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【資料3】新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の罹患後症状について(研究報告、今後の厚生労働省の対応)(報告) (20 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_62310.html |
出典情報 | 厚生科学審議会 感染症部会(第96回 9/3)《厚生労働省》 |
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令和6年度 厚生労働行政推進調査事業費補助金(新興・再興感染症及び予防接種政策推進研究事業)
新型コロナウイルス感染症に関するアンケート調査 ー北海道札幌市ー
研究分担者:国立国際医療研究センター国際医療協力局グローバルヘルス政策研究センター・センター長
磯博康
研究協力者:北海道大学大学院医学研究院公衆衛生学教室 玉腰暁子、木村尚史、春原怜史
研究目的:新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の罹患後症状の長期的な影響(感染から24か月以上経過後の罹患後症状の状況、就業や就学への影響、社会経済状況への影響等)や罹患後症状が24か月
以上持続するリスク因子、罹患後症状に関する支援制度の利用状況について、罹患後症状の持続期間別に非感染者と比較し実態を明らかにする。
対
象:2021年度の調査*1の回答者(札幌市在住で調査当時にて20~64歳)および2022年度の調査*2の回答者(札幌市在住で調査当時にて18~19歳)
方
法:自記式アンケート(オンライン回答) 調査時期:2024年12月~2025年1月
*1 2022年1月に実施した、札幌市在住の調査当時20歳~64歳の感染者および非感染者48,215人を対象とする調査。
罹患後症状の定義:感染者において、2か月以上持続し、かつ初回感染から3か月時点で有した症状
遷延する症状(遷延症状)の定義:非感染者において、2024年2月から回答時点までの間で2か月以上続いた症状 *2 2023年2月に実施した、札幌市在住の調査当時5歳~19歳の感染者および非感染者113,925人を対象とする調査。
(なお、複数回感染者については、初回感染からの症状の有無について尋ねた)
感染者(感染から24か月以上経過)
非感染者
1,620人
617人
20.0%
16.0%
12.0%
8.0%
4.0%
0%
割合(%)
アンケート送付:10,382人
有効回答者2,540人 (有効回答率 24.5%。感染者1,923人、非感染者617人)
感染者のうち、感染から24か月以上経過した者を抽出した。
感染3か月時点で
罹患後症状あり
294人(18.1%)
罹患後症状
3-5か月
135人(8.3%)
罹患後症状
6-11か月
12人(0.7%)
罹患後症状
12-23か月
31人(1.9%)
遷延症状あり
64人
(10.4%)
罹患後症状なし
罹患後症状
1,326人
24か月以上
(81.9%)
116人(7.2%)
遷延症状なし
553人
(89.6%)
3-5か月
(n=135)
Mean,
(SD,
n
%)
感染者 (n=1,620)
罹患後症状あり(n=294)
6-11か月
12-23か月
24か月以上
(n=12)
(n=31)
(n=116)
Mean, (SD, Mean, (SD, Mean, (SD,
n
%)
n
%)
n
%)
18.1
6か月
9.8
12か月
9.1
18か月
8.2
24か月
7.2
非感染者*
1.9
罹患後症状
なし
遷延症状
あり
遷延症状
なし
(n=64)
Mean, (SD,
n
%)
(n=553)
Mean, (SD,
n
%)
* 非感染者は、2021年
3月~回答時点までの
間で、24か月以上続い
た症状があると回答し
た者の割合を提示。
経済状況への影響
非感染者 (n=617)
(n=1,326)
Mean, (SD,
n
%)
感染から24か月後にお
いて、いずれかの罹患
後症状を有したと回答
した者は、116人
(7.2%)であり、割合
は経時的に減少した。
いずれかの症状あり
3か月
回答者背景
