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資料1-4 ソマトロピン(遺伝子組換え)の電子化された添付文書一覧 (7 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_24579.html
出典情報 薬事・食品衛生審議会 薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会(令和3年度第31回 3/22)《厚生労働省》
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2)
心疾患、腎疾患のある患者[ときに一過性の浮腫があらわれ
ることがあるので、特に心疾患、腎疾患のある患者に投与す
る場合には、観察を十分に行い慎重に投与すること。]
2.重要な基本的注意
○成人成長ホルモン分泌不全症
1)
成人成長ホルモン分泌不全症患者では脳腫瘍の既往のある
患者が多く含まれており、国内臨床試験において本剤の治療
中に脳腫瘍が再発したとの報告があるため、脳腫瘍の既往
のある患者に本剤を投与する場合は定期的に画像診断を実
施し、脳腫瘍の発現や再発の有無を注意深く観察すること。
2)
本剤の投与中は、血清IGF-Ⅰ濃度が基準範囲上限を超えな
いよう、定期的に検査を実施すること。検査頻度については、
「用法・用量に関連する使用上の注意」の項を参照すること。
3)
本剤の投与により血糖値、HbA1cの上昇があらわれること
があるため、定期的に血糖値、HbA1cあるいは尿糖等を測
定し、異常が認められた場合には投与量の減量あるいは投
与中止を考慮すること。
4)
本剤の投与により浮腫、関節痛等があらわれることがあるた
め、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与量
の減量あるいは投与中止を考慮すること。
5)
本剤の治療は、内分泌専門医もしくはその指導の下で治療を
行うこと。
○SGA性低身長症
1)治療前及び治療中には、IGF-Ⅰを3 ヵ月〜 6 ヵ月に1回、
HbA1c、空腹時又は随時血糖、TSH、f T4 、骨年齢を6 ヵ
月〜 1年に1回測定すること。異常が認められた場合には
投与中止を考慮すること。
2)SGA性低身長症における本剤の治療は、小児内分泌専門
医等の本疾患に関する専門家もしくはその指導の下で行
うこと。
3.相互作用
併用注意
(併用に注意すること)

2)成長ホルモン単独の分泌低下がある患者で、2種類の
成長ホルモン分泌刺激試験における血清(血漿)成長ホ
ルモン濃度の頂値が重症の基準を満たすもの。
[成長ホルモン分泌刺激試験の種類と成人成長ホルモン分泌不
全症で重症と診断される血清(血漿)成長ホルモン濃度の頂値]
成長ホルモン分泌刺激
試験の種類
インスリン、アルギニン、
グルカゴン
GHRP-2

重症と診断される血清
(血漿)
成長ホルモン濃度の頂値
1.8 ng/mL以下
9 ng/mL以下

4.骨端線閉鎖を伴わないSGA性低身長症
1)SGA性低身長症への適用基準
以下のいずれの基準も満たすこと。
(1)出生時
出生時の体重及び身長がともに在胎週数相当の10パー
センタイル未満で、かつ出生時の体重又は身長のどち
らかが、在胎週数相当の−2SD未満であること。
なお、重症の新生児出生時に身長が測定できないこと
があるので、測定されていない場合は、出生体重のみ
で判定すること。
(2)治療の開始条件
①3歳以上の患者であること。
②身長が標準身長の−2.5SD未満であること。
③治療開始前1年間の成長速度が標準成長速度の0SD未
満であること。
(3)出生後の成長障害が子宮内発育遅延以外の疾患等に起
因する患者でないこと。また、成長障害をもたらすと
考えられる治療を受けている患者でないこと。
2)SGA性低身長症の治療継続基準
1年ごとに以下の基準を満たしているかどうかを判定し、
いずれかを満たしたときに治療の継続をする。
(1)成長速度
≧4cm/年
(2)治療中1年間の成長速度と、投与前1年間の成長速度の
差が1.0cm/年以上の場合。
(3)治療2年目以降、増量後の治療中1年間の成長速度が下
記の場合。
≧2.0cm/年
2年目
3年目以降 ≧1.0cm/年
ただし、二次性徴発来後、年間成長速度が2cm未満に
なった場合は、投与を中止すること。
上記治療継続基準(1)〜(3)のいずれも満たさないと
き、又は骨年齢が男17歳、女15歳以上に達したときは
投与を中止すること。

