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働く女性の更年期症状に影響を及ぼす因子の解明に向けて:インターネットパネルに基づく分析 (14 ページ)

公開元URL https://www.esri.cao.go.jp/jp/esri/archive/e_dis/2025/e_dis401.html
出典情報 働く女性の更年期症状に影響を及ぼす因子の解明に向けて:インターネットパネルに基づく分析(6/9)《内閣府》
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ESRI Discussion Paper Series No.401
「働く女性の更年期症状に影響を及ぼす因子の解明に向けて:インターネットパネルに基づく分析」

<第2表>
5.考察
(1)結果の概要と本研究の特徴
本研究では、就労女性の中等度から重度の更年期症状に影響を及ぼすリスク因子を解
明するため、個人の身体状況に関連する因子だけでなく、社会生活や労働環境に関連する
因子も含めて検討した。個人の身体状況に関連する因子には、年齢や身長、体重のほか、
月経の状況や婦人科疾患の既往歴といった女性特有の健康に関する因子を含め、社会生
活に関連する因子には、婚姻状況、子供の有無、世帯年収、世帯の主たる稼ぎ手、学歴、
労働環境に関する因子には、雇用形態(正規、非正規、自営等)や業種に、労働時間や立
ち時間、重量物の持ち上げ、深夜勤務などの労働負荷を示す因子を含む幅広い因子から検
討した。また、本研究では、更年期症状を就労との関係から捉えるには、就労による心身
への負荷が日常的に一定以上ある就業者を分析対象とするのが適当であると考え、被用
者保険の加入要件のひとつが週の所定労働時間が 20 時間以上であることを参考に便宜的
に週の有償労働が 20 時間以上の女性を分析対象とした。
更年期症状の特徴として個人差が大きいことが以前から指摘されているが[4, 42]、こ
うした個人差の目安となる情報がこれまで非医療関係者にはほとんど示されてこなかっ
た。本研究では、更年期症状を SMI によって包括的に評価し、その症状の強度の分布を
定量的に示した。民間リサーチ会社の登録パネルではあるものの、特定の集団に限定しな
い、日本の就労女性を対象とした更年期症状についての調査を分析したものであるが、こ
うした調査自体が日本では希少であり[47]、また、更年期にある可能性が高い年齢帯の 45
~56 歳に限定して調査を実施したことは本研究の強みである。
(2)45~56 歳就労女性における更年期症状
更年期症状の評価尺度には、SMI のほか、クッパーマン更年期障害指数(Kupperman
Index)[48]や更年期障害評価尺度(MRS:Menopause Rating Scale)[49]などがある。
近年、日本では更年期のセルフチェックが推奨され[50]、セルフチェックのために SMI
が紹介され[51]、非医療関係者にも活用されることが増えている。こうした一般の間で認
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