平均年齢, 歳(SD)
罹患後症状が24か月以上続くリスク要因
感染者の罹患後症状の時系列推移(n=1,620)
有効回答者数
調整オッズ比
年齢(10歳加齢)
0.82
性(Ref=男性)
女性
1.16
BMI, kg/m2(Ref=18.5-24.9)
18.5未満
1.27
25.0以上
1.48
基礎疾患(Ref=なし)
あり
0.73
感染回数(Ref=1回)
2回以上
2.31
感染時期(Ref=4-5波)
1-3波
0.76
6-7波
0.60
95%信頼区間
0.70-0.96
0.78-1.74
0.69-2.36
0.96-2.28
0.49-1.10
1.57-3.40
0.46-1.25
0.37-0.97
「罹患後症状なし」に対する「罹患後症状が24か月以上
持続」の調整オッズ比は、年齢は10歳加齢で0.8倍、感
染回数が2回以上で2.3倍、感染時期は第6-7波が第4-5
波に比べて0.6倍であった。
罹患後症状に関する支援制度利用状況※
2019年と比較した
2023年の世帯収入の変化の
調整オッズ比
2019年と比較した
主観的経済状況の変化の
調整オッズ比
調整
オッズ比
調整
オッズ比
95%
信頼区間
罹患後症状あり(n=351)
※療養期間終了後も症状が
続くため利用した制度につ
いて質問(複数回答可)
95%
信頼区間
感染者
3-11か月
12か月以上
(n=173)
(n=178)
n
(%)
n
(%)
146
(84.4)
144
(80.9)
47.2 (10.0)
32.8 (16.2)
32.2 (15.1)
40.9 (15.4)
44.0 (13.3)
47.4 (13.5)
45.5 (14.1)
98 (72.6)
9 (75.0)
23 (74.2)
74 (63.8)
775 (58.4)
38 (59.4)
336 (60.8)
罹患後症状あり
平均追跡期間, 月(SD) 43.5 (4.1)
感染回数
1回
85 (63.0)
2回
42 (31.1)
3回
8 (5.9)
4回
0 (0)
COVID-19初回感染の重症度
無症状
0 (0)
軽症
115 (85.2)
中等症Ⅰ・Ⅱ
5 (3.7)
重症
1 (0.7)
無回答
14 (10.4)
感染時期
1~3波(2020年1月
29 (21.5)
~2021年3月7日)
37.4 (11.4)
31.8 (8.5)
40.1 (7.4)
39.5 (7.9)
-
-
-
-
3-5か月
2.66
0.88-8.02
1.86
0.74-4.65
労災保険
4
(2.3)
2
(1.1)
9 (75.0)
3 (25.0)
0 (0)
0 (0)
15 (48.4)
15 (48.4)
0 (0)
1 (3.2)
47 (40.5)
57 (49.1)
9 (7.8)
3 (2.6)
821 (61.9)
442 (33.3)
54 (4.1)
9 (0.7)
-
-
-
-
6-11か月
0.78
0.07-8.61
0.89
0.15-5.30
傷病手当
12
(6.9)
11
(6.2)
12-23か月
3.46
0.88-13.62
1.17
0.33-4.18
障害年金
0
(0)
1
(0.6)
24か月以上
3.38
1.11-10.31
2.44
0.97-6.14
身体障害者手帳
0
(0)
1
(0.6)
0 (0)
11 (91.7)
0 (0)
0 (0.0)
1 (8.3)
1 (3.2)
27 (87.1)
0 (0)
1 (3.2)
2 (6.5)
1 (0.9)
103 (88.8)
1 (0.9)
2 (1.7)
9 (7.8)
55 (4.1)
975 (73.5)
24 (1.8)
5 (0.4)
267 (20.1)
-
-
-
-
罹患後症状なし
2.53
0.90-7.10
1.49
0.64-3.46
精神障害者保健福祉手帳
0
(0)
2
(1.1)
高額療養費制度
1
(0.6)
5
(2.8)
雇用保険の基本手当
2
(1.2)
1
(0.6)
生活困窮者自立支援制度
1
(0.6)
1
(0.6)
上記以外の制度を利用
2
(1.2)
1
(0.6)
性(女性)
4~5波(2021年3月8
102 (75.6)
日~2022年1月6日)
6波(2022年1月7日
2 (1.5)
~6月26日)
