よむ、つかう、まなぶ。

MC plus(エムシープラス)は、診療報酬・介護報酬改定関連のニュース、

資料、研修などをパッケージした総合メディアです。


資料3-2 告示病名の変更について情報提供があった疾病(個票) (22 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_75704.html
出典情報 厚生科学審議会 疾病対策部会 指定難病検討委員会(第68回 9/1)《厚生労働省》
低解像度画像をダウンロード

資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。

けい

280 巨大動静脈奇形(頚頸部顔面又は四肢病変)
○ 概要
1.概要
巨大動静脈奇形(頚頸部顔面・四肢病変)は、顔面・口腔・咽喉頭・頚頸部又は四肢のうち一肢の広範囲
に発症する巨大腫瘤性の動静脈形成異常である。
動静脈奇形(AVM)は胎生期における脈管形成の異常であり、病変内に動静脈短絡(シャント)を単一あ
るいは複数有し、拡張・蛇行した異常血管の増生を伴う高流速血管性病変である。先天異常の一種と考え
られるが、学童期や成人後の後天的な発症も少なくない。単一組織内で辺縁明瞭に限局するものから、辺
縁不明瞭で複数臓器にびまん性に分布するものまで様々な病変があるが、びまん性巨大病変は難治で多
種の障害を引き起こす。病状は加齢、妊娠、外傷などの要因により進行し、巨大なものでは心不全に至る。
なかでも頚頸部顔面巨大動静脈奇形(頚頸部顔面の広範囲にわたる動静脈奇形)は、気道圧迫、摂食・
嚥下困難など生命に影響を及ぼし、四肢巨大動静脈奇形(一肢のほぼ全体にわたる動静脈奇形)は、重度
の持続的疼痛、患肢の虚血壊死、四肢機能不全などを来す。さらに両者ともに重要な神経、血管や主要臓
器と絡み合って治療困難であり、進行に伴い心不全、致死的出血などを来すことから、他の病変とは別の
疾患概念を有する。
治療法としては主に外科的切除と血管内治療(塞栓術、硬化療法)が選択されるが、巨大動静脈奇形
(頚頸部顔面・四肢病変)では病変の再発進行が早く、治療効果は一時的となり、むしろ悪化にいたる場合
もある。四肢の小病変では患肢切断により病変除去が可能となる場合もあるが、四肢巨大動静脈奇形は
股関節や肩関節付近まで病変が及ぶため患肢切断術自体に致死的大量出血の危険性があり、完治は不
可能である。頚頸部顔面巨大動静脈奇形は切断不能であることは自明であり、広範囲切除は致死的出血
や顔面・鼻腔・口腔・頚頸部の重要機能の喪失につながりうるため、これも完治は不可能である。巨大動静
脈奇形(頚頸部顔面・四肢病変)は、高度難治性に進行し、大量出血や心不全による致死的な病態もある
ため、対症療法も含めて生涯にわたる長期療養を必要とする。
なお脳・脊髄といった中枢神経系が主体の動静脈奇形はそれ以外の部位とは診断・経過・治療法が異な
っており、指定難病としては頚頸部顔面・四肢の巨大動静脈奇形を対象とする。
2.原因
先天性病変。胎生期における脈管形成の異常とされているが、発生原因は不明である。
3.症状
動静脈奇形は先天性病変であることから発症は出生時から認めることが多いが、幼小児期ではシャント
血流が少なく、成人期での症状初発も稀ではない。女性では月経や妊娠により症状増悪を見る。自然消退
はなく、男女とも成長や外的刺激などに伴って症状が進行・悪化する。その進行度合いについては以下の
Schöbinger 病期分類が一般的に使用されている。初期(StageI)では紅斑と皮膚温上昇を認め、腫脹はあっ
ても軽度である。StageII では腫脹の増大と拍動の触知、血管雑音の聴取などが認められる。StageIII では、
盗血現象による末梢のチアノーゼや萎縮、皮膚潰瘍、疼痛などが現れる。巨大動静脈奇形では動静脈シャ

22