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07 参考資料2-1 帯状疱疹ワクチン ファクトシート (16 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_36248.html |
出典情報 | 厚生科学審議会 予防接種・ワクチン分科会 予防接種基本方針部会 ワクチン評価に関する小委員会(第21回 11/9)《厚生労働省》 |
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ファムシクロビルの帯状疱疹の治療効果を調べる研究 75)では、治療群とプラセボ群における疼痛
が治まるまでの期間が、それぞれ 63 日と 119 日であったと報告されている。バラシクロビルにもフ
ァムシクロビルと同様に PHN 予防効果が認められ、その効果はアシクロビルのそれよりも高いと報
告されている 72)。
抗ウイルス薬による治療効果を得るには、投与開始は発症初期ほど効果が高いため、皮疹出現後 3
日(72 時間)以内の早期投与がなされることが望ましい 20)。遅くとも 5 日以内に投与を開始する。
発症後 5 日以降であっても新規病変が出現している場合、皮膚以外の合併症(運動神経、中枢神経、
眼病変など)を伴う場合、PHN 発症リスクが高い場合には抗ウイルス薬投与が考慮されるべきであ
る 20)。PHN は知覚神経の損傷により引き起こされることから、より早期に抗ウイルス薬投与を開始
することが PHN を予防するためにも重要である。
アシクロビル、バラシクロビル、ファムシクロビルは安全で有効な薬剤であるが、腎臓から排出
される薬剤であるため腎機能不全患者やクレアチニンクリアランス(Ccr)が低下している高齢者に
おいては投与法において注意を要する。Ccr に応じて投与間隔、投与量を調節する必要がある。尚、
日本で認可されていないブリブジンによる治療においては細心の注意が必要であり、それはブリブ
ジン投与により 5FU の排出が阻害され,5FU の血中濃度が高まり,それによる副作用が増強される
ことがあることである。5FU 投与を受けている患者にブリブジンを投与してはならない 77,78)。
バラシクロビルおよびファムシクロビルによる帯状疱疹に対する効果はアシクロビルのそれより
も高く、バラシクロビルおよびファムシクロビルの場合 1 日の投与回数が 3 回とアシクロビルのそ
れよりも少ない。ファムシクロビルはアシクロビルに比べて VZV 感染細胞内でのペンシクロビル三
リン酸の半減期が 10 倍以上長いと報告されている 20)。
2) 重症帯状疱疹の治療
通常、重症帯状疱疹に対しては、アシクロビルの点滴静注療法がなされる。アシクロビル静注投
与方法は以下の通りである。
(ア) 通常、成人にはアシクロビルとして 1 回体重 1 kg あたり 5 mg を 1 日 3 回、8 時間毎に 1 時
間以上かけて、7 日間点滴静注する。なお、脳炎・髄膜炎においては、必要に応じて投与期間の
延長・増量が可能である。ただし、投与量の上限は 1 回体重 1 kg あたり 10 mg までである。
(イ) 通常、小児には、アシクロビルとして 1 回体重 1 kg あたり 5 mg を 1 日 3 回、8 時間毎に 1
時間以上かけて、7 日間点滴静注する。なお、必要に応じて増量できるが、上限は 1 回体重 1 kg
あたり 20 mg までである。さらに、脳炎・髄膜炎においては、投与期間の延長も可能である。
(ウ) アシクロビルは腎臓から排泄されることから、腎機能不全患者や高齢者においては投与法に
おいて注意を要する。本剤への曝露量が増加した場合に、精神神経症状や腎機能障害が発現す
る危険性が高いため、腎機能不全患者や高齢者では投与間隔、投与量を調節して慎重に投与す
る。
また、臓器移植患者(造血幹細胞移植を含む)や抗腫瘍薬による治療、免疫抑制剤投与を受けて
