか、それらすべてを踏ま
え、最期を迎えるその時まで、その人らしい生き方を支援する。このことはどの時代においても一
貫した看護の不変の理念である。
⃝人々がより長く元気に暮らすために健康づくりは重要な意味を持つ。現在の健康状態は、それまで
の生活習慣や社会環境等の積み重ねであり、また次世代の健康にも影響を及ぼす可能性がある。し
たがってそれらを踏まえ、できる限り課題を改善しながら日常生活を送ることが重要となる。看護
職は、胎児期から老齢期に至るまで各時期の特性を踏まえ、現在につながる前後も見据えた、一人
ひとりの人生に沿った健康支援を推進する(ライフコースアプローチ s )
。生涯を通したそれら支援
においては、医療と生活の視点を兼ね備えた看護だからこその働きかけが重要な役割を担う。オン
ライン診療が進むなかにあっても、看護職による対面での直接的なケアの必要性は変わるものでは
なく、人々を支える大きな柱となる。
⃝生涯における、働く期間の長期化に伴い、多くの人々は、職業人生の途上で、メンタルヘルスを含
む何らかの病や心身の衰えに向き合う経験を有し、あるいは障害を持つこともある。治療をしなが
ら、もしくは悪化の不安を抱えながら働く人々、社会でさまざまに役割を担う人々に対して、看護
職は適切な治療継続の方法や病状変化への早期対応、そして働き方の助言を行い、一人ひとりが生
きがいや働きがいを持ち、その人らしく社会生活との両立ができるよう支援する。
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次なるビジョンへ、 看護の変革
多様な生き方、働き方、そして考え方が存在する中で、特に人々の健康と生活を支える看護は、予防・
療養・看取り、人々の人生のどの場面においても自律 r した専門職としてアプローチできる重要な役割
をもつ。一人ひとりの意思を最大限尊重しつつ、多職種によるチーム医療、介護や福祉を含む地域包括
ケアシステムにおいて、さまざまな連携のキーパーソンとして活躍することが求められる。
これら看護に期待されるものを踏まえ、変化に応じて看護のもつ力を十分に発揮していくために、私
たち看護職は2040年に向けて、次の3つの目標に挑戦していく。
▪その人らしさを尊重する生涯を通じた支援
▪専門職としての自律した判断と実践
▪キーパーソンとしての多職種との協働
1)2040年に向けて看護がめざすもの
(1)その人らしさを尊重する生涯を通じた支援
⃝看護は、人々の「健康」という観点、そして「医療の視点」と「生活の視点」の双方から人々を支
えている強みを活かし、一人ひとりの個別性を重視するとともにこの先起こりうる予測に基づき、
そのとき、その人にとって最適な支援を提供する。つまり、どのような場においても、どのような
人に対しても、その人の価値観、これまでの人生、これからどうありたいか、それらすべてを踏ま
え、最期を迎えるその時まで、その人らしい生き方を支援する。このことはどの時代においても一
貫した看護の不変の理念である。
⃝人々がより長く元気に暮らすために健康づくりは重要な意味を持つ。現在の健康状態は、それまで
の生活習慣や社会環境等の積み重ねであり、また次世代の健康にも影響を及ぼす可能性がある。し
たがってそれらを踏まえ、できる限り課題を改善しながら日常生活を送ることが重要となる。看護
職は、胎児期から老齢期に至るまで各時期の特性を踏まえ、現在につながる前後も見据えた、一人
ひとりの人生に沿った健康支援を推進する(ライフコースアプローチ s )
。生涯を通したそれら支援
においては、医療と生活の視点を兼ね備えた看護だからこその働きかけが重要な役割を担う。オン
ライン診療が進むなかにあっても、看護職による対面での直接的なケアの必要性は変わるものでは
なく、人々を支える大きな柱となる。
⃝生涯における、働く期間の長期化に伴い、多くの人々は、職業人生の途上で、メンタルヘルスを含
む何らかの病や心身の衰えに向き合う経験を有し、あるいは障害を持つこともある。治療をしなが
ら、もしくは悪化の不安を抱えながら働く人々、社会でさまざまに役割を担う人々に対して、看護
職は適切な治療継続の方法や病状変化への早期対応、そして働き方の助言を行い、一人ひとりが生
きがいや働きがいを持ち、その人らしく社会生活との両立ができるよう支援する。
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