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参考資料9 幼児期までのこどもの育ちに係る基本的なヴィジョン(答申)[1.3MB] (23 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_36795.html
出典情報 厚生科学審議会 社会保障審議会(第139回 12/11)こども家庭審議会障害児支援部会(第4回 12/11)(合同開催)《厚生労働省》
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養育者自身にとっても養育経験の最初の時期である。子育ても特に手がかか
る時期であることから、出産前後の綿密なケアを含めて、保護者・養育者へ
の支援・応援が特に必要である。だからこそ、
「こどもの育ち」そのものを支
えるために、学童期以降と比べて、特にこの時期にこどもとともに育つ保護
者・養育者のウェルビーイングと成長を全ての人できめ細かに支えることが
重要である。
○しかし、保護者・養育者であれば子育てを上手に行うことができて当たり前
であるという社会規範や、保護者・養育者が子育てにおいて誰かに頼ったり
相談したりすることを恥ずかしいこととして捉えるといった価値観が、今の
子育て世代の暮らす社会環境に影響していることは否定できない。保護者・
養育者に養育の義務があるのは、こどものためであるが、この義務が社会環
境とあいまって、必要以上に保護者・養育者を追い込んでしまわないように
留意していく必要がある。
○地縁・血縁の希薄化など社会情勢の変化によって、子育てを取り巻く環境が
大きく変わっている中で、子育ては悩むものであり、誰かに相談するのは恥
ずかしいことではなく、こどものウェルビーイングのために、子育てを自分
だけで背負わず、必要な親子関係の構築に向けた支援を受けたり、主体的に
親が育っていくための学びの支援や応援を受けたりすることが当たり前であ
ると、保護者・養育者が感じることのできる環境(社会)をつくっていく必
要がある。
○保護者・養育者がこどもの養育についての第一義的責任を持つ者であるから
こそ、保護者・養育者のウェルビーイングと成長の支援・応援は不可欠であ
り、子育ての支援・応援を社会全体で保障していくことが、こどものウェル
ビーイングのために重要である。
○なお、保護者・養育者の心身の状況や置かれた環境も多様であり、障害のあ
るこどもを養育している場合や、ひとり親、貧困家庭の場合など、特別な支
援を要する子育て環境にある保護者・養育者については、特に留意する必要
がある。保護者・養育者のウェルビーイングと成長の支援・応援についても、
こどもの育ちへの切れ目ない伴走によって、学童期以降への見通しを安心し
て持つことができるような情報提供を含め、保護者・養育者の心身の状況、
置かれている環境等に十分に配慮しつつ、ひとしく保障されることが重要で
ある。
(全ての保護者・養育者が支援・応援とつながる重要性)
○保護者・養育者支援のための制度やサービスは、必要としている人が必要な
タイミングでつながることができなければ意味をなさない。また、制度やサ
ービスの存在を知らない、支援・応援を受けることへの躊躇や偏見がある、
自身の困り感を説明することが困難であるなど、支援・応援につながること
を阻むハードルの存在を考慮する必要がある。全てのこどもが支援につなが
ることができるよう、こども同士がつながる身近な場所の活用といった接点
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