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参考資料4 「一体的実施・KDB活用支援ツール」抽出の考え方と保健事業への活⽤Ver.1 (25 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_28208.html
出典情報 データヘルス計画(国保・後期)の在り方に関する検討会 高齢者保健事業の実施計画(データヘルス計画)策定の手引きに係るワーキンググループ(第1回 9/28)《厚生労働省》
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フレイル・サイクルの考え⽅からみた多職種連携 (5-図表5参照)
筋⾁減弱(サルコペニア)の原因は加齢だけではなく、低栄養や活動不⾜等でも進⾏が加速する。下の 5-図表5に⽰す
ように、低栄養でサルコペニアになると、活⼒(安静時代謝および消費エネルギー等)や筋⼒、⾝体機能が低下する。
それによって活動量も減り、さらなる⾷欲低下をもたらす悪循環が⽣まれてしまう。8) サルコペニア対策は、この悪循環を断ち
切ることにつながる。
このフレイル・サイクルという負の連鎖の考え⽅を踏まえると、様々な病態(消耗性疾患や慢性疾患等)の有無だけではな
く、⻭科⼝腔の問題、精神⼼理的問題、社会的問題(閉じこもりや地域交流のない⽅々等)等の多⾯的な要因が複雑
に関わっていることが分かっている。そのため、多職種連携を普段から意識し、お互いの職種の強みを活かし、多くの地域資源
も活⽤しながらしっかりと介⼊していくことが求められている。
5-図表5 フレイル・サイクルの考え⽅からみた多職種連携

フレイル・サイクルの考え⽅からみた多職種連携
消耗性疾患/慢性疾患

歯科医師

医師、保健師、看護師、薬剤師

体重減少

歯科・口腔の問題 言語聴覚士
歯科衛生士

精神心理的問題
臨床心理士

低 栄 養

筋肉量減少:
サルコペニア

管理栄養士

↓消費エネルギー

↓安静時代謝
疲労

↓活動性
社会的問題
(閉じこもり)
社会福祉士
精神保健福祉士
介護福祉士
介護福祉専門員

↓歩行速度

↓筋力

理学療法士
健康運動指導士

障害

移動困難

依存(要介護)

バランス障害

転倒・外傷

(出典︓サルコペニア・フレイル指導⼠研修会資料から引⽤)

地域でのサルコペニア簡易評価︓ 「ふくらはぎ(下腿)」の周囲⻑に注⽬
1. 改訂版サルコペニアのアジア⼈向け診断アルゴリズム(AWGS2019)9)

⑴ まずは下腿周囲⻑(ふくらはぎの最⼤周囲⻑︓筋⾁量を反映)を測定︓
男性 34cm 未満、 ⼥性 33cm 未満の場合は要注意
⑵ 上記にてリスク保有者には、次のステップに進む(下記のどちらでも可)
◆握⼒(筋⼒を反映)の測定︓男性 28 kg 未満、⼥性 18kg 未満
◆5 回椅⼦⽴ち上がりテスト(⾝体機能を反映)の測定︓12 秒以上
⑶ 以上の段階を経て、⑴および⑵を満たした場合は、サルコペニアの可能性がありとして、介⼊を開始する。
2.【指輪っかテスト】 ・・・⾃分で簡単に評価できるサルコペニアのセルフチェック 10)
⑴ 両⼿の親指と⼈差し指で、指輪っかをつくる。
⑵ 利き⾜でないふくらはぎの最も太い部分を指輪っかでそっと囲む。この時親指が後ろ側になり、膝は 90 度の直⾓にする。
⑶ ちょうど囲める、隙間ができる場合は、サルコペニアの発症リスクが⾼い可能性がある。
※特に、隙間ができた場合は、要介護新規認定や死亡リスクも⾼いため緊急性が⾼い。

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