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【資料1】次世代医療機器評価指標について (9 ページ)
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公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_58452.html |
出典情報 | 薬事審議会 医療機器・体外診断薬部会(令和7年度第2回 6/2)《厚生労働省》 |
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3.本評価指標の位置づけ
本評価指標は、現時点で重要と考えられる事項を示したものである。今後の技術革新や知見の集積
などを踏まえて改訂されるべきものであり、医療機器の製造販売承認申請内容に対して拘束力を持
つものではない。本評価指標が対象とする医療機器の評価にあたっては、個別の製品の特性を十分理
解した上で、科学的な合理性を背景にして、柔軟に対応する必要がある。
4.臨床試験の施設基準
CLTI の治療においては、患者背景や血管病変、創傷因子だけでなく、創傷管理、栄養管理、透析
治療といった、多診療科・多職種による治療が臨床成績に影響する。したがって、必要に応じて、医
療機関における多診療科・多職種による連携状態を考慮した上で臨床試験施設を選定することが望
ましい。
5.CLTI の評価
CLTI の患者集団は生活環境、病変など様々な要因において多様性に富んでいるため、治療に用い
る医療機器の評価においては、治療対象の決定や治療成績の評価にあたり本疾患の予後及び治療成
績を規定する要因を考慮することが必要である。治療成績を規定する要因は患者背景、血管病変、創
傷の 3 因子に大別される。しかし、これまでは創傷全体像を示す重症度分類がなく、臨床の現場では
個々の因子を勘案し個々の医師が総合的に判断を行ってきた。そのような中、CLTI の評価指標とし
て新たに WIfI 分類が提唱された 1, 2)。WIfI 分類は治療成績の推測、予後判定に有用であり、治療効
果の判定にも用いることができる。
(1)WIfI 分類
WIfI 分類は、患肢を創(W:wound)
、虚血(I:ischemia)
、感染(fI:foot infection)の 3 項目
で点数化し、CLTI 患者患肢の重症度を包括的に評価する指標である。WIfI 分類による評価は、患肢
の重症度のみならず、治療戦略の決定や予後の推定にも有益であることが示されており、これを用い
てステージングすることが望ましい。なお、糖尿病患者、透析患者の血管は石灰化病変が多く ankle
pressure (AP) や ankle-brachial index (ABI) は真の値よりも高値を示すことが多い。このため、本
邦では WIfI 分類における ischemia grade 評価において皮膚灌流圧(SPP:skin perfusion pressure)
値の利用が提唱されており 1)、本評価指標においても虚血評価に SPP 測定値を用いることを推奨す
る。
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本評価指標は、現時点で重要と考えられる事項を示したものである。今後の技術革新や知見の集積
などを踏まえて改訂されるべきものであり、医療機器の製造販売承認申請内容に対して拘束力を持
つものではない。本評価指標が対象とする医療機器の評価にあたっては、個別の製品の特性を十分理
解した上で、科学的な合理性を背景にして、柔軟に対応する必要がある。
4.臨床試験の施設基準
CLTI の治療においては、患者背景や血管病変、創傷因子だけでなく、創傷管理、栄養管理、透析
治療といった、多診療科・多職種による治療が臨床成績に影響する。したがって、必要に応じて、医
療機関における多診療科・多職種による連携状態を考慮した上で臨床試験施設を選定することが望
ましい。
5.CLTI の評価
CLTI の患者集団は生活環境、病変など様々な要因において多様性に富んでいるため、治療に用い
る医療機器の評価においては、治療対象の決定や治療成績の評価にあたり本疾患の予後及び治療成
績を規定する要因を考慮することが必要である。治療成績を規定する要因は患者背景、血管病変、創
傷の 3 因子に大別される。しかし、これまでは創傷全体像を示す重症度分類がなく、臨床の現場では
個々の因子を勘案し個々の医師が総合的に判断を行ってきた。そのような中、CLTI の評価指標とし
て新たに WIfI 分類が提唱された 1, 2)。WIfI 分類は治療成績の推測、予後判定に有用であり、治療効
果の判定にも用いることができる。
(1)WIfI 分類
WIfI 分類は、患肢を創(W:wound)
、虚血(I:ischemia)
、感染(fI:foot infection)の 3 項目
で点数化し、CLTI 患者患肢の重症度を包括的に評価する指標である。WIfI 分類による評価は、患肢
の重症度のみならず、治療戦略の決定や予後の推定にも有益であることが示されており、これを用い
てステージングすることが望ましい。なお、糖尿病患者、透析患者の血管は石灰化病変が多く ankle
pressure (AP) や ankle-brachial index (ABI) は真の値よりも高値を示すことが多い。このため、本
邦では WIfI 分類における ischemia grade 評価において皮膚灌流圧(SPP:skin perfusion pressure)
値の利用が提唱されており 1)、本評価指標においても虚血評価に SPP 測定値を用いることを推奨す
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