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【資料1】高額療養費制度について (13 ページ)
出典
| 公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_65037.html |
| 出典情報 | 社会保障審議会 医療保険部会 高額療養費制度の在り方に関する専門委員会(第5回 10/22)《厚生労働省》 |
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令和7年9月26日 医療保険部会における主なご意見(高額療養費制度関連)
(注)主な御意見を事務局で整理したもの。(御意見の趣旨を踏まえて文言を整理している。)
令和7年9月26日の医療保険部会において、高額療養費制度の在り方に関する専門委員会におけるこれまでの議論の状況を報
告したところ、委員からの主なご意見は以下のとおり。
○
レセプトの高額化が一段と進むなど医療の高度化が進んでいる状況においては、高額化している医薬品の効果検証等を図る
こと等について、保険者のデータも活用しつつ検討を進めていただきたい。
○
高額療養費制度は患者に経済面での安心を与える制度であるが、高額な薬剤が登場するなど、この制度創設時には想定して
いなかった状況になっていると考えるため、社会変化も踏まえつつ、医療保険制度全体の中で議論していく必要がある。
○
社会保障の根幹である支え合いの精神を維持し、医療保険制度を持続可能なものとするためには、性善説ではなく性悪説の
視点も取り入れ、不正や不適切な利用を防ぐとともに、不正に対しては厳正に対応する規律ある制度運用が必要。
○
高額療養費制度の見直しに当たっては、国民や事業者に過度な負担や急激な変化が生じないよう十分配慮するとともに、社
会全体で納得感が得られるよう丁寧に検討を進めて欲しい。また、給付と負担の見直しの検討を行う際は、必要な医療の受診
抑制につながることがないよう、特に低所得者に十分配慮した制度の在り方を検討して欲しい。
○
外来特例の精査が必要ではないか。年齢で区切ることについて十分な合理性がない上、かなり低い自己負担の水準で追加の
自己負担がゼロとなることは、望ましくない医療利用が生じる可能性もあり大きな問題ではないか。
また、高額薬剤が適切に使用されているかという検証も必要ではないか。全体として有効な薬剤であっても、個々のケース
では有効でないケースもある。非常に有効なケースに限定して使用を認めるといった体制を作っていくことが必要ではないか。
○
社会保障制度の本質はセーフティネットであり、高額療養費制度は一番大きなセーフティネットと感じられるものである点
に思いを致す必要がある。他方で、制度の素晴らしさが伝わっていないのではないかという問題意識を持っており、制度を意
識する機会を作る観点からも医療コストの見える化を進めるべき。
○
今後、自己負担、所得区分、外来特例といったテーマについて厚生労働省から一定の考え方の方向性が示されるのだと思う
が、外来特例について言えば、明らかに一定の年齢を経るとかかる疾患の数が増え医療機関にかかる回数が多くなるという高
齢者の特性を踏まえた仕組みであることを認識する必要がある。
また、高額薬剤の有効性の評価については整理する必要があるのではないか。わが国の制度は、少しでも有効性が認められ
ると保険収載されるという仕組みとなっているが、有効性に関しての評価はもう少し精緻にする必要があるのではないか。
個々のケースにおいて治療効果がないために薬剤の使用を保険適用としない仕組みとすることについては、わが国の医療保
険制度上、又は倫理上、国民の理解を得るのが難しいのではないか。
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(注)主な御意見を事務局で整理したもの。(御意見の趣旨を踏まえて文言を整理している。)
令和7年9月26日の医療保険部会において、高額療養費制度の在り方に関する専門委員会におけるこれまでの議論の状況を報
告したところ、委員からの主なご意見は以下のとおり。
○
レセプトの高額化が一段と進むなど医療の高度化が進んでいる状況においては、高額化している医薬品の効果検証等を図る
こと等について、保険者のデータも活用しつつ検討を進めていただきたい。
○
高額療養費制度は患者に経済面での安心を与える制度であるが、高額な薬剤が登場するなど、この制度創設時には想定して
いなかった状況になっていると考えるため、社会変化も踏まえつつ、医療保険制度全体の中で議論していく必要がある。
○
社会保障の根幹である支え合いの精神を維持し、医療保険制度を持続可能なものとするためには、性善説ではなく性悪説の
視点も取り入れ、不正や不適切な利用を防ぐとともに、不正に対しては厳正に対応する規律ある制度運用が必要。
○
高額療養費制度の見直しに当たっては、国民や事業者に過度な負担や急激な変化が生じないよう十分配慮するとともに、社
会全体で納得感が得られるよう丁寧に検討を進めて欲しい。また、給付と負担の見直しの検討を行う際は、必要な医療の受診
抑制につながることがないよう、特に低所得者に十分配慮した制度の在り方を検討して欲しい。
○
外来特例の精査が必要ではないか。年齢で区切ることについて十分な合理性がない上、かなり低い自己負担の水準で追加の
自己負担がゼロとなることは、望ましくない医療利用が生じる可能性もあり大きな問題ではないか。
また、高額薬剤が適切に使用されているかという検証も必要ではないか。全体として有効な薬剤であっても、個々のケース
では有効でないケースもある。非常に有効なケースに限定して使用を認めるといった体制を作っていくことが必要ではないか。
○
社会保障制度の本質はセーフティネットであり、高額療養費制度は一番大きなセーフティネットと感じられるものである点
に思いを致す必要がある。他方で、制度の素晴らしさが伝わっていないのではないかという問題意識を持っており、制度を意
識する機会を作る観点からも医療コストの見える化を進めるべき。
○
今後、自己負担、所得区分、外来特例といったテーマについて厚生労働省から一定の考え方の方向性が示されるのだと思う
が、外来特例について言えば、明らかに一定の年齢を経るとかかる疾患の数が増え医療機関にかかる回数が多くなるという高
齢者の特性を踏まえた仕組みであることを認識する必要がある。
また、高額薬剤の有効性の評価については整理する必要があるのではないか。わが国の制度は、少しでも有効性が認められ
ると保険収載されるという仕組みとなっているが、有効性に関しての評価はもう少し精緻にする必要があるのではないか。
個々のケースにおいて治療効果がないために薬剤の使用を保険適用としない仕組みとすることについては、わが国の医療保
険制度上、又は倫理上、国民の理解を得るのが難しいのではないか。
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