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65歳以上の成人に対する肺炎球菌ワクチン接種に関する考え方(第7版) (16 ページ)

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出典情報 65歳以上の成人に対する肺炎球菌ワクチン接種に関する考え方(第7版)(9/30)《日本呼吸器学会》
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(参考資料)合同委員会の見解
1.第 1 版の「考え方」における見解(2015 年 1 月)
65 歳以上の成人に対する PCV13 の免疫原性、安全性に関する国内・国外のデータ
は認められるが 9-11)、 臨床効果の成績はオランダにおける一報のみである 12)。ま
た、2014 年当時はその費用対効果の解析も未実施であった。このため、合同委員会
としては、現時点では 65 歳以上の成人に対する PCV13 を含む肺炎球菌ワクチンの
エビデンスに基づく指針を提示することは困難と判断した。また、2014 年 9 月に米
国 ACIP は 65 歳以上の成人に対する PCV13-PPSV23 連続接種の推奨について発表し
た。尚、この 65 歳以上の成人に対する PCV13 の推奨については 2018 年に再評価す
るとされていた。一方、米国で PCV13 を定期接種とする根拠となった 65 歳以上の
成人に対する PCV13 の臨床効果、費用対効果の推定については、米国における 65 歳
以上の成人における侵襲性肺炎球菌感染症(IPD)、肺炎球菌性肺炎の罹患率、原因
菌の血清型分布等が利用されたと考えられる。しかしながら、わが国の成人におけ
る PCV13 の背景は、小児における PCV7/PCV13 の導入時期の違い等から、米国にお
ける背景とは異なると考えられる。このため、2015 年1月の時点で合同委員会はわ
が国の肺炎球菌ワクチンに関する考え方に、米国 ACIP の PCV13 接種を含む推奨内
容を全面的には取り入れるべきではないと判断した。一方、本合同委員会としては、
わが国の実地臨床医家に対して PCV13 接種の可能な選択肢を示すことが必要である
が、日本独自の臨床的、医療経済的エビデンスは確定していないため、主に安全性
の観点から「65 歳以上の成人における肺炎球菌ワクチン接種の考え方」として提示
することとした。
2.第 2 版の「考え方」における見解(2017 年 10 月)
2017 年 10 月時点で、第 1 版の「考え方」を公開(2014 年 9 月)後の 65 歳以上の
成人に対する PCV13 の臨床効果に関する追加情報はない。わが国の成人における
IPD 原因菌及び 65 歳以上の成人の肺炎球菌性肺炎の原因菌の PCV13 と PPSV23 によ
る血清型カバー率はいずれも不変またはやや減少傾向である。米国 CDC が示した 65
歳以上の成人に対する PCV13 追加接種の費用対効果の妥当性に関して、2014 年時
点での検討には、PCV13 による小児定期接種導入の集団免疫効果(65 歳以上の成人
における肺炎球菌性肺炎患者数の減少)並びに PPSV23 の 65 歳以上の成人における
肺炎球菌性肺炎に対するワクチン効果(直接効果)が反映されていない。
以上より、本合同委員会としては、2017 年 10 月時点においても米国 ACIP の PCV13-

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