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公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00332.html
出典情報 「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)診療の手引き・第7.0版」の周知について(2/28付 事務連絡)《厚生労働省》
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●新型コロナウイルス感染症(COVID-19) 診療の手引き・第 7.0 版 ●4 重症度分類とマネジメント



重症度分類とマネジメント

以下に,重症度分類および重症度別マネジメントについて解説する.都道府県知事が入院勧
告できる対象として,重症化リスクの高い患者や中等症・重症の患者等が定められている.そ
れ以外の無症状・軽症患者は,宿泊療養施設または自宅で療養・健康管理,患者急増時には都
道府県の判断により,入院治療を一部の患者に重点化する場合がある.本手引きでは入院治療
を中心に解説する.

1. 重症度分類(医療従事者が評価する基準)
重症度





酸素飽和度

臨床状態

診療のポイント

SpO2 ≥ 96%

呼吸器症状なし
or
咳のみで呼吸困難なし

・多くが自然軽快するが,急速に病状
が進行することもある
・リスク因子のある患者は原則として
入院勧告の対象となる

いずれの場合であって
も肺炎所見を認めない

中等症Ⅰ

93% < SpO2 < 96%

呼吸困難,肺炎所見

・入院の上で慎重に観察
・低酸素血症があっても呼吸困難を訴
えないことがある
・患者の不安に対処することも重要

SpO2 ≤ 93%

酸素投与が必要

・呼吸不全の原因を推定
・高度な医療を行える施設へ転院を検討

ICU に入室
or
人工呼吸器が必要

・人工呼吸器管理に基づく重症肺炎
の2分類(L 型,H 型)が提唱
・L 型:肺はやわらかく,換気量が増加
・H 型:肺水腫で,ECMO の導入を検討
・L 型から H 型への移行は判定が困難

呼吸不全なし

中等症Ⅱ
呼吸不全あり





【注】
・COVID-19 の死因は,呼吸不全が多いため,重症度は呼吸器症状(特に呼吸困難)と 酸素化を中心に分類した.
・SpO2 を測定し酸素化の状態を客観的に判断することが望ましい.
・呼吸不全の定義は PaO2 ≦ 60 mmHg であり SpO2 ≦ 90% に相当するが,SpO2 は 3% の誤差が予測されるので
SpO2 ≦ 93% とした.
・肺炎の有無を確認するために,院内感染対策を行い,可能な範囲で胸部 CT を撮影することが望ましい.
・酸素飽和度と臨床状態で重症度に差がある場合,重症度の高い方に分類する.
・重症の定義は厚生労働省の事務連絡に従った.ここに示す重症度は中国や米国 NIH の重症度とは異なっているこ
とに留意すること.

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