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資料2-1 重篤副作用疾患別対応マニュアル 薬剤による接触皮膚炎(案) (20 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000209243_00004.html
出典情報 重篤副作用総合対策検討会(第14回 9/15)《厚生労働省》
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抗菌薬含有点眼薬
β-ブロッカー点
眼薬

リウム
トブラマイシン(トブラシン®点眼)
、ジベカシン硫酸塩(パ
ニマイシン®点眼)
マレイン酸チモロール(チモプトール®)
、ニプラジロール
(ハイパジール®)

外用薬同様、アミノ
グリコシド系抗菌薬
の頻度が高い。

※特に頻度の高いとされるものを太字で記した。

f. 消毒薬・皮膚潰瘍治療薬
消毒薬はアレルギー性接触皮膚炎だけでなく、一次刺激性接触皮膚炎の報告も多く、肉
芽形成を阻害するため、皮膚潰瘍や創部に対してはその使用を極力控える傾向にある 15)16)。
接触皮膚炎を起こすと報告されている消毒薬・皮膚潰瘍治療薬をそれぞれ表 6 に示す。
表 6.接触皮膚炎を起こすと報告されている消毒薬・潰瘍治療薬
病型

原因物質

ア レル ギー 性接 触皮
膚炎

消毒薬

または
刺激性接触皮膚炎

皮膚潰瘍治療


部位・特徴

ポピドンヨード(イソジン®、イソジンシュガー®、カ
デックス®)
、塩化ベンザルコニウム(オスバン®、新
キズドライ®、新カットバン®A)
、クロルヘキシジング
ルコン酸塩(ヒビテン®、オロナイン®H軟膏)
、アクリ
ノール(リバノール®)
、アズノール
塩化リゾチーム(リフラップ®),ポピドンヨード(カ
デックス®、ユーパスタ®),トラフェルミン(フィブ
ラスト®スプレー)15)

創部(切創、びらん、
潰瘍)の増悪という
形で現れるので分か
りにくい。

※特に頻度の高いとされるものを太字で記した。

かつて接触皮膚炎が多かったマーキュロクロム・チメロサールなどの水銀消毒薬やピオ
クタニンは、現在殆ど使用されなくなったため、それらの接触皮膚炎の報告は著明に減少
したが、最近では、表 6 に示した消毒薬による接触皮膚炎が報告されている 13)。チメロサ
ールアレルギーの場合、チメロサールから遊離される水銀のアレルギーよりはむしろ同じ
く遊離されるチオサリチル酸のアレルギーの方が誘導される確率の方が高いので、交叉反
応により前述したようなピロキシカム光線過敏症が誘導される。アズノール軟膏はドライ
スキンに使用する程度では殆ど接触皮膚炎を起さないが、びらん・皮膚潰瘍部に繰り返し
使用すると接触皮膚炎が誘発される。

g. 坐薬・腟錠
感作され易い抗菌薬や局所麻酔薬が配合されているため、これらの配合薬が原因薬剤と
なり全身性接触皮膚炎としての湿疹型薬疹や、接触皮膚炎症候群がしばしば誘発される。
接触皮膚炎を起こすと報告されている坐薬と腟錠を表 7 に示す。
表 7.接触皮膚炎を起こすと報告されている坐薬・膣錠
病型
アレルギー性接触皮

原因物質
痔疾用薬

プロクトセディル®軟膏(ヒドロコルチゾン、塩酸ジ
ブカイン、硫酸フラジオマイシン、エスクロシド配
合)
、強力ポステリザン®軟膏(大腸菌死菌、ヒドロコ
ルチゾン)
、ボラザG(トリベネシド、リドカイン配合)

痔疾用薬

ボラギノール®(リドカイン、アラントイン、トコフ

膚炎
全身性接触皮膚炎(湿
疹型薬疹)

19

部位・特徴
肛門・膣周囲だけで
なく、粘膜部より吸
収されるため、全身
性接触皮膚炎とし
ての湿疹型薬疹や
接触皮膚炎症候群