7波以降(2022年6月
2 (1.5)
27日以降)
感染前のCOVID-19ワクチン接種*
接種なし
14 (10.4)
接種あり(1回)
2 (1.5)
接種あり(2回以上)
119 (88.1)
無回答
0 (0)
4 (33.3)
3 (9.7)
24 (20.7)
296 (22.3)
-
-
-
-
0 (0)
5 (16.1)
62 (53.4)
573 (43.2)
-
-
-
-
4 (33.3)
4 (12.9)
10 (8.6)
203 (15.3)
-
-
-
-
4 (33.3)
19 (61.3)
20 (17.2)
254 (19.2)
-
-
-
-
0 (0)
0 (0)
12 (100.0)
0 (0)
5 (16.1)
1 (3.2)
25 (80.6)
0 (0)
17 (14.7)
3 (2.6)
96 (82.8)
0 (0)
138 (10.4)
18 (1.4)
1168 (88.1)
2 (0.2)
5 (7.8)
6 (9.4)
53 (82.8)
0 (0)
52 (9.4)
4 (0.7)
497 (89.9)
0 (0)
※非感染者においては、回答時点の接種回数
罹患後症状が就業(学)
に及ぼす影響
3-5か月
(n=135)
感染者 (n=1,620)
非感染者 (n=617)
罹患後症状あり(n=294)
6-11か月
(n=12)
12-23か月
24か月以上
罹患後症状
なし
遷延症状
あり
遷延症状
なし
(n=31)
(n=116)
(n=1,326)
(n=64)
n
(%)
n
(%)
n
(%)
n
(%)
n
(%)
n
(%)
n
(%)
働く(就学)時間が減った
21
(15.6)
2
(16.7)
2
(6.5) 13
(11.2)
120
(9.0)
5
(7.8)
47
(n=553)
(8.5)
休みがちになった
8
(5.9)
1
(8.3)
1
(3.2)
6
(5.2)
36
(2.7)
0
(0)
14
(2.5)
休職(学)した(現在も休職(学)のまま)
2
(1.5)
0
(0)
0
(0)
3
(2.6)
10
(0.8)
0
(0)
6
(1.1)
退職(学)したが、その後、再就職/再入学した
2
(1.5)
0
(0)
3
(9.7)
6
(5.2)
48
(3.6)
3
(4.7)
21
(3.8)
利用していない
非感染者
遷延症状あり
2.14
遷延症状なし
Ref
*説明変数
は、年齢、
性、感染前
のBMI、基
礎疾患の有
無、
COVID-19
初回感染時
の重症度、
感染回数、
COVID-19
ワクチン接
種、2021年
の世帯収入
1.21-3.82
2.71
1.57-4.65
Ref
調整変数:年齢、性、2021年の世帯収入、雇用形態、基礎疾患の有無、同居の有無。
2019年と比較して2023年の世帯収入が「増
加・不変」に対する「減少」の調整オッズ比
は、遷延症状なし群と比較して、罹患後症状
が24か月以上持続した群および遷延症状あり
群で有意に高かった。
また、2019年と比較した現在の主観的経済状
況の変化の「良化・不変」に対する「悪化」の
調整オッズ比は、罹患後症状が24か月以上持
続した群で高い傾向が見られた。また遷延症
状なし群と比較して、遷延症状あり群で有意
に高かった。
罹患後症状を
理由とした各
種支援制度の
利用状況を尋
ねたところ、
罹患後症状が
3-11か月持続
したと回答し
た者で18人
(10.1%)、
12か月以上持
続したと回答
した者で20人
(11.6%)が
何らかの支援
制度を利用し
ていた。
まとめ
➢
➢
➢
感染者において、感染から24か月時点でいずれかの罹患後症状を有した
と回答した者の割合は7.2%であり、非感染者の24か月以上続いた症状
があると回答した者の割合(1.9%)より頻度が高かった。
罹患後症状が長期的に持続したことで、収入や主観的経済状況に負の影
響を与える可能性がある。ただし、罹患後症状以外の社会的要因の影響
を受けている可能性があることに留意が必要である。
罹患後症状が12ヵ月以上持続したと回答した者の11.6%が何らかの支援
制度を利用していた。ただし、この結果から支援制度へのアクセスのし
やすさや、制度の認定の妥当性を評価することはできない。
