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資料1-4 MID-NET・NDB の行政利活用の調査実施状況について[16.8MB] (12 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_38901.html
出典情報 薬事・食品衛生審議会 薬事分科会医薬品等安全対策部会(令和5年度第3回 3/22)《厚生労働省》
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別添資料2
匿名レセプト情報・匿名特定健診等情報データベース(NDB)を用いた調査結果の概要
2024 年 2 月 15 日
調査・研究
の名称

VEGF/VEGFR 阻害作用を有する薬剤の動脈解離に関するリスク評価

調査対象

VEGF 阻害作用又は VEGFR 阻害作用を有する以下の薬剤(以下、「VEGF/VEGFR 阻害

品目

剤」)
アキシチニブ、アフリベルセプト ベータ(遺伝子組換え)、カボザンチニブリンゴ酸塩、
スニチニブリンゴ酸塩、ソラフェニブトシル酸塩、ニンテダニブエタンスルホン酸塩、
パゾパニブ塩酸塩、バンデタニブ、ベバシズマブ(遺伝子組換え)§、ラムシルマブ(遺
伝子組換え)、レゴラフェニブ水和物、レンバチニブメシル酸塩
§

バイオ後続品も含む

調査背景

欧州医薬品庁(EMA)は、2019 年 8 月、EudraVigilance を用いた評価及び製造販売
業者との議論を踏まえ、全身投与される VEGF/VEGFR 阻害剤について、製品概要
(Summary of product characteristics)の Special warnings and precautions for use の項に
動脈瘤及び動脈解離を追記するよう勧告を行った1。米国食品医薬品局(FDA)では、
2020 年 1 月から 3 月に FDA Adverse Event Reporting System(FAERS)により、
VEGF/VEGFR 阻害剤と動脈瘤及び動脈解離のシグナルが検出されており2、米国添
付文書(United States Prescribing Information)の Adverse Reactions の項に動脈瘤及び
動脈解離が追記された。
本邦においては、VEGF/VEGFR 阻害剤のうち、ベバシズマブ(遺伝子組換え)につ
いて、同剤との因果関係が否定できない動脈解離の国内症例報告が複数集積したこ
とを踏まえ、2020 年 6 月に添付文書の重大な副作用の項に動脈解離が追記された。
この際、ベバシズマブ(遺伝子組換え)以外の VEGF/VEGFR 阻害剤については、
VEGF/VEGFR 阻害の作用機序により動脈解離が生じ得ることは説明可能であるも
のの、関連を裏付ける具体的なデータが十分ではないことから、添付文書の改訂は
不要と判断した。これらの薬剤において、動脈解離に関する注意喚起の必要性につ
いて引き続き検討を進めてきたが、個別症例報告からは高血圧等の背景因子に伴う
発現との鑑別が困難であること等から、個別症例報告に基づく情報のみでの評価に
は限界があった。そのため、ベバシズマブ(遺伝子組換え)以外の VEGF/VEGFR 阻
害剤において、クラスエフェクトとして動脈解離を生じる可能性を検討するため
に、大規模な医療情報データベースを用いた調査を実施することとした。

調査目的

動脈解離の発現が、VEGF/VEGFR 阻害剤のクラスエフェクトであるかを検討するため、
以下の主要目的と副次目的を設定した。
主要目的:各 VEGF/VEGFR 阻害剤の処方期間における動脈解離の発現頻度を算出する
副次目的:二次治療中の非小細胞肺癌患者において、ドセタキセルとラムシルマブ(遺
伝子組換え)の併用処方患者における動脈解離の発現頻度を、ドセタキセル
単独処方患者と比較する

NDB の 選 選定理由 :異なる複数の医療機関での処方についても把握可能で悉皆性が高く、症例規
定理由と

模を考慮して選択
データ期間:2010 年 8 月 1 日~2020 年 3 月 31 日
1

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