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セルフメディケーションに係る相談対応や受診勧奨事例報告 (8 ページ)
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公開元URL | https://secure.nippon-pa.org/pdf/report_2025_10.pdf |
出典情報 | セルフメディケーションに係る相談対応や受診勧奨事例報告(10/6)《日本保険薬局協会》 |
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事例紹介 3.セルフメディケーションの限界を見極めた的確な受診勧奨
症状が重い、長期間改善しない、あるいは背景に重篤な疾患が潜んでいる可能性を薬学的に判断した場合に、OTC医薬品の販売を行わず、適切な医
療機関への受診を強く勧めた事例。薬剤師の介入が、疾患の早期発見や重症化防止に直接繋がったケースが多数含まれる。128事例のうち代表的な
事例を紹介する。
1 【診断への疑義と連携】 セカンドオピニオンを勧め、緊急入院へ繋げる
消化器内科で「入院不要」と診断された患者の検査結果を薬局で確認した際、緊急入院が必要なレベルであると判断。患者に状況を説明し、他の三次救急病院へ行くよう強く
勧め、結果的に緊急入院となった極めて高度な介入事例。
2 【重篤な疾患の疑い】 胸痛の訴えに強心剤の販売をせず受診を指導
胸の痛みを訴え、市販の強心剤を希望された患者に対し、心筋梗塞などの重篤な心疾患の可能性を考慮。薬の販売はせず、直ちに循環器内科や救急外来を受診するよう指導。
3 【重篤な疾患の疑い】 しびれの症状から脳血管障害を疑い受診勧奨
手先のしびれ改善目的でビタミン剤を希望されたが、症状を詳しく聞くと「お箸も握れないほど」と重度であったため、脳梗塞などの可能性を考え、ビタミン剤の販売はせず、直ちに神
経内科などを受診するよう指導した。
4 【誤った自己判断の是正】 ヘルペスの自己判断による誤った薬の使用を阻止
顔周りのひどい湿疹を口唇ヘルペスと思い込み、抗ヘルペス薬を買いに来た方。ヘルペスの既往歴がなく症状が広範囲に及んでいたため、帯状疱疹などを疑い、販売せずに直ちに皮
膚科を受診するよう指導した。
5 【薬剤副作用の疑い】 薬剤副作用を疑い、販売せず処方医への相談を指導
関節リウマチでメトトレキサートⓇを服用中の方が口内炎のパッチを希望。メトトレキサートⓇの重篤な副作用(骨髄抑制など)の初期症状として口内炎が現れることがあるため、
安易に市販薬で対処せず、すぐに処方医に相談するよう指導した。
6 【慢性症状への警鐘】 繰り返す胃薬購入者に消化器系の検査を推奨
胃薬を繰り返し購入される患者に対し、単に対症療法を続けるのではなく、胃潰瘍や逆流性食道炎、あるいは悪性腫瘍の可能性も考えられるため、一度胃カメラなどの検査を受
けて原因を特定する必要性を説明。その後の受診で治療が必要な疾患が見つかった。
7 【外傷の重症度判断】 転倒による腫れに対し骨折を疑い受診勧奨
転倒して手首を痛め、シップを希望された患者。患部の腫れがひどいことから骨折の可能性を疑い、シップを販売する前に整形外科を受診するよう勧奨したところ、骨折と判明。
8 【感染症の疑い】 広範囲の皮膚症状から蜂窩織炎を疑い受診勧奨
かゆみを抑える塗り薬の相談を受けたが、患部を確認すると腫れや発疹がひどく、蜂窩織炎などの細菌感染症を疑った。OTC医薬品での対応は困難と判断し皮膚科受診を勧奨し
た結果、診断され、適切な治療に繋がった。
9 【専門医への橋渡し】 水虫の自己判断によるステロイド誤用を是正し受診勧奨
足のかゆみで来局し、自宅のステロイド外用薬を使っても効かないと相談。過去に水虫の診断歴があることから、原因が真菌の場合はステロイドで症状が悪化するリスクを伝え、自
己判断での使用を中止し、皮膚科を受診するよう指導した。
10 【治療中断患者への介入】 緑内障の治療中断患者に再受診を指導
