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【資料3】新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の罹患後症状について(研究報告、今後の厚生労働省の対応)(報告) (2 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_62310.html
出典情報 厚生科学審議会 感染症部会(第96回 9/3)《厚生労働省》
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新型コロナウイルス感染症の罹患後症状について(昨年度研究の結果)
定義
新型コロナウイルス感染症の罹患後症状について、WHOは「post COVID-19 condition」の名称で「新型コロナウイルスに罹患し
た人にみられ、少なくとも2か月以上持続し、他の疾患による症状として説明がつかないもの。通常は感染から3か月経った時点に
もみられる」としている。(主な症状:疲労感・倦怠感、関節痛、筋肉痛、息切れ、頭痛、集中力低下、咳、喀痰、胸痛、脱毛、
記憶障害、頭痛、抑うつ等)

令和5年度厚生労働科学研究で得られた結果
令和5年度には八尾市と札幌市の協力を得て住民調査を行い、下記の結果を得た。
• 罹患後症状を有したと回答した割合※は経時的に低下し、感染から18か月後時点で、いずれかの罹患後症状を有したと回答した
割合は、成人では約5%、小児では約1%であった。
※ いずれかの罹患後症状を有したと回答した割合(感染から3か月→12か月→18か月時点)
八尾市:成人 14.3%→6.3%→5.4% 小児 6.6%→1.6%→1.0%、札幌市:成人 20.9%→5.7%→5.3% 小児 6.2%→2.5%→1.3%

• 罹患後症状が長期的に持続したと回答した者において、休職や退職、休学や退学した割合に増加は見られなかったが、成人では
「直近1年間に仕事を休みがちになった」*1、小児では「感染前と比較して遅刻・早退・欠席*2が増加した」と回答した割合が
高かった。
*1 八尾市の調査では統計的な有意差あり、札幌市の調査では統計的な有意差なしも、高い傾向であった。
*2 過去1年間で、八尾市の調査では15~30日、札幌市の調査では31日以上の中長期の欠席が増加した。

• 新型コロナウイルスへの感染の有無や、罹患後症状の有無等によって、世帯収入の変化に差はなかった。
• 八尾市の成人調査では、「高齢」「肥満」「感染前のワクチン未接種」が、18か月以上持続する罹患後症状の有無と関連を認め
たが、札幌市の成人調査では関連を認めなかった※ 。
※ 小児では罹患後症状が持続したと回答した者が少なく、解析は困難であった。

• 「ME/CFS(筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群)に類似する症候あり」の基準に合致する回答者の割合は、新型コロナウイルスへ
の感染の有無で統計学的な有意差は認められず、本研究では新型コロナウイルス感染症の罹患後にME/CFSを発症することを強
く示唆する結果は認められなかった。

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