薬剤名等
臨床症状・措置方法 機序・危険因子
糖質コルチコイド 成長ホルモンの成 糖質コルチコイド
長促進作用が抑制 が成長抑制効果を
されることがある。 有するため。
インスリンの血糖 成長ホルモンが抗
インスリン
降下作用が減弱す インスリン様作用
を有するため。
ることがある。
4.副作用
**◯成長ホルモン分泌不全性低身長症
承認時までの調査
(グロウジェクト注射用1.33mg及びグロウ
ジェクト注射用8mg)
及び市販後の使用成績調査
(グロウジェク
ト注射用1.33mg)
における総症例571例中49例
(8.6%)
に副作用
(臨床検査値の異常を含む)
が111件報告された。その主なもの
は、血清無機リン上昇10例
(1.75%)、血清遊離脂肪酸上昇10例
(1.75%)、血清ALT
(GP T)
上昇9例
(1.58%)、血清AST
(GOT)

昇8例
(1.40%)、好酸球増多7例
(1.23%)
等であった。
(再審査終
了時)
**◯ターナー症候群における低身長
承認時までの調査
(グロウジェクト注射用1.33mg)
、市販後の使
用成績調査
(グロウジェクト注射用1.33mg、グロウジェクト注
射用8mg及びグロウジェクトBC注射用8mg
(再審査終了時)

及び特別調査
(グロウジェクト注射用1.33mg、グロウジェク
ト注射用8mg及びグロウジェクトBC注射用8mg)
における総
症例475例中114例
(24.0%)
に副作用
(臨床検査値の異常を含
む)
が226件報告された。その主なものは、尿中血陽性43例
(9.05%)
、尿中蛋白陽性15例
(3.16%)
、血中甲状腺刺激ホルモ
ン 増 加12例
(2.53%)
、血 清AST
(GOT)
上 昇11例
(2.32%)
、肝 機
(2.32%)
等であった。
能異常11例
**◯成人成長ホルモン分泌不全症
及び使用成績調査
臨床試験
(グロウジェクトBC注射用8mg)
(グロウジェクト注射用1.33mg、グロウジェクト注射用8mg
及びグロウジェクトBC注射用8mg)
における安全性評価対象
例205例中77例
(37.6%)
に副作用(臨床検査値の異常を含む)
(6.8%)
、血
が361件報告された。その主なものは、関節痛14例
清ALT(GPT)
上昇13例
(6.3%)
、血清AST
(GOT)
上昇11例
(5.4%)

浮腫11例
(5.4%)
、四肢痛7例
(3.4%)
、血圧上昇7例
(3.4%)
、めまい
7例
(3.4%)
等であった。
(再審査終了時)
**◯SGA性低身長症
臨床試験
(グロウジェクト BC 注射用 8mg)
及び特定使用成績
調査
(グロウジェクト注射用1.33mg、グロウジェクト注射用
8mg及びグロウジェクトBC注射用8mg)
における安全性評価

【用法・用量に関連する使用上の注意】

1.ターナー症候群における低身長
ターナー症候群における低身長患者に投与する場合には、経口
ブドウ糖負荷試験等の定期的な検査により、耐糖能の観察を
十分に行うこと。
2.成人成長ホルモン分泌不全症
1)
本剤の投与量は、血清IGF-Ⅰ濃度を参照して調整すること。
血清IGF-Ⅰ濃度は投与開始後24週目までは4週間に1回、それ
以降は12週から24週に1回の測定を目安とすること。また、副
作用の発現等の際は、適宜、血清IGF-Ⅰ濃度を測定し、本剤
の減量、投与中止等適切な処置をとること。
2)
加齢に伴い生理的な成長ホルモンの分泌量や血清IGF-Ⅰ濃度
が低下することが知られている。本剤投与による症状の改善
が認められなくなり、かつ本剤を投与しなくても血清IGF-Ⅰ濃
度が基準範囲内にある場合は、投与中止を考慮すること。
3.SGA性低身長症
用量の増量にあたっては、⊿身長SDスコア、低身長の程度
等を考慮して総合的に判断すること(日本小児内分泌学会/
日本未熟児新生児学会、「SGA性低身長症におけるGH治療
の実施上の注意」を参照のこと)。

【使用上の注意】

1.慎重投与
(次の患者には慎重に投与すること)
1)
脳腫瘍(頭蓋咽頭腫、松果体腫、下垂体腺腫等)による成長
ホルモン分泌不全性低身長症及び成人成長ホルモン分泌不
全症の患者[成長ホルモンが細胞増殖作用を有するため、
基礎疾患の進行や再発の観察を十分に行い慎重に投与する
こと。]

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