ドライアイ用の目薬を希望された患者のお薬手帳から、過去に緑内障治療をしていたが自己判断で中断していることを把握。緑内障は自覚症状がないまま進行し失明に至る危険
な病気であることを丁寧に説明し、点眼薬の販売はせず、眼科への再受診を強く指導した。
Nippon Pharmacy Association All Rights Reserved
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症状が重い、長期間改善しない、あるいは背景に重篤な疾患が潜んでいる可能性を薬学的に判断した場合に、OTC医薬品の販売を行わず、適切な医
療機関への受診を強く勧めた事例。薬剤師の介入が、疾患の早期発見や重症化防止に直接繋がったケースが多数含まれる。128事例のうち代表的な
事例を紹介する。
1 【診断への疑義と連携】 セカンドオピニオンを勧め、緊急入院へ繋げる
消化器内科で「入院不要」と診断された患者の検査結果を薬局で確認した際、緊急入院が必要なレベルであると判断。患者に状況を説明し、他の三次救急病院へ行くよう強く
勧め、結果的に緊急入院となった極めて高度な介入事例。
2 【重篤な疾患の疑い】 胸痛の訴えに強心剤の販売をせず受診を指導
胸の痛みを訴え、市販の強心剤を希望された患者に対し、心筋梗塞などの重篤な心疾患の可能性を考慮。薬の販売はせず、直ちに循環器内科や救急外来を受診するよう指導。
3 【重篤な疾患の疑い】 しびれの症状から脳血管障害を疑い受診勧奨
手先のしびれ改善目的でビタミン剤を希望されたが、症状を詳しく聞くと「お箸も握れないほど」と重度であったため、脳梗塞などの可能性を考え、ビタミン剤の販売はせず、直ちに神
経内科などを受診するよう指導した。
4 【誤った自己判断の是正】 ヘルペスの自己判断による誤った薬の使用を阻止
顔周りのひどい湿疹を口唇ヘルペスと思い込み、抗ヘルペス薬を買いに来た方。ヘルペスの既往歴がなく症状が広範囲に及んでいたため、帯状疱疹などを疑い、販売せずに直ちに皮
膚科を受診するよう指導した。
5 【薬剤副作用の疑い】 薬剤副作用を疑い、販売せず処方医への相談を指導
関節リウマチでメトトレキサートⓇを服用中の方が口内炎のパッチを希望。メトトレキサートⓇの重篤な副作用(骨髄抑制など)の初期症状として口内炎が現れることがあるため、
安易に市販薬で対処せず、すぐに処方医に相談するよう指導した。
6 【慢性症状への警鐘】 繰り返す胃薬購入者に消化器系の検査を推奨
胃薬を繰り返し購入される患者に対し、単に対症療法を続けるのではなく、胃潰瘍や逆流性食道炎、あるいは悪性腫瘍の可能性も考えられるため、一度胃カメラなどの検査を受
けて原因を特定する必要性を説明。その後の受診で治療が必要な疾患が見つかった。
7 【外傷の重症度判断】 転倒による腫れに対し骨折を疑い受診勧奨
転倒して手首を痛め、シップを希望された患者。患部の腫れがひどいことから骨折の可能性を疑い、シップを販売する前に整形外科を受診するよう勧奨したところ、骨折と判明。
8 【感染症の疑い】 広範囲の皮膚症状から蜂窩織炎を疑い受診勧奨
かゆみを抑える塗り薬の相談を受けたが、患部を確認すると腫れや発疹がひどく、蜂窩織炎などの細菌感染症を疑った。OTC医薬品での対応は困難と判断し皮膚科受診を勧奨し
た結果、診断され、適切な治療に繋がった。
9 【専門医への橋渡し】 水虫の自己判断によるステロイド誤用を是正し受診勧奨
足のかゆみで来局し、自宅のステロイド外用薬を使っても効かないと相談。過去に水虫の診断歴があることから、原因が真菌の場合はステロイドで症状が悪化するリスクを伝え、自
己判断での使用を中止し、皮膚科を受診するよう指導した。
10 【治療中断患者への介入】 緑内障の治療中断患者に再受診を指導
ドライアイ用の目薬を希望された患者のお薬手帳から、過去に緑内障治療をしていたが自己判断で中断していることを把握。緑内障は自覚症状がないまま進行し失明に至る危険
な病気であることを丁寧に説明し、点眼薬の販売はせず、眼科への再受診を強く指導した。
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