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参考資料3 がん対策推進基本計画(平成30年3月) (24 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_29618.html
出典情報 がん対策推進協議会(第87回 12/7)《厚生労働省》
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(2) がんの手術療法、放射線療法、薬物療法及び免疫療法の充実
がん医療の進歩は目覚ましく、平成 18(2006)年から平成 20(2008)年まで
に診断された全がんの5年相対生存率25は 62.1%と、3年前(58.6%)に比べて
3.5%上昇しており、年齢調整死亡率も、1990 年代後半から低下傾向にある。一
方、膵がん、肺がん及び肝がんの5年相対生存率は、それぞれ、7.7%、31.9%
及び 32.6%となっており、依然として5年相対生存率が低いがん種もある。

① がん医療提供体制について(医療提供体制の均てん化・集約化、医療安全、
制度の持続可能性等)
(現状・課題)
これまで、我が国では、罹患者の多いがん(肺・胃・肝・大腸・乳腺)を中
心に、手術療法、放射線療法、薬物療法等を効果的に組み合わせた集学的治療
や緩和ケア(以下「集学的治療等」という。)の提供、がん患者の病態に応じた
適切な治療・ケアの普及に努めてきた。また、拠点病院等を中心に、キャンサ
ーボード26の実施、がん相談支援センターの設置、院内がん登録の実施等に取り
組み、全ての国民が全国どこにいても質の高いがん医療が等しく受けられるよ
う、がん医療の均てん化を進めてきた。
しかしながら、標準的治療の実施や相談支援の提供など、拠点病院等に求め
られている取組の中には、施設間で格差があることも指摘されている。
また、近年、医療安全に関する問題が指摘されているが、拠点病院等におい
ても事故が度々報告されるなど、医療安全に関する取組の強化が求められてい
る。
医療技術の発達により、革新的ではあるが非常に高額な治療法が出現してい
25

「5年相対生存率」とは、あるがんと診断された場合に、治療でどのくらい生命を救え
るかを示す指標。あるがんと診断された人のうち5年後に生存している人の割合が、日本
人全体(正確には、性別、生まれた年及び年齢の分布を同じくする日本人集団)で5年後
に生存している人の割合に比べてどのくらい低いかで表す(出典:国立がん研究センター
がん情報サービス『がん登録・統計』)。
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「キャンサーボード」とは、手術、放射線診断、放射線療法、薬物療法、病理診断及び
緩和ケアに携わる専門的な知識及び技能を有する医師その他の専門を異にする医師等によ
るがん患者の症状、状態及び治療方針等を意見交換・共有・検討・確認等するためのカン
ファレンスのこと。
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