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資料1-2-11診断基準等のアップデート案(第49回指定難病検討委員会資料) (47 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_25626.html
出典情報 厚生科学審議会 疾病対策部会指定難病検討委員会(第49回 5/16)《厚生労働省》
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はない。本症では、円錐動脈幹の左右両側から隆起が出現し、癒合することでのらせん分割に関与する心
臓神経堤細胞の機能異常により、円錐動脈幹中隔が形成され、最終的に大動脈と肺動脈に分離する。本
症は幹隆起が形成されないか、また又は発達が不十分で癒合できず、動脈幹中隔が形成されないことによ
る。心臓発生異常の起因大動脈と肺動脈が分離されないで一本の総動脈幹として遺残することにより発症
すると考えられている。原因となる原因は不明である特定の遺伝子は明らかではない。22q11.2 欠失症候
群での合併頻度が高く、TBX1遺伝子の関与が示唆されている。
3.症状
新生児期又は乳児期早期にから、多呼吸、陥没呼吸、哺乳障害、体重増加不良など、重篤な心不全症
状で発症すること。肺血流が多い。症状の重さは肺血流量と総動脈幹弁逆流の程度に依存する。ために、
チアノーゼには気づかれない症例もある。重症度は肺血流量と総動脈幹弁の逆流が多い症例では、反跳
脈(bounding pulse)を認める程度に依存する。
4.治療法
【内科的治療】
新生児期には利尿薬などの薬物による心不全治療を行うが、出生後時間とともに肺血管抵抗が低下する
と肺血流量は増加し、心不全コントロールは困難となる。
【外科的治療】
肺血流増多による基本的には新生児期後期から乳児期早期に、心内修復手術として、心室内血流転換
と右室-肺高血圧及び心不全動脈間に弁付き導管を増設する Rastelli 手術を施行する。低出生体重児や他
にリスク因子を持つ症例にでは、姑息手術として肺動脈絞扼術を施行する。最終的な手術として Rastelli 手
術を施行する。こともある。総動脈幹弁の形態異常が強い症例では弁形成、弁置換手術、ホモグラフトによ
る大血管再建術も施行される。心臓移植が必要となる症例もある。
5.予後
手術を施行しない自然歴は極めて不良のため、新生児期又はであり、新生児から乳児期早期の手術心
内修復術が必要である。新生児期の死亡例は多く、姑息手術後の死亡例も少なくない。Rastelli 手術を行っ
た後も、総動脈幹弁の狭窄及び閉鎖不全の遺残や導管狭窄及び閉鎖不全の続発により、再手術を繰り返
すことが多い。全般的に、予後不良の疾患である。
○ 要件の判定に必要な事項
1. 患者数
約 500400 人
2. 発病の機構
不明
3. 効果的な治療方法
未確立(手術療法も含め根治療法は確立されていない。)
4. 長期の療養

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