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65歳以上の成人に対する肺炎球菌ワクチン接種に関する考え方(第7版) (13 ページ)

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出典情報 65歳以上の成人に対する肺炎球菌ワクチン接種に関する考え方(第7版)(9/30)《日本呼吸器学会》
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8.ハイリスク者に対する肺炎球菌ワクチン接種
国内で 2013〜2022 年に実施された成人 IPD サーベイランスにおいて、IPD 患者
2,483 例中、65 歳以上は 1,740 例(70.0%)であった。このうち基礎疾患のある IPD
患者は 1,011 例(58.1%)、免疫不全状態のある IPD 患者は 543 例(31.2%)であった
6,8)

。表 2 に 65 歳以上の IPD 患者の基礎疾患別、免疫不全状態別の頻度を示した。

基礎疾患では頻度の高い順に糖尿病、慢性肺疾患、アルコール依存症、慢性心疾患、
慢性肝疾患であった。免疫不全状態では頻度の高い順に、固形がん、抗がん剤治療、
ステロイド療法、慢性腎疾患・透析、自己免疫性疾患、機能的・解剖学的無脾症、
免疫抑制剤治療、生物学的製剤治療、血液幹細胞移植後等が続いた。これらの IPD
患者に併存する頻度の高い基礎疾患や免疫不全状態を有する者は肺炎球菌感染症
のハイリスク者と考えられる。これらの基礎疾患を有する患者ではその重症度に応
じて PCV20 または PCV21 の接種、あるいは PCV15-PPSV23 による連続接種を検討す
ることが望ましい。また、免疫不全状態のある患者では PCV20 または PCV21、ある
いは PCV15-PPSV23 による連続接種が推奨される 36)。また、これらのハイリスク者
においては、その感染リスクを考慮して PCV15 接種後 1 年以内の PPSV23 接種を検
討することも考えられる。これらのハイリスク者の病態の詳細については、本合同
委員会で公表した「6 歳から 64 歳までのハイリスク者に対する肺炎球菌ワクチン
接種の考え方(第 3 版)」を参照のこと 37)。

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