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資料1-2-11診断基準等のアップデート案(第49回指定難病検討委員会資料) (37 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_25626.html
出典情報 厚生科学審議会 疾病対策部会指定難病検討委員会(第49回 5/16)《厚生労働省》
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201 アンジェルマン症候群
○ 概要
1.概要
重度の精神発達の遅れ、てんかん、失調性運動障害、容易に引き起こされる笑いなどの行動を特徴とす
る疾患である。15,000 出生に一人くらいの頻度で、日本では 500~1,000 人程度が確認されている。
2.原因
15 番染色体 q11-q13 に位置する刷り込み遺伝子 UBE3A の機能喪失により発症する。UBE3A は神経細
胞では母由来アレルのみが発現しており、ゲノム刷り込み現象により発現が制御されている。UBE3A 機能
喪失の機序として、母由来染色体 15q11-q13 の欠失、15 番染色体の父性片親性ダイソミー、刷り込み変
異、UBE3A の変異が知られている。UBE3A は経験依存的シナプス可塑性に必須の蛋白と考えられており、
経験依存的シナプス可塑性の障害が脳障害の主要な原因と考えられている。
3.症状
重度の精神発達の遅れ、てんかん、失調性運動障害、容易に引き起こされる笑いなどの行動異常、睡
眠障害、低色素症、特徴的な顔貌(尖った下顎、大きな口)などを認める。
4.治療法
てんかん発作に対しては抗てんかん薬、睡眠障害に対しては睡眠薬などの対症療法が中心となる。包
括的な療育が望まれる。
5.予後
主に難治性てんかんの併存が生命予後を左右する。

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