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【参考資料】情報通信機器を用いた精神療法に係る指針_改訂版 (6 ページ)
出典
| 公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_66485.html |
| 出典情報 | 精神保健医療福祉の今後の施策推進に関する検討会(第12回 12/1)《厚生労働省》 |
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オンライン精神療法の前提であるオンライン診療について、オンライン診療指針の
「Ⅳ オンライン診療の実施に当たっての基本理念」において、
「①患者の日常生活の情報も得ることにより、医療の質のさらなる向上に結び付けて
いくこと
②医療を必要とする患者に対して、医療に対するアクセシビリティ(アクセスの容
易性)を確保し、よりよい医療を得られる機会を増やすこと
③患者が治療に能動的に参画することにより、治療の効果を最大化すること
を目的として行われるべきもの」(同9ページ)
とされている。また、この基本理念について、
「医療法第1条の「医療を受ける者の利益の保護及び良質かつ適切な医療を効率的に
提供する体制の確保を図り、もつて国民の健康の保持に寄与すること」に資するも
のである」(同9ページ)
とされていることを踏まえつつ、医師及び患者は、オンライン診療を行うべきであり、
このことはオンライン精神療法においても同じである。
その上で、オンライン精神療法には、患者が在宅で診療を受けられることから、患者
の生活状況等に関する情報が得やすいという利点がある。また、地理的・時間的・心理
的に対面診療が受けにくい、もしくは受けられない状況等における診療へのアクセシビ
リティの向上などのメリットもあると考えられる。なお、アクセシビリティについて、
例えば、対面診療に心理的な負担を感じている患者が、その心理的な負担が軽減される
という観点から、対面診療の補完としてオンライン診療を活用することも考えられると
する指摘もある。
一方で、オンライン診療については、基本的に対面診療に比べて得られる情報が限定
されることや、精神療法の実施に重要な信頼関係構築の難しさ、緊急性の高い患者への
対応の難しさ等による診療の質低下に関する懸念、薬剤の不正処方・なりすまし受診等
の不適切な受診の増加、診察内容の秘匿性の担保や患者のプライバシーの侵害等を懸念
する声も存在する。従って、オンライン精神療法については、オンライン診療の中でも
安全性及び有効性により一層配慮しつつ実施されるべきものである。
また、近年、我が国の精神保健医療福祉施策については、精神障害の有無や程度にか
かわらず、誰もが地域の一員として安心して自分らしい暮らしをすることができるよ
う、医療、障害福祉・介護、住まい、社会参加(就労)、地域の助け合い、教育が包括
的に確保された「精神障害にも対応した地域包括ケアシステム」の構築を目指すことが
理念として掲げられている。令和3年3月に取りまとめられた「精神障害にも対応した
地域包括ケアシステムに係る検討会」報告書において、
・「精神障害にも対応した地域包括ケアシステムでは、精神障害の有無や程度にかか
わらず、誰もが安心して自分らしく暮らすことができるよう、重層的な連携による
支援体制を構築することが適当。」(同4ページ)
・「精神障害にも対応した地域包括ケアシステムにおける精神医療の提供体制は、精
神障害の有無や程度にかかわらず地域で暮らすすべての人が、精神医療を含め必要
な時に適切な医療を受けられるものとして確保していく必要がある。また、精神医
療の提供体制の充実には、精神障害を有する方等の「本人の困りごと等」への支援
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「Ⅳ オンライン診療の実施に当たっての基本理念」において、
「①患者の日常生活の情報も得ることにより、医療の質のさらなる向上に結び付けて
いくこと
②医療を必要とする患者に対して、医療に対するアクセシビリティ(アクセスの容
易性)を確保し、よりよい医療を得られる機会を増やすこと
③患者が治療に能動的に参画することにより、治療の効果を最大化すること
を目的として行われるべきもの」(同9ページ)
とされている。また、この基本理念について、
「医療法第1条の「医療を受ける者の利益の保護及び良質かつ適切な医療を効率的に
提供する体制の確保を図り、もつて国民の健康の保持に寄与すること」に資するも
のである」(同9ページ)
とされていることを踏まえつつ、医師及び患者は、オンライン診療を行うべきであり、
このことはオンライン精神療法においても同じである。
その上で、オンライン精神療法には、患者が在宅で診療を受けられることから、患者
の生活状況等に関する情報が得やすいという利点がある。また、地理的・時間的・心理
的に対面診療が受けにくい、もしくは受けられない状況等における診療へのアクセシビ
リティの向上などのメリットもあると考えられる。なお、アクセシビリティについて、
例えば、対面診療に心理的な負担を感じている患者が、その心理的な負担が軽減される
という観点から、対面診療の補完としてオンライン診療を活用することも考えられると
する指摘もある。
一方で、オンライン診療については、基本的に対面診療に比べて得られる情報が限定
されることや、精神療法の実施に重要な信頼関係構築の難しさ、緊急性の高い患者への
対応の難しさ等による診療の質低下に関する懸念、薬剤の不正処方・なりすまし受診等
の不適切な受診の増加、診察内容の秘匿性の担保や患者のプライバシーの侵害等を懸念
する声も存在する。従って、オンライン精神療法については、オンライン診療の中でも
安全性及び有効性により一層配慮しつつ実施されるべきものである。
また、近年、我が国の精神保健医療福祉施策については、精神障害の有無や程度にか
かわらず、誰もが地域の一員として安心して自分らしい暮らしをすることができるよ
う、医療、障害福祉・介護、住まい、社会参加(就労)、地域の助け合い、教育が包括
的に確保された「精神障害にも対応した地域包括ケアシステム」の構築を目指すことが
理念として掲げられている。令和3年3月に取りまとめられた「精神障害にも対応した
地域包括ケアシステムに係る検討会」報告書において、
・「精神障害にも対応した地域包括ケアシステムでは、精神障害の有無や程度にかか
わらず、誰もが安心して自分らしく暮らすことができるよう、重層的な連携による
支援体制を構築することが適当。」(同4ページ)
・「精神障害にも対応した地域包括ケアシステムにおける精神医療の提供体制は、精
神障害の有無や程度にかかわらず地域で暮らすすべての人が、精神医療を含め必要
な時に適切な医療を受けられるものとして確保していく必要がある。また、精神医
療の提供体制の充実には、精神障害を有する方等の「本人の困りごと等」への支援
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