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働く女性の更年期症状に影響を及ぼす因子の解明に向けて:インターネットパネルに基づく分析 (10 ページ)
出典
公開元URL | https://www.esri.cao.go.jp/jp/esri/archive/e_dis/2025/e_dis401.html |
出典情報 | 働く女性の更年期症状に影響を及ぼす因子の解明に向けて:インターネットパネルに基づく分析(6/9)《内閣府》 |
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ESRI Discussion Paper Series No.401
「働く女性の更年期症状に影響を及ぼす因子の解明に向けて:インターネットパネルに基づく分析」
経後の5年間を併せた 10 年間が「更年期」といわれることによる[42]。薬剤性無月経者
を除外したのは、医原性閉経による更年期症状は自然閉経よりも程度が重く、自然閉経と
異なる経路をたどる可能性が高いためである[45]。さらに、就労による影響を検討するた
め、週の有償労働が 20 時間未満の短時間労働者を分析対象から除外した。
(2)調査項目
①更年期症状
本研究では、更年期症状の評価尺度として簡略更年期指数(Simplified Menopausal
Index:SMI)[46]を使用した。科研費研究におけるアンケート調査票では、更年期によ
くみられる症状を 76 項目から調査している。この 76 項目には SMI で評価される症状を
含むことから、76 項目の中から該当する項目を抽出し SMI を算出した。科研費研究にお
けるアンケート調査から得られた回答を SMI の算出に活用するため、以下2点の要領に
基づきデータを作成した。
1点目は各症状についての回答に関するものである。SMI は、10 項目の症状をそれぞ
れ4段階スケールで判定し、各項目の点数を合計し得られる(付表1)
。SMI と科研費研
究の調査票とを比較すると同じ質問もあるが、科研費研究の調査票は総じて症状をより
分化して尋ねている。例えば、SMI の調査項目のひとつに「頭痛、めまい、吐き気がよく
ある」があるが、科研費研究ではこれに対応する設問が「頭がいたい、重い、頭痛」、
「め
まいがする」
、
「はきけがする、嘔吐する」と3つの設問にまたがることから、これら3問
の回答の平均点を該当する SMI の回答として採用した。このように、SMI の各設問に対
応する科研費研究の回答が複数にまたがるときには、これら複数の回答の平均点を算出
し該当する SMI の回答とした。
2点目は回答のスケールに関するものである。科研費研究における調査項目の回答様
式は8段階のリッカートスケールで 0(全くない)
、1(ほとんどない)、2(月に 1 回以
下)
、3(月に 2 回以上)
、4(週に 1 回程度)
、5(週に 2~3 回)
、6(週に 4~6 回)
、7(毎
日)となっている。このため、科研費調査における8段階スケールの回答を SMI の4段
階スケールに変換するときには、科研費調査における「0(全くない)
」と「1(ほとんど
ない)
」を SMI の「無」に、
「2(月に 1 回以下)
」と「3(月に 2 回以上)
」を SMI の「弱」
に、
「4(週に 1 回程度)
」と「5(週に 2~3 回)
」を SMI の「中」に、
「6(週に 4~6 回)
」
10
「働く女性の更年期症状に影響を及ぼす因子の解明に向けて:インターネットパネルに基づく分析」
経後の5年間を併せた 10 年間が「更年期」といわれることによる[42]。薬剤性無月経者
を除外したのは、医原性閉経による更年期症状は自然閉経よりも程度が重く、自然閉経と
異なる経路をたどる可能性が高いためである[45]。さらに、就労による影響を検討するた
め、週の有償労働が 20 時間未満の短時間労働者を分析対象から除外した。
(2)調査項目
①更年期症状
本研究では、更年期症状の評価尺度として簡略更年期指数(Simplified Menopausal
Index:SMI)[46]を使用した。科研費研究におけるアンケート調査票では、更年期によ
くみられる症状を 76 項目から調査している。この 76 項目には SMI で評価される症状を
含むことから、76 項目の中から該当する項目を抽出し SMI を算出した。科研費研究にお
けるアンケート調査から得られた回答を SMI の算出に活用するため、以下2点の要領に
基づきデータを作成した。
1点目は各症状についての回答に関するものである。SMI は、10 項目の症状をそれぞ
れ4段階スケールで判定し、各項目の点数を合計し得られる(付表1)
。SMI と科研費研
究の調査票とを比較すると同じ質問もあるが、科研費研究の調査票は総じて症状をより
分化して尋ねている。例えば、SMI の調査項目のひとつに「頭痛、めまい、吐き気がよく
ある」があるが、科研費研究ではこれに対応する設問が「頭がいたい、重い、頭痛」、
「め
まいがする」
、
「はきけがする、嘔吐する」と3つの設問にまたがることから、これら3問
の回答の平均点を該当する SMI の回答として採用した。このように、SMI の各設問に対
応する科研費研究の回答が複数にまたがるときには、これら複数の回答の平均点を算出
し該当する SMI の回答とした。
2点目は回答のスケールに関するものである。科研費研究における調査項目の回答様
式は8段階のリッカートスケールで 0(全くない)
、1(ほとんどない)、2(月に 1 回以
下)
、3(月に 2 回以上)
、4(週に 1 回程度)
、5(週に 2~3 回)
、6(週に 4~6 回)
、7(毎
日)となっている。このため、科研費調査における8段階スケールの回答を SMI の4段
階スケールに変換するときには、科研費調査における「0(全くない)
」と「1(ほとんど
ない)
」を SMI の「無」に、
「2(月に 1 回以下)
」と「3(月に 2 回以上)
」を SMI の「弱」
に、
「4(週に 1 回程度)
」と「5(週に 2~3 回)
」を SMI の「中」に、
「6(週に 4~6 回)
」
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