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資料6_AMEDがん研究(2019年度-2022年度) (16 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_32589.html
出典情報 今後のがん研究のあり方に関する有識者会議(第10回 4/12)《厚生労働省》
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(2)アンメットメディカルニーズに応える新規薬剤開発に関する研究
SCRUM-Japanの基盤を活用した血液循環腫瘍DNAスクリーニングに基づくFGFR遺伝子異常を
有する難治性の治癒切除不能な進行・再発固形がんに対するTAS-120のバスケット型医師主
導治験
国立がん研究センター 吉野 孝之
外科治療が行われる大腸がん患者を対象に、血中循環腫瘍DNAを検査する技術(リキッドバイオプシー)を用いて、術前・
術後に再発リスクをモニタリングするレジストリ研究(GALAXY試験)を実施した。中間解析の結果、術後4週時点で血中循
環腫瘍DNA陽性の患者は、陰性の患者と比較して、術後の再発リスクが高いことが分かった。また、ステージ2・3の患者で
は、術後4週時点で血中循環腫瘍DNA陽性の場合、術後補助化学療法を受けた患者は受けなかった場合よりも再発リスクが
低いことが分かった。根治的外科治療を受ける大腸がん患者の再発リスクに応じて、適切な術後補助化学療法を行う個別
化医療に繋がることが期待される。
リキッドバイオプシーが大腸がん術後の再発リスク測定に有用であることを確認-世界最大規模の前向き研究により術後
補助化学療法の個別化を目指す-(令和5年1月24日AMED成果情報)
https://www.ncc.go.jp/jp/information/pr_release/2023/0124/index.html
革新がん事業(領域3)(H30~R2、R3~R5)

口腔がん微小環境ネットワークシグナルの制御による多角的がん治療法の開発
東京医科歯科大学 渡部 徹郎
腫瘍組織に豊富に存在する TGF-βは上皮間葉移行(EMT)誘導を介した運動能亢進という「がん促進作用」と細胞周期を
G1期に停止させることによる増殖低下という「がん抑制作用」を持っているが、相反する2つの作用の関連性については
未解明であった。本研究により、TGF-βにより増殖能が低下した細胞の運動・転移能が上昇するという知見が得られ、
TGF-βにより誘導される新規 EMT 制御因子として同定されたケラチン結合因子 2-3(KRTAP2-3)が頭頸部がん患者の予後
不良因子で、口腔がん細胞の EMT 誘導を介して運動・転移能を亢進することから、KRTAP2-3 の発現・機能を阻害するこ
とにより、口腔がんの転移を抑制できることが推測された。今後、新たな治療標的として期待される。
(次世代がん医療創生研究事業 成果報告集、https://www.amed.go.jp/content/000094403.pdf )
次世代がん事業(領域B)(H29~R3、R4~R5)

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