(研究の留意事項)感染者、非感染者ともに想起バイアスの可能性は否定できない。本研
究の罹患後症状は自覚症状に基づいてのみ評価し、医学的に診断されたものではないため、
他疾患に伴う症状やCOVID-19再感染による症状が含まれている可能性がある。
本調査では初回感染から持続する罹患後症状のみを評価している点に留意が必要である。
20
新型コロナウイルス感染症に関するアンケート調査 ー北海道札幌市ー
研究分担者:国立国際医療研究センター国際医療協力局グローバルヘルス政策研究センター・センター長
磯博康
研究協力者:北海道大学大学院医学研究院公衆衛生学教室 玉腰暁子、木村尚史、春原怜史
研究目的:新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の罹患後症状の長期的な影響(感染から24か月以上経過後の罹患後症状の状況、就業や就学への影響、社会経済状況への影響等)や罹患後症状が24か月
以上持続するリスク因子、罹患後症状に関する支援制度の利用状況について、罹患後症状の持続期間別に非感染者と比較し実態を明らかにする。
対
象:2021年度の調査*1の回答者(札幌市在住で調査当時にて20~64歳)および2022年度の調査*2の回答者(札幌市在住で調査当時にて18~19歳)
方
法:自記式アンケート(オンライン回答) 調査時期:2024年12月~2025年1月
*1 2022年1月に実施した、札幌市在住の調査当時20歳~64歳の感染者および非感染者48,215人を対象とする調査。
罹患後症状の定義:感染者において、2か月以上持続し、かつ初回感染から3か月時点で有した症状
遷延する症状(遷延症状)の定義:非感染者において、2024年2月から回答時点までの間で2か月以上続いた症状 *2 2023年2月に実施した、札幌市在住の調査当時5歳~19歳の感染者および非感染者113,925人を対象とする調査。
(なお、複数回感染者については、初回感染からの症状の有無について尋ねた)
感染者(感染から24か月以上経過)
非感染者
1,620人
617人
20.0%
16.0%
12.0%
8.0%
4.0%
0%
割合(%)
アンケート送付:10,382人
有効回答者2,540人 (有効回答率 24.5%。感染者1,923人、非感染者617人)
感染者のうち、感染から24か月以上経過した者を抽出した。
感染3か月時点で
罹患後症状あり
294人(18.1%)
罹患後症状
3-5か月
135人(8.3%)
罹患後症状
6-11か月
12人(0.7%)
罹患後症状
12-23か月
31人(1.9%)
遷延症状あり
64人
(10.4%)
罹患後症状なし
罹患後症状
1,326人
24か月以上
(81.9%)
116人(7.2%)
遷延症状なし
553人
(89.6%)
3-5か月
(n=135)
Mean,
(SD,
n
%)
感染者 (n=1,620)
罹患後症状あり(n=294)
6-11か月
12-23か月
24か月以上
(n=12)
(n=31)
(n=116)
Mean, (SD, Mean, (SD, Mean, (SD,
n
%)
n
%)
n
%)
18.1
6か月
9.8
12か月
9.1
18か月
8.2
24か月
7.2
非感染者*
1.9
罹患後症状
なし
遷延症状
あり
遷延症状
なし
(n=64)
Mean, (SD,
n
%)
(n=553)
Mean, (SD,
n
%)
* 非感染者は、2021年
3月~回答時点までの
間で、24か月以上続い
た症状があると回答し
た者の割合を提示。
経済状況への影響
非感染者 (n=617)
(n=1,326)
Mean, (SD,
n
%)
感染から24か月後にお
いて、いずれかの罹患
後症状を有したと回答
した者は、116人
(7.2%)であり、割合
は経時的に減少した。
いずれかの症状あり
3か月
回答者背景
平均年齢, 歳(SD)
罹患後症状が24か月以上続くリスク要因
感染者の罹患後症状の時系列推移(n=1,620)
有効回答者数
調整オッズ比
年齢(10歳加齢)
0.82
性(Ref=男性)
女性
1.16
BMI, kg/m2(Ref=18.5-24.9)
18.5未満
1.27
25.0以上
1.48
基礎疾患(Ref=なし)
あり
0.73
感染回数(Ref=1回)
2回以上
2.31
