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参考資料8 ヒト受精胚の作成を行う生殖補助医療研究に関する倫理指針ガイダンス(令和3年11月19日) (22 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_29769.html
出典情報 ヒト受精胚等へのゲノム編集技術等を用いる研究に関する合同会議(再設置第4回 12/28)《厚生労働省》《文部科学省》
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第4 説明書等の交付等
インフォームド・コンセントに係る説明を実施するときは、提供者の個人情報を保護するため適切な措置を
講ずるとともに、第2の説明書及び当該説明を実施したことを示す文書を配偶子の提供者に交付するものとす
る。
<解説>
「適切な措置」とは、説明者が提供者の氏名、住所、生年月日等を知ることができないようにすること等をい
う。また、
「当該説明を実施したことを示す文書」には、説明項目、説明実施日時、説明場所、説明者氏名などを
記載すること。
第5 インフォームド・コンセントの撤回
⑴ 提供者は、提供機関に対し、撤回の申出を行うことにより、提供した配偶子又は当該配偶子から作成し
たヒト受精胚が保存されている間は、インフォームド・コンセントを撤回することができる。
⑵ 提供機関の長は、⑴の申出があった場合には、研究機関の長にその旨を通知するものとする。
⑶ 提供者から配偶子の提供を受けた研究機関の長は、⑵の通知を受けたときは、提供を受けた配偶子(提
供者が自らの生殖補助医療に用いることを希望するものを除く。
)又は当該配偶子から作成したヒト受精胚
を廃棄するとともに、その旨を文書により提供機関の長に通知するものとする。ただし、次のいずれかの
場合には、この限りでない。この場合、当該撤回の内容に従った措置を講じない旨及びその理由について、
提供者に説明し、理解を得るよう努めなければならない。
① 配偶子又は当該配偶子から作成したヒト受精胚が匿名化されている場合(対応表が作成されていない
場合に限る。

② 研究を継続することについて、研究機関の倫理審査委員会(他の機関に設置された倫理審査委員会に
審査を依頼する場合にあっては、当該機関の倫理審査委員会を含む。
)の意見を尊重した上で研究機関の
長が了承した場合
<解説>
提供者からインフォームド・コンセントを受けた後も、提供者がさらに考慮した結果、インフォームド・コン
セントを撤回することができるようにするための規定である。
⑵:
《複数の研究機関において共同で研究を行う場合》
この場合、提供機関の長は、配偶子の提供先である全ての研究機関の長に通知すること。なお、当該研究機関
の長は、提供を受けた配偶子又は当該配偶子から作成されたヒト受精胚を有する全ての共同研究機関の長に対し
てその旨を共有すること。
《研究機関と提供機関が同一である場合》
「通知」文書は不要であるが、⑶の通知以外の規定については、適切に対応する必要があることに留意が必要
である。
⑶: 本規定の「ただし書き」については、生命・医学系指針に即したものであるが、例えば、ヒト受精胚を用い
た研究を開始した場合や、論文として既に公表している場合、配偶子又は作成したヒト受精胚が匿名化されてい
る場合(特定の個人を識別することができない場合であって、対応表が作成されていない※場合に限る。

」など、
インフォームド・コンセントの撤回に応じることが事実上困難な場合を想定している。ただし、当該撤回の内容
に従った措置を講じない旨及びその理由については、提供者に説明し、理解を得るよう努めなければならない。
※「対応表が作成されていない」とは、匿名化を行う際に対応表が作成されなかった場合のみに限られず、対応
表は作成されたが、研究を実施しようとするとき又は他の研究機関に提供しようとするときには既に破棄さ
れ、どの機関にも存在していない場合も含まれる。なお、他の機関が対応表を作成して匿名化を行った情報
の提供を受けた場合であって、研究を実施する研究機関において対応表を保有しない場合は、
「匿名化されて
いる場合(特定の個人を識別することができない場合であって、対応表が作成されていない場合に限る。


には該当しない。
なお、研究計画書を作成する際は、
「インフォームド・コンセントに係る説明」の中で対応方針を明らかにする
とともに、インフォームド・コンセントに係る説明の際は、
「提供者からの撤回の内容に従った措置を講じること
が困難となる場合は、その旨及びその理由」についても十分に説明し、同意を得ておく必要がある。また、このよ
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