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資料3-4トラメチニブ ジメチルスルホキシド付加物[637KB] (17 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000198856_00042.html
出典情報 医薬・生活衛生局が実施する検討会 医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議(第68回 7/4)《厚生労働省》
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(公知申請への該当性に係る企業見解の様式)
要望番号;IV-179
準的治療として位置付けられているものの,本邦においては再発 LGSC に対して承認され
ておらず,日本臨床腫瘍学会,日本婦人科腫瘍学会及び卵巣がん体験者の会スマイリーか
ら再発 LGSOC 及び LGSPC に対する効能追加の要望書が提出された。
しかしながら,本邦における再発 LGSOC 又は LGSPC 患者の年間発生数はそれぞれ約 746
人,93 人と推定され,臨床試験に適格な患者はここからさらに絞られることから,国内臨
床試験の実施は現実的ではないと考えられる。
海外 IIT 試験(GOG 281/LOGS 試験)及び海外のガイドラインの記載から,再発 LGSC
患者に対する本薬の有用性が示されている。トラメチニブの安全性及び薬物動態の結果に
国内外で明らかな差異は報告されていないこと,LGSC の病態に民族差は報告されていな
いこと等から,日本人再発 LGSC 患者に対してもトラメチニブの有用性が期待できる。
NCCH1901 患者申出療養のトラメチニブ群において,登録された再発 LGSOC 患者 5 例
でのトラメチニブ 2 mg QD 投与時の BOR は 2 例が PR,3 例が SD であり,ORR は 40.0%
であった。評価例数は限定的であり,また GOG 281/LOGS 試験では遺伝子変異の状態を問
わない患者集団であったのに対し,NCCH1901 患者申出療養に登録された患者は遺伝子変
異陽性集団で,患者集団の背景に違いはあるものの,日本人再発 LGSOC 患者に対するト
ラメチニブの有効性が示されたと考えられる。
したがって,海外で十分なエビデンスがあり,日本人再発 LGSOC 患者において本薬の
奏効も示されたことから,ベネフィットリスクバランスは外国人と同様に良好であると考
えられる。したがって,日本人再発 LGSC 患者における本薬の有用性は医学薬学上公知と
考えられ,公知申請が妥当であると考える。

8.効能・効果及び用法・用量等の記載の妥当性について
(1)効能・効果について
<効能又は効果>
がん化学療法後に増悪した低異型度漿液性卵巣癌
<効能又は効果に関連する注意>
・本剤の手術の補助療法における有効性及び安全性は確立していない。
卵巣癌,卵管癌及び原発性腹膜癌は原発部位により分類される。しかし,卵巣癌の中で
最も頻度が高い高異型度漿液性腺癌(HGSC)は卵巣,卵管及び腹膜のそれぞれを原発部
位として発症する多中心病態であることから FIGO ガイドラインでは集合的に取り扱って
おり,日本婦人科腫瘍学会のガイドラインにおいても卵管癌及び腹膜癌は卵巣癌と同じ
骨盤腔・腹腔内に発生する腫瘍として卵巣癌に準拠した取扱いをしている(Prat J 2014,
卵巣がん・卵管癌・腹膜癌治療ガイドライン 2020 年版)。また,LGSC は HGSC と比べ原
発部位が明らかにはなっていないものの,前駆病変と考えられている卵巣上皮封入体が卵

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