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総-2個別事項について(その13)精神医療➁ (11 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_66697.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 総会(第633回 12/5)《厚生労働省》
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精神科の診療について(うつ病)


精神科の診察において、例えばうつ病では把握すべき情報等が多岐に渡っており、このような情
報等は初診時に把握することが望ましいと考えらえる。
把握すべき情報のリスト

注意すべき情報のリスト

(治療者・患者関係の形成を勘案しながら確認)
1)

言い間違い・迂遠さの有無を観察

1)

自殺念慮・自殺企図の有無と程度

2)

身長・体重・バイタルサイン(栄養状態を含む)

2)

自傷行為・過量服薬の有無と状況

3)

一般神経学的所見(パーキンソン症状、不随意運動を含む)

3)

他の医学的疾患による抑うつ障害の除外

4)

既往歴:糖尿病・閉塞隅角緑内障の有無を確認

4)

身体合併症・併用薬物の有無と状況

5)

家族歴:精神疾患・自殺者の有無を含めて

6)

現病歴:初発時期、再発時期、病相の機関、「きっかけ」、
「悪化要因」、生活上の不都合(人間関係、仕事、家計な
ど)

5) 併存症:不安症、強迫症、心的外傷後ストレス障害、神経発
達症(自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症)、パーソナ
リティ障害、アルコール・薬物などの使用障害、原発性睡眠
障害他

7)

生活歴:発達歴・学歴・職歴・結婚歴・飲酒歴・薬物使用歴
を含めて

6)

不安性の苦痛を伴うもの

7)

混合性の特徴を伴うもの(躁/軽躁病の症状の一部の混入)

病前のパーソナリティ傾向:他者配慮性・対人過敏性・発揚
性・循環性・気分反応性の有無を含めて

8)

混合性抑うつ状態(焦燥感の強いうつ状態)

9)

双極性うつ病(例:若年発症、抑うつ病相の多さ、双極性
障害の家族歴)

10)

過去の(軽)躁状態

8)
9)

病前の適応状態:家庭・学校、職場などにおいて

10)

睡眠の状態:夜間日中を含めた睡眠時間、いびき・日中の眠
気の有無の聴取

・活動性の変化(例:「いつもより活動的で調子良いと感じ
た時期」「普段より仕事がはかどった時期」「よりたくさん
アイデアが浮かんだ時期」)

11) 意識障害・認知機能障害・知能の低下の有無
12)

女性患者の場合:妊娠の有無、月経周期に伴う気分変動、出
産や閉経に伴う気分変動

・生活歴の確認(例:職歴などの変化)
11)

出典:日本うつ病学会治療ガイドラインサマリー

精神病症状(例:気分に一致する微小妄想、気分に一致しな
い被害妄想・幻聴。若年者では統合失調症との鑑別)

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