よむ、つかう、まなぶ。
総ー3個別事項について(その4)移植医療 (27 ページ)
出典
| 公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_65351.html |
| 出典情報 | 中央社会保険医療協議会 総会(第623回 10/29)《厚生労働省》 |
ページ画像
ダウンロードした画像を利用する際は「出典情報」を明記してください。
低解像度画像をダウンロード
プレーンテキスト
資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。
NGS法を利用した臍帯血HLAタイピングの有効性
○
従来法では測定できず、NGS法によってのみ測定可能なHLAの型が存在し、その中で好中球
の生着や白血病再発に関連する型が存在することが示されている。
○ NGS法でタイピングを行い事前に不適合な臍帯血ユニットを回避することで、生着確率を向上
させ、再発確率を減少させることで、治療成績を向上させる臍帯血移植が実施可能である。
レシピエントのHLA-DP/DQに対する抗体を持つ臍帯血を用いた場合は、抗体を持たない群と比較して有意
に好中球生着※1率が低下※2することや、臍帯血移植においてHLA-DPB1不適合移植は適合移植より有意に
白血病再発率が高い※3ことが、いずれも本邦からの報告で示されている。
抗体を持たない
生着率 91.8%
好中球
生着率
HLA-DP/DQ
に対する抗体あり
白血病
再発率
再発率 38%
HLA-DPB1適合移植
生着率 55.6%
HLA-DPB1不適合移植
再発率 28%
移植からの日数
移植からの日数
NGS法を利用したHLAタイピングを行うことで生着率の低下・再発率を上昇させる臍帯血ユニットの回避が可
能であり、臍帯血移植の治療成績向上につながる。
出典:日本赤十字社提供資料を元に難病対策課移植医療対策推進室で作成
※1:白血球の1つである好中球数が500/μL以上となり、それが3日以上続くことを指す。移植した造血幹細胞が骨髄で新しい血液をつくりはじめたことを示す指標となる。
※2:Cytotherapy. 2023; 25(4): 407-414.
※3:Leukemia. 2018; 32(1): 168-175.
27
○
従来法では測定できず、NGS法によってのみ測定可能なHLAの型が存在し、その中で好中球
の生着や白血病再発に関連する型が存在することが示されている。
○ NGS法でタイピングを行い事前に不適合な臍帯血ユニットを回避することで、生着確率を向上
させ、再発確率を減少させることで、治療成績を向上させる臍帯血移植が実施可能である。
レシピエントのHLA-DP/DQに対する抗体を持つ臍帯血を用いた場合は、抗体を持たない群と比較して有意
に好中球生着※1率が低下※2することや、臍帯血移植においてHLA-DPB1不適合移植は適合移植より有意に
白血病再発率が高い※3ことが、いずれも本邦からの報告で示されている。
抗体を持たない
生着率 91.8%
好中球
生着率
HLA-DP/DQ
に対する抗体あり
白血病
再発率
再発率 38%
HLA-DPB1適合移植
生着率 55.6%
HLA-DPB1不適合移植
再発率 28%
移植からの日数
移植からの日数
NGS法を利用したHLAタイピングを行うことで生着率の低下・再発率を上昇させる臍帯血ユニットの回避が可
能であり、臍帯血移植の治療成績向上につながる。
出典:日本赤十字社提供資料を元に難病対策課移植医療対策推進室で作成
※1:白血球の1つである好中球数が500/μL以上となり、それが3日以上続くことを指す。移植した造血幹細胞が骨髄で新しい血液をつくりはじめたことを示す指標となる。
※2:Cytotherapy. 2023; 25(4): 407-414.
※3:Leukemia. 2018; 32(1): 168-175.
27