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【資料1】次世代医療機器評価指標について (16 ページ)
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公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_58452.html |
出典情報 | 薬事審議会 医療機器・体外診断薬部会(令和7年度第2回 6/2)《厚生労働省》 |
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虚血、創傷の両面から経時的な改善、悪化が評価できる。
(イ) 大きさ、深さの評価
•
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写真を用い、最大径及び直交する最大短径の乗算に
て評価する(右図参照)
。創傷評価用の機器などを用
いた面積評価も考慮されるべき方法である。
•
断不可能な状態)に分類する。
(ウ) 感染の評価
•
210
211
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デジタルカメラにより撮影された写真により発赤や腫脹を観察する。併せて、末梢
血検査(CRP、白血球数)
、単純 X 線写真による骨破壊像、MRI による骨髄炎の存
在を確認する。(なお、MRI 撮像は血行再建術後に実施し、骨髄炎の存在を評価す
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創傷の深さは、目視にて確認し、真皮に至る、皮下
に至る、筋肉・腱に至る、骨・関節露出、不明(判
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創傷の大きさは、デジタルカメラにより撮影された
る。)経過中、局所の感染の合併は創傷治癒を妨げる重要な要因である。経時的に観
察し記録されるべきである。
(エ) 肉芽組織の評価
•
創傷全体に対する良性肉芽の面積比(%表示)を写真等で測定する。
6.治療用医療機器の有効性の評価
治療用医療機器の有効性評価は、WIfI ステージの評価、臨床的評価、血管病変に対する評価、初
期治療効果の評価、創傷治癒の評価、患者報告アウトカム尺度を用いた評価、及び QOL 評価からな
る。
血管病変に対する評価はいずれの Rutherford クラスにおいても可能であるが、創傷評価は
Rutherford クラス 4 では不可能である。このため Rutherford クラス 4 症例と 5 症例に対する有効
性を同一の評価基準で判定することは困難である。下肢切断回避率や下肢切断回避生存率といった
旧来の評価指標では、血流改善が不十分で創傷治癒は得ていないが評価の時点で切断を回避した場
合や、下肢切断に至る前に死亡した場合などは下肢切断回避と判断される。逆に、感染例では血行再
建術の成否に関係なく下肢切断に至ることもある。したがって、血流改善を目的とした治療用医療機
器の評価においては、治療介入前と追跡時の 2 断面のみではなく、経時的な包括的評価が必要であ
る。また、救肢の最終的な目的は、生活の質改善であることから QOL の評価が望ましい。
(1)WIfI ステージの評価
WIfI 分類を用いた患肢の総合的な評価は、臨床試験登録時のみでなく連続的になされるべきであ
る。CLTI 症例の患肢創傷治癒過程は多面的かつ連続的であるからである。血流悪化のみでなく、感
染合併などによっても創傷治癒過程は悪化する。連続的に評価することによって、血流以外の要因に
よる創傷治癒遅延などの事象の判定が可能となる。逆に、感染の軽微な症例では創傷を縦軸、虚血を
横軸で表現し、治療介入前後をプロットすることで改善の評価が可能となる。
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虚血、創傷の両面から経時的な改善、悪化が評価できる。
(イ) 大きさ、深さの評価
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写真を用い、最大径及び直交する最大短径の乗算に
て評価する(右図参照)
。創傷評価用の機器などを用
いた面積評価も考慮されるべき方法である。
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断不可能な状態)に分類する。
(ウ) 感染の評価
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デジタルカメラにより撮影された写真により発赤や腫脹を観察する。併せて、末梢
血検査(CRP、白血球数)
、単純 X 線写真による骨破壊像、MRI による骨髄炎の存
在を確認する。(なお、MRI 撮像は血行再建術後に実施し、骨髄炎の存在を評価す
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創傷の大きさは、デジタルカメラにより撮影された
る。)経過中、局所の感染の合併は創傷治癒を妨げる重要な要因である。経時的に観
察し記録されるべきである。
(エ) 肉芽組織の評価
•
創傷全体に対する良性肉芽の面積比(%表示)を写真等で測定する。
6.治療用医療機器の有効性の評価
治療用医療機器の有効性評価は、WIfI ステージの評価、臨床的評価、血管病変に対する評価、初
期治療効果の評価、創傷治癒の評価、患者報告アウトカム尺度を用いた評価、及び QOL 評価からな
る。
血管病変に対する評価はいずれの Rutherford クラスにおいても可能であるが、創傷評価は
Rutherford クラス 4 では不可能である。このため Rutherford クラス 4 症例と 5 症例に対する有効
性を同一の評価基準で判定することは困難である。下肢切断回避率や下肢切断回避生存率といった
旧来の評価指標では、血流改善が不十分で創傷治癒は得ていないが評価の時点で切断を回避した場
合や、下肢切断に至る前に死亡した場合などは下肢切断回避と判断される。逆に、感染例では血行再
建術の成否に関係なく下肢切断に至ることもある。したがって、血流改善を目的とした治療用医療機
器の評価においては、治療介入前と追跡時の 2 断面のみではなく、経時的な包括的評価が必要であ
る。また、救肢の最終的な目的は、生活の質改善であることから QOL の評価が望ましい。
(1)WIfI ステージの評価
WIfI 分類を用いた患肢の総合的な評価は、臨床試験登録時のみでなく連続的になされるべきであ
る。CLTI 症例の患肢創傷治癒過程は多面的かつ連続的であるからである。血流悪化のみでなく、感
染合併などによっても創傷治癒過程は悪化する。連続的に評価することによって、血流以外の要因に
よる創傷治癒遅延などの事象の判定が可能となる。逆に、感染の軽微な症例では創傷を縦軸、虚血を
横軸で表現し、治療介入前後をプロットすることで改善の評価が可能となる。
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