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参考1 (51 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00332.html
出典情報 「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)診療の手引き・第7.0版」の周知について(2/28付 事務連絡)《厚生労働省》
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●新型コロナウイルス感染症(COVID-19) 診療の手引き・第 7.0 版 ●5 薬物療法

を対象とした解析の結果においては,発症 5 日以内の治療開始で偽薬群(699 名)の重症化が
68 名(9.7%)に対し,治療群(709 名)では 48 名(6.8%)と,相対リスクが 30%減少と
なった.また,死亡例は治療群で 1 名(0.1%)に対して,プラセボ群では 9 名(1.3%)と治
療群で少なかった.
〔投与方法(用法・用量)〕
通常,18 歳以上の患者には,モルヌピラビルとして 1 回 800 mg を 1 日 2 回,5 日間経口
投与する.
〔投与時の注意点〕
1)臨床試験における主な投与知見を踏まえ,SARS-CoV-2 による感染症の重症化リスク因子
を有するなど,本剤の投与が必要と考えられる患者に投与すること.
2)本剤の有効性・安全性に係る情報は限られていることなどを踏まえ,1)の「重症度リスク
因子を有するなど,本剤の投与が必要と考えられる患者」としては,臨床試験における選択
基準等に基づき,重症化リスク因子(表 5-1 参照)を有する者が,本剤を投与する意義が大
きいと考えられる.
3)重症度の高い SARS-CoV-2 による感染症患者に対する有効性は確立していない.なお,重
症度が高いとは,概ね中等症Ⅱ以上が該当すると考えられる.
4)SARS-CoV-2 による感染症の症状が発現してから速やかに投与を開始すること.臨床試験
において,症状発現から 6 日目以降に投与を開始した患者における有効性を裏づけるデータ
は得られていない.
5)動物での非臨床毒性試験において,
胎児の体重減少,
流産,
奇形などの影響が報告されている.
妊婦または妊娠している可能性のある女性には投与しないこと.また,授乳婦については,
治療上の有益性および母乳栄養の有益性を考慮し,授乳の継続または中止を検討すること.
なお,臨床試験では参加者に対して,服用中および服用後 4 日間の避妊を行い授乳を避ける
ことが指示されていた.
6)本剤の脱カプセルや懸濁・簡易懸濁投与に関しては十分なデータがない.詳細は下記の開
発企業のサイトを参照.
MSD Connect 製品基本 Q&A ラゲブリオ R カプセル 200mg 脱カプセル・懸濁・簡易懸濁投与の可否,使用経験は?
https://www.msdconnect.jp/products/lagevrio/info/faq/

〔入手方法〕
本剤は,安定的な入手が可能になるまで一般流通は行われず,厚生労働省が所有したうえで,
対象となる患者が発生した医療機関および薬局からの依頼に基づき,無償で譲渡される.詳細
は下記の事務連絡を参照すること.
https://www.mhlw.go.jp/content/000897828.pdf

【ニルマトレルビル/リトナビル】(プロテアーゼ阻害薬) 2022.2.10 特例承認
ニルマトレルビルは,SARS-CoV-2 のメインプロテアーゼに作用し,その働きを阻害する
ことによりウイルスの増殖を阻害する.リトナビルは,ニルマトレルビルの代謝を遅らせ,体
内濃度をウイルスに作用する濃度に維持する目的で併用される.
国内外で実施された多施設共同,プラセボ対照,ランダム化二重盲検試験において,重症
化リスクのある非入院 COVID-19 患者の外来治療を対象にニルマトレルビル 300 mg /リト
ナビル 100 mg またはプラセボを 1 日 2 回,5 日間経口投与する群に 1 対 1 で無作為割付し
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