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【参考資料】情報通信機器を用いた精神療法に係る指針_改訂版 (7 ページ)
出典
| 公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_66485.html |
| 出典情報 | 精神保健医療福祉の今後の施策推進に関する検討会(第12回 12/1)《厚生労働省》 |
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を行う平時の対応を充実する観点と、精神科救急医療体制整備をはじめとする精神
症状の急性増悪や精神疾患の急性発症等により危機的な状況に陥った場合の対応を
充実する観点が重要である。」(同 16 ページ)
とされていることを踏まえると、オンライン精神療法についても、地域における外来・
在宅に類する精神医療の提供のあり方の一つとして位置づけた上で、精神障害にも対応
した地域包括ケアシステムの考え方に沿った提供体制を構築することが適当であると考
えられる。したがって、オンライン精神療法を実施する医師や医療機関については、精
神障害にも対応した地域包括ケアシステムに資するよう、地域における精神科医療の提
供体制への貢献が求められる。その上で、医師不足や有事になって急にはオンライン診
療を活用することが難しいという指摘もあることから、平時からオンライン診療を活用
できることが望ましく、オンライン再診精神療法を適切に実施できる医療機関をしっか
りと拡充していくことが期待される。なお、ここでいう地域とは、精神医療圏の設定に
ある二次医療圏を基本としつつ、障害保健福祉圏域、老人福祉圏域、精神科救急医療圏
域等との連携状況を考慮し、地域の実情を勘案して弾力的に想定されるものである。
Ⅲ
情報通信機器を用いた精神療法を実施するに当たっての具体的な指針
1 安全かつ有効に実施可能な医師及び医療機関について
(考え方)
オンライン精神療法について、有効性が対面診療に大きく劣らない場合があるとす
る知見や、感染症の蔓延等によって医療機関を受診できない場合や患者が身体疾患に
よって受診できない場合等においては有効であるとする知見が存在する。一方で、
様々な状況が想定される精神科の臨床現場において、安全かつ有効にオンライン精神
療法を実施するためには、①医師・患者間の信頼関係を基礎として、十分な情報の継
続的な取得を要する、精神疾患に対する診療の特性、②オンライン精神療法を適切に
実施できる精神科の医師の資質、③危機的状況にも備えた医療提供のあり方等に十分
留意し、診療の質を担保することが重要である。
(1)精神疾患に対する診療の特性を踏まえたオンライン精神療法の実施について
精神疾患に対する診療は、身体疾患に対する診療と比較して、生活歴や服薬歴、社
会的状況等をより一層丁寧に聴取しつつ、経時的・連続的な精神症状の変化等を観察
しながら診断・治療を行うものであり、精神療法は、このような診療の特性を踏まえ
つつ実施される治療方法である。また、患者自身の希望を踏まえつつ、患者の状態に
応じて対面診療が推奨される場合があることも念頭に置く必要があることに加えて、
オンライン診療指針において、オンライン診療について、「日頃より直接の対面診療
を重ねるなど、医師-患者間で信頼関係を築いておく必要がある」(同 12 ページ)と
されていることも踏まえると、オンライン精神療法について、日常的に当該患者に対
して対面診療を実施している医師が、継続的・計画的に診療を行いながら、対面診療
と組み合わせつつ必要に応じて活用することが適切である。
7
症状の急性増悪や精神疾患の急性発症等により危機的な状況に陥った場合の対応を
充実する観点が重要である。」(同 16 ページ)
とされていることを踏まえると、オンライン精神療法についても、地域における外来・
在宅に類する精神医療の提供のあり方の一つとして位置づけた上で、精神障害にも対応
した地域包括ケアシステムの考え方に沿った提供体制を構築することが適当であると考
えられる。したがって、オンライン精神療法を実施する医師や医療機関については、精
神障害にも対応した地域包括ケアシステムに資するよう、地域における精神科医療の提
供体制への貢献が求められる。その上で、医師不足や有事になって急にはオンライン診
療を活用することが難しいという指摘もあることから、平時からオンライン診療を活用
できることが望ましく、オンライン再診精神療法を適切に実施できる医療機関をしっか
りと拡充していくことが期待される。なお、ここでいう地域とは、精神医療圏の設定に
ある二次医療圏を基本としつつ、障害保健福祉圏域、老人福祉圏域、精神科救急医療圏
域等との連携状況を考慮し、地域の実情を勘案して弾力的に想定されるものである。
Ⅲ
情報通信機器を用いた精神療法を実施するに当たっての具体的な指針
1 安全かつ有効に実施可能な医師及び医療機関について
(考え方)
オンライン精神療法について、有効性が対面診療に大きく劣らない場合があるとす
る知見や、感染症の蔓延等によって医療機関を受診できない場合や患者が身体疾患に
よって受診できない場合等においては有効であるとする知見が存在する。一方で、
様々な状況が想定される精神科の臨床現場において、安全かつ有効にオンライン精神
療法を実施するためには、①医師・患者間の信頼関係を基礎として、十分な情報の継
続的な取得を要する、精神疾患に対する診療の特性、②オンライン精神療法を適切に
実施できる精神科の医師の資質、③危機的状況にも備えた医療提供のあり方等に十分
留意し、診療の質を担保することが重要である。
(1)精神疾患に対する診療の特性を踏まえたオンライン精神療法の実施について
精神疾患に対する診療は、身体疾患に対する診療と比較して、生活歴や服薬歴、社
会的状況等をより一層丁寧に聴取しつつ、経時的・連続的な精神症状の変化等を観察
しながら診断・治療を行うものであり、精神療法は、このような診療の特性を踏まえ
つつ実施される治療方法である。また、患者自身の希望を踏まえつつ、患者の状態に
応じて対面診療が推奨される場合があることも念頭に置く必要があることに加えて、
オンライン診療指針において、オンライン診療について、「日頃より直接の対面診療
を重ねるなど、医師-患者間で信頼関係を築いておく必要がある」(同 12 ページ)と
されていることも踏まえると、オンライン精神療法について、日常的に当該患者に対
して対面診療を実施している医師が、継続的・計画的に診療を行いながら、対面診療
と組み合わせつつ必要に応じて活用することが適切である。
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