感染時期(Ref=4-5波)
1-3波
0.76
6-7波
0.60
95%信頼区間
0.70-0.96
0.78-1.74
0.69-2.36
0.96-2.28
0.49-1.10
1.57-3.40
0.46-1.25
0.37-0.97
「罹患後症状なし」に対する「罹患後症状が24か月以上
持続」の調整オッズ比は、年齢は10歳加齢で0.8倍、感
染回数が2回以上で2.3倍、感染時期は第6-7波が第4-5
波に比べて0.6倍であった。
罹患後症状に関する支援制度利用状況※
2019年と比較した
2023年の世帯収入の変化の
調整オッズ比
2019年と比較した
主観的経済状況の変化の
調整オッズ比
調整
オッズ比
調整
オッズ比
95%
信頼区間
罹患後症状あり(n=351)
※療養期間終了後も症状が
続くため利用した制度につ
いて質問(複数回答可)
95%
信頼区間
感染者
3-11か月
12か月以上
(n=173)
(n=178)
n
(%)
n
(%)
146
(84.4)
144
(80.9)
47.2 (10.0)
32.8 (16.2)
32.2 (15.1)
40.9 (15.4)
44.0 (13.3)
47.4 (13.5)
45.5 (14.1)
98 (72.6)
9 (75.0)
23 (74.2)
74 (63.8)
775 (58.4)
38 (59.4)
336 (60.8)
罹患後症状あり
平均追跡期間, 月(SD) 43.5 (4.1)
感染回数
1回
85 (63.0)
2回
42 (31.1)
3回
8 (5.9)
4回
0 (0)
COVID-19初回感染の重症度
無症状
0 (0)
軽症
115 (85.2)
中等症Ⅰ・Ⅱ
5 (3.7)
重症
1 (0.7)
無回答
14 (10.4)
感染時期
1~3波(2020年1月
29 (21.5)
~2021年3月7日)
37.4 (11.4)
31.8 (8.5)
40.1 (7.4)
39.5 (7.9)
-
-
-
-
3-5か月
2.66
0.88-8.02
1.86
0.74-4.65
労災保険
4
(2.3)
2
(1.1)
9 (75.0)
3 (25.0)
0 (0)
0 (0)
15 (48.4)
15 (48.4)
0 (0)
1 (3.2)
47 (40.5)
57 (49.1)
9 (7.8)
3 (2.6)
821 (61.9)
442 (33.3)
54 (4.1)
9 (0.7)
-
-
-
-
6-11か月
0.78
0.07-8.61
0.89
0.15-5.30
傷病手当
12
(6.9)
11
(6.2)
12-23か月
3.46
0.88-13.62
1.17
0.33-4.18
障害年金
0
(0)
1
(0.6)
24か月以上
3.38
1.11-10.31
2.44
0.97-6.14
身体障害者手帳
0
(0)
1
(0.6)
0 (0)
11 (91.7)
0 (0)
0 (0.0)
1 (8.3)
1 (3.2)
27 (87.1)
0 (0)
1 (3.2)
2 (6.5)
1 (0.9)
103 (88.8)
1 (0.9)
2 (1.7)
9 (7.8)
55 (4.1)
975 (73.5)
24 (1.8)
5 (0.4)
267 (20.1)
-
-
-
-
罹患後症状なし
2.53
0.90-7.10
1.49
0.64-3.46
精神障害者保健福祉手帳
0
(0)
2
(1.1)
高額療養費制度
1
(0.6)
5
(2.8)
雇用保険の基本手当
2
(1.2)
1
(0.6)
生活困窮者自立支援制度
1
(0.6)
1
(0.6)
上記以外の制度を利用
2
(1.2)
1
(0.6)
性(女性)
4~5波(2021年3月8
102 (75.6)
日~2022年1月6日)
6波(2022年1月7日
2 (1.5)
~6月26日)
7波以降(2022年6月
2 (1.5)
27日以降)
感染前のCOVID-19ワクチン接種*
接種なし
14 (10.4)
接種あり(1回)
2 (1.5)
接種あり(2回以上)
119 (88.1)
無回答
0 (0)
4 (33.3)
3 (9.7)
24 (20.7)
296 (22.3)
-
-
-
-
0 (0)
5 (16.1)
62 (53.4)
573 (43.2)
-
-
-
