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【資料1】次世代医療機器評価指標について (15 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_58452.html |
出典情報 | 薬事審議会 医療機器・体外診断薬部会(令和7年度第2回 6/2)《厚生労働省》 |
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CLTI の創傷管理は、創の評価、治療、免荷に分けて考えることができる。
CLTI は虚血による壊死と感染が主病態である。創は大きさと潰瘍の深さについて評価する。感
染については、熱発を伴うなど全身症状があるかないか、発赤の領域がどこまでか、壊死性軟部組
織感染症、蜂窩織炎などの鑑別を行う。感染が足部変形による胼胝形成から胼胝下潰瘍、神経障害
に由来する外傷による病態にも留意する。
虚血が認められた場合には、できるだけ早期に血行再建術を行う。虚血と感染の両者を認めた場
合には、症例ごとに検討が必要である。感染が軽度であれば血行再建術を優先し、足部の腫脹や発
赤などを認める感染ならば、切開などの外科的処置後に血行再建術を行う。血行再建術後に感染が
増悪することもあるので、その場合には可及的速やかに外科的デブリードマンと抗菌薬による治療
を行う。
血管内治療や遠位バイパス術などの適応がない、または治療が困難、血行再建術を行ったが治癒
が得られない(臨床的不成功)場合には、補助療法である LDL アフェレーシスや高気圧酸素療法
などを行ってもよい。
血行再建術が施行され感染が制御されれば、局所陰圧閉鎖療法などの保存的治療を行って肉芽形
成を獲得し、皮膚および軟部組織再建術を行って治癒に導く。血行再建術が施行される、または感
染が制御された状態で、免荷装具を着用し、立位・歩行などのリハビリテーションを開始する。治
癒が得られたら足部の形態や歩容が変わるので、免荷装具などを使って創傷再発予防を行う。
なお、患者の全身状態及び歩行の可否、歩行補助具など使用の有無、必要な免荷装具の種類の違
いなどが異なるため、その状況に応じて治療目標を臨機応変に決定する必要があり流動的に考える
べきである。
2) 症例の選択について
以下に挙げたような、創傷管理が複雑となることが想定される症例は臨床試験の対象の候補とし
ては適さないので避けること。
(ア) 広範囲組織欠損例:創傷治癒に時間を要し、集学的に可能な治療を全て試みる可能性が
高いため治療用医療機器の評価に適さない。
(イ) 踵部潰瘍例:創傷治癒が他の部位に比し遅く、同一の評価が困難なため評価に適さない。
(ウ) 多発性潰瘍形成例:多発性潰瘍形成例では個々の創傷の大きさの上限を決めることが望
ましい。創部が大きいと創傷治癒に時間を要するため創傷治癒評価による有効性評価に
は適さない。
(エ) 感染例:fI Grade3 は評価に適さない。
3) 創傷の評価について
創傷の評価は、WIfI ステージの評価に加えて、創傷の大きさ、深さ、感染及び肉芽組織の 4 点
の評価が重要である。
(ア) WIfI ステージの評価
虚血、創傷、感染から WIfI ステージを評価する。また、感染の悪化がない症例では、
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CLTI の創傷管理は、創の評価、治療、免荷に分けて考えることができる。
CLTI は虚血による壊死と感染が主病態である。創は大きさと潰瘍の深さについて評価する。感
染については、熱発を伴うなど全身症状があるかないか、発赤の領域がどこまでか、壊死性軟部組
織感染症、蜂窩織炎などの鑑別を行う。感染が足部変形による胼胝形成から胼胝下潰瘍、神経障害
に由来する外傷による病態にも留意する。
虚血が認められた場合には、できるだけ早期に血行再建術を行う。虚血と感染の両者を認めた場
合には、症例ごとに検討が必要である。感染が軽度であれば血行再建術を優先し、足部の腫脹や発
赤などを認める感染ならば、切開などの外科的処置後に血行再建術を行う。血行再建術後に感染が
増悪することもあるので、その場合には可及的速やかに外科的デブリードマンと抗菌薬による治療
を行う。
血管内治療や遠位バイパス術などの適応がない、または治療が困難、血行再建術を行ったが治癒
が得られない(臨床的不成功)場合には、補助療法である LDL アフェレーシスや高気圧酸素療法
などを行ってもよい。
血行再建術が施行され感染が制御されれば、局所陰圧閉鎖療法などの保存的治療を行って肉芽形
成を獲得し、皮膚および軟部組織再建術を行って治癒に導く。血行再建術が施行される、または感
染が制御された状態で、免荷装具を着用し、立位・歩行などのリハビリテーションを開始する。治
癒が得られたら足部の形態や歩容が変わるので、免荷装具などを使って創傷再発予防を行う。
なお、患者の全身状態及び歩行の可否、歩行補助具など使用の有無、必要な免荷装具の種類の違
いなどが異なるため、その状況に応じて治療目標を臨機応変に決定する必要があり流動的に考える
べきである。
2) 症例の選択について
以下に挙げたような、創傷管理が複雑となることが想定される症例は臨床試験の対象の候補とし
ては適さないので避けること。
(ア) 広範囲組織欠損例:創傷治癒に時間を要し、集学的に可能な治療を全て試みる可能性が
高いため治療用医療機器の評価に適さない。
(イ) 踵部潰瘍例:創傷治癒が他の部位に比し遅く、同一の評価が困難なため評価に適さない。
(ウ) 多発性潰瘍形成例:多発性潰瘍形成例では個々の創傷の大きさの上限を決めることが望
ましい。創部が大きいと創傷治癒に時間を要するため創傷治癒評価による有効性評価に
は適さない。
(エ) 感染例:fI Grade3 は評価に適さない。
3) 創傷の評価について
創傷の評価は、WIfI ステージの評価に加えて、創傷の大きさ、深さ、感染及び肉芽組織の 4 点
の評価が重要である。
(ア) WIfI ステージの評価
虚血、創傷、感染から WIfI ステージを評価する。また、感染の悪化がない症例では、
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