いる帯状疱疹患者、PHN の発症リスクが高い帯状疱疹患者、皮膚以外の合併症(中枢神経系合併症、
末梢神経系合併症、Ramsay Hunt 症候群、運動神経麻痺等)を認める帯状疱疹患者、三叉神経第一枝
領域の帯状疱疹患者は入院加療が考慮されることがある 20)。
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が治まるまでの期間が、それぞれ 63 日と 119 日であったと報告されている。バラシクロビルにもフ
ァムシクロビルと同様に PHN 予防効果が認められ、その効果はアシクロビルのそれよりも高いと報
告されている 72)。
抗ウイルス薬による治療効果を得るには、投与開始は発症初期ほど効果が高いため、皮疹出現後 3
日(72 時間)以内の早期投与がなされることが望ましい 20)。遅くとも 5 日以内に投与を開始する。
発症後 5 日以降であっても新規病変が出現している場合、皮膚以外の合併症(運動神経、中枢神経、
眼病変など)を伴う場合、PHN 発症リスクが高い場合には抗ウイルス薬投与が考慮されるべきであ
る 20)。PHN は知覚神経の損傷により引き起こされることから、より早期に抗ウイルス薬投与を開始
することが PHN を予防するためにも重要である。
アシクロビル、バラシクロビル、ファムシクロビルは安全で有効な薬剤であるが、腎臓から排出
される薬剤であるため腎機能不全患者やクレアチニンクリアランス(Ccr)が低下している高齢者に
おいては投与法において注意を要する。Ccr に応じて投与間隔、投与量を調節する必要がある。尚、
日本で認可されていないブリブジンによる治療においては細心の注意が必要であり、それはブリブ
ジン投与により 5FU の排出が阻害され,5FU の血中濃度が高まり,それによる副作用が増強される
ことがあることである。5FU 投与を受けている患者にブリブジンを投与してはならない 77,78)。
バラシクロビルおよびファムシクロビルによる帯状疱疹に対する効果はアシクロビルのそれより
も高く、バラシクロビルおよびファムシクロビルの場合 1 日の投与回数が 3 回とアシクロビルのそ
れよりも少ない。ファムシクロビルはアシクロビルに比べて VZV 感染細胞内でのペンシクロビル三
リン酸の半減期が 10 倍以上長いと報告されている 20)。
2) 重症帯状疱疹の治療
通常、重症帯状疱疹に対しては、アシクロビルの点滴静注療法がなされる。アシクロビル静注投
与方法は以下の通りである。
(ア) 通常、成人にはアシクロビルとして 1 回体重 1 kg あたり 5 mg を 1 日 3 回、8 時間毎に 1 時
間以上かけて、7 日間点滴静注する。なお、脳炎・髄膜炎においては、必要に応じて投与期間の
延長・増量が可能である。ただし、投与量の上限は 1 回体重 1 kg あたり 10 mg までである。
(イ) 通常、小児には、アシクロビルとして 1 回体重 1 kg あたり 5 mg を 1 日 3 回、8 時間毎に 1
時間以上かけて、7 日間点滴静注する。なお、必要に応じて増量できるが、上限は 1 回体重 1 kg
あたり 20 mg までである。さらに、脳炎・髄膜炎においては、投与期間の延長も可能である。
(ウ) アシクロビルは腎臓から排泄されることから、腎機能不全患者や高齢者においては投与法に
おいて注意を要する。本剤への曝露量が増加した場合に、精神神経症状や腎機能障害が発現す
る危険性が高いため、腎機能不全患者や高齢者では投与間隔、投与量を調節して慎重に投与す
る。
また、臓器移植患者(造血幹細胞移植を含む)や抗腫瘍薬による治療、免疫抑制剤投与を受けて
いる帯状疱疹患者、PHN の発症リスクが高い帯状疱疹患者、皮膚以外の合併症(中枢神経系合併症、
末梢神経系合併症、Ramsay Hunt 症候群、運動神経麻痺等)を認める帯状疱疹患者、三叉神経第一枝
領域の帯状疱疹患者は入院加療が考慮されることがある 20)。
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