よむ、つかう、まなぶ。

MC plus(エムシープラス)は、診療報酬・介護報酬改定関連のニュース、

資料、研修などをパッケージした総合メディアです。


資料1-2 調査結果報告書 (13 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_24579.html
出典情報 薬事・食品衛生審議会 薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会(令和3年度第31回 3/22)《厚生労働省》
低解像度画像をダウンロード

資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。

diabetes mellitus and GH deficiency(Clin Endocrinol (Oxf) 2003; 58: 309-15)
1 型糖尿病を合併している AGHD 患者 5 例を対象に、網膜症の発症、代謝パラメーター
(糖尿病のコントロール、インスリン必要量、低血糖の頻度及び重症度)等に対する GH 治
療の効果を評価するため、6 カ月間の非盲検介入試験が行われた。結果、5 例の患者はいず
れも 6 カ月間の投与を完了し、試験期間中に重大な有害事象は認められなかった。糖尿病の
コントロールは GH 治療後も一定であったが(投与前及び投与 6 カ月後の HbA1c の平均値
±標準誤差は、それぞれ 8.2±0.2%及び 8.0±0.4%(p=0.9、ANOVA)

、1 日当たりのインス
リンの用量を増量する必要があった(投与前及び投与 6 カ月後のインスリンの用量の平均
値±標準誤差は、それぞれ 0.40±0.09 U/kg/day、0.70±0.08 U/kg/day(p<0.04、ANOVA)
)。
一方、重度低血糖(3 mmol/L 未満)の発現頻度は有意に減少した(投与 1 週間前及び投与 6
カ月後における重度低血糖の発生割合の平均値±標準誤差は、それぞれ 4.4±1.4%、1.8±
1.2%(p<0.04、対応のある t 検定(両側)

。また、毎月の眼の画像所見より、試験期間中に
おいていずれの患者の網膜にも変化がないことが認められた。
5.8 Diabetes Mellitus in a Patient with Aarskog Syndrome on Growth Hormone Treatment
(Clin Pediatr Endocrinol 1996; 5: 143-5)
12 歳の男児。Aarskog 症候群21の糖尿病患者であった。1994 年 11 月に GH を 0.5 IU/kg/週
で開始した。1 カ月後に尿糖が認められ、1995 年 1 月に高血糖が認められた。GH 治療は直
ちに中止されたが、尿糖は GH 治療の中止後 4 カ月でも持続した。OGTT では、糖尿病のパ
ターンを示した(1995 年 7 月に実施された 50 g OGTT は 0 分、30 分、60 分、180 分で、そ
れぞれ 90 mg/dL、208 mg/dL、211 mg/dL、133 mg/dL であった)。食事療法の結果、高血糖と
耐糖能のわずかな改善がみられた。しかし、成長速度が 1 cm/年と非常に遅いことから、
1995 年 6 月に GH 治療を再開した。GH 治療再開から 1 カ月後、尿糖排泄量は 3〜5 g/日、
空腹時血糖は正常なままであった。
6. 製造販売後調査
本邦において、糖尿病合併患者へのソマトロピン製剤の投与実績がある製造販売後調査
の結果は、以下のとおりであった。
6.1 グロウジェクトの国内使用成績調査
AGHD 患者におけるグロウジェクト投与後の有効性及び安全性を検討するための使用成
績調査が 2009 年 10 月から 2015 年 9 月まで国内において実施された。
安全性解析対象の 235 例のうち、糖尿病を合併していた症例は 6 例であり、いずれの症
例でも有害事象の発現は認められなかった。

21

低身長、顔、四肢及び性器奇形を特徴とする遺伝性(X 連鎖劣性)疾患(National Organization for Rare
Disorders, Inc.のホームページ https://rarediseases.org/rare-diseases/aarskog-syndrome/(最終確認日:2021
年 12 月 27 日)から引用)


13