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資料4 2040年を見据えたがん医療提供体制の均てん化・集約化に関する議論の整理(案) (11 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_59047.html
出典情報 がん診療提供体制のあり方に関する検討会(第18回 6/23)《厚生労働省》
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関を集約化し、知見・経験を集積することで、がん患者に安全な手術療法を提供す
ることが望まれる。
2) 放射線療法
放射線療法に関しては、強度変調放射線治療(IMRT)や定位放射線治療等の精度の
高い放射線療法について、治療患者数が多い施設においては、複雑な症例や有害事
象への対応に関する知見・経験が蓄積されることで、治療成績の向上や有害事象の
発生率の減少等が、日本放射線腫瘍学会より報告されている16。現状においても、学
会が認定した施設等に一定数症例が集約されている。また、放射線治療装置等、高
額な医療設備が必要な医療に関しては効率性の観点から、集約化して提供体制を構
築することが望ましい。
3) 薬物療法
薬物療法に関しては、近年使用されるようになった免疫チェックポイント阻害薬に
ついて、治療症例数が多い医療施設では有害事象による死亡率が低いと、日本臨床
腫瘍学会より報告されており17、重篤な有害事象を発症する可能性がある薬剤につい
ては一定数症例を集約することが望まれる。また、新規に使用可能となる薬剤に関
しても提供する医療機関を集約し、知見・経験を集積することでがん患者に安全な
薬物療法を提供することが望まれる。
4.

今後の方向性について
1) 基本的な考え方
国は、がん対策基本法に基づき、拠点病院等を中心として、適切ながん医療を受け
ることができるよう、均てん化の促進に取り組んでおり、都道府県は、医療計画を
作成し、地域の医療需要を踏まえて、医療機