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【資料2】性感染症に関する特定感染症予防指針の改正に向けた検討について (22 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_57220.html
出典情報 厚生科学審議会 感染症部会エイズ・性感染症に関する小委員会(第8回 5/14)《厚生労働省》
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主な論点

⑦研究開発の推進

背景
〇淋菌の抗菌薬耐性は世界的に近年急増しており、治療の選択肢が減少している。
〇日本においては、2015年よりAMEDによる研究によって淋菌の薬剤耐性の調査が実施されており、得られたデータはWHOによって行わ
れているグローバル薬剤耐性サーベイランスシステムにも報告されている。
〇淋菌はこれまで推奨薬とされてきた治療抗菌薬に対し耐性を獲得し、すでに有効な初期治療薬はCTRXとSPCMの2薬剤のみとなっており、
近い将来さらに薬剤耐性を獲得し現在ある有効な治療法が喪失することが懸念されている。本課題に対する対策や他の性感染症の検
査・予防等の研究開発のために、以下の研究を行っている。
厚生労働科学研究
・梅毒をはじめとする性感染症に関する実態把握及び対策の立案や評価に資する研究
(令和6年度~令和8年度 研究代表者:三鴨 廣繁)
クラミジア感染症の迅速診断法の開発、再発性性器ヘルペスの診療実態調査
・性感染症に関する特定感染症予防指針に基づく対策に関する研究 (令和3年度~令和5年度 研究代表者:三鴨 廣繁)
薬剤耐性淋菌の既存薬ならびに遺伝子学的診断法を併用した適切な治療法の開発
・梅毒の診療と予防の実践に関する研究 (令和6年度 研究代表者:山岸 拓也)
梅毒を中心とした予防内服のエビデンスのまとめ
振興・再興感染症に対する革新的医薬品等開発促進研究事業(AMED)
・薬剤耐性淋菌およびMycoplasma genitalium感染症の動向解析及び効率的な実態把握と治療の確立に資する研究
(令和6年度~令和8年度 研究代表者:明田 幸宏)
淋菌感染症・M. genitalium感染症治療薬候補物質の探索とその作用機序の解明

主な意見
○薬剤耐性菌を持つ病原体への対策は重要なので、疫学研究や診断方法の開発など、追記してはどうか。
○感染症発生動向調査以外の情報源を活用すべく、民間企業等も研究への協力を仰ぐことができるよう、指針に追記してはどうか。
〇現在記載の「ワクチンの開発の研究、予防方法の新たな可能性」と記載があるが、ワクチン以外の予防方法も念頭に、「新たな予防方法
の可能性」と修正してはどうか。
〇性感染症曝露後予防について、研究を推進するとともに、学会等において予防に関する情報の発信等が重要である。

改正の方向性(案)
〇薬剤耐性を持つ病原体への対策の観点から、既に指針に記載されている「治療薬の開発」に加え、「疫学研究」及び「診断方法の開
発」の2点を追記してはどうか。
〇様々な情報を活用する観点から、「民間企業」や「NGO等」を盛り込み、「疫学者、都道府県、民間企業やNGO等」としてはどうか。
〇曝露後予防に関して、研究を推進する必要があることから、「治療」に加え、「予防」に関し記載してはどうか。

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