-
4 (33.3)
4 (12.9)
10 (8.6)
203 (15.3)
-
-
-
-
4 (33.3)
19 (61.3)
20 (17.2)
254 (19.2)
-
-
-
-
0 (0)
0 (0)
12 (100.0)
0 (0)
5 (16.1)
1 (3.2)
25 (80.6)
0 (0)
17 (14.7)
3 (2.6)
96 (82.8)
0 (0)
138 (10.4)
18 (1.4)
1168 (88.1)
2 (0.2)
5 (7.8)
6 (9.4)
53 (82.8)
0 (0)
52 (9.4)
4 (0.7)
497 (89.9)
0 (0)
※非感染者においては、回答時点の接種回数
罹患後症状が就業(学)
に及ぼす影響
3-5か月
(n=135)
感染者 (n=1,620)
非感染者 (n=617)
罹患後症状あり(n=294)
6-11か月
(n=12)
12-23か月
24か月以上
罹患後症状
なし
遷延症状
あり
遷延症状
なし
(n=31)
(n=116)
(n=1,326)
(n=64)
n
(%)
n
(%)
n
(%)
n
(%)
n
(%)
n
(%)
n
(%)
働く(就学)時間が減った
21
(15.6)
2
(16.7)
2
(6.5) 13
(11.2)
120
(9.0)
5
(7.8)
47
(n=553)
(8.5)
休みがちになった
8
(5.9)
1
(8.3)
1
(3.2)
6
(5.2)
36
(2.7)
0
(0)
14
(2.5)
休職(学)した(現在も休職(学)のまま)
2
(1.5)
0
(0)
0
(0)
3
(2.6)
10
(0.8)
0
(0)
6
(1.1)
退職(学)したが、その後、再就職/再入学した
2
(1.5)
0
(0)
3
(9.7)
6
(5.2)
48
(3.6)
3
(4.7)
21
(3.8)
利用していない
非感染者
遷延症状あり
2.14
遷延症状なし
Ref
*説明変数
は、年齢、
性、感染前
のBMI、基
礎疾患の有
無、
COVID-19
初回感染時
の重症度、
感染回数、
COVID-19
ワクチン接
種、2021年
の世帯収入
1.21-3.82
2.71
1.57-4.65
Ref
調整変数:年齢、性、2021年の世帯収入、雇用形態、基礎疾患の有無、同居の有無。
2019年と比較して2023年の世帯収入が「増
加・不変」に対する「減少」の調整オッズ比
は、遷延症状なし群と比較して、罹患後症状
が24か月以上持続した群および遷延症状あり
群で有意に高かった。
また、2019年と比較した現在の主観的経済状
況の変化の「良化・不変」に対する「悪化」の
調整オッズ比は、罹患後症状が24か月以上持
続した群で高い傾向が見られた。また遷延症
状なし群と比較して、遷延症状あり群で有意
に高かった。
罹患後症状を
理由とした各
種支援制度の
利用状況を尋
ねたところ、
罹患後症状が
3-11か月持続
したと回答し
た者で18人
(10.1%)、
12か月以上持
続したと回答
した者で20人
(11.6%)が
何らかの支援
制度を利用し
ていた。
まとめ
➢
➢
➢
感染者において、感染から24か月時点でいずれかの罹患後症状を有した
と回答した者の割合は7.2%であり、非感染者の24か月以上続いた症状
があると回答した者の割合(1.9%)より頻度が高かった。
罹患後症状が長期的に持続したことで、収入や主観的経済状況に負の影
響を与える可能性がある。ただし、罹患後症状以外の社会的要因の影響
を受けている可能性があることに留意が必要である。
罹患後症状が12ヵ月以上持続したと回答した者の11.6%が何らかの支援
制度を利用していた。ただし、この結果から支援制度へのアクセスのし
やすさや、制度の認定の妥当性を評価することはできない。
(研究の留意事項)感染者、非感染者ともに想起バイアスの可能性は否定できない。本研
究の罹患後症状は自覚症状に基づいてのみ評価し、医学的に診断されたものではないため、
他疾患に伴う症状やCOVID-19再感染による症状が含まれている可能性がある。
本調査では初回感染から持続する罹患後症状のみを評価している点に留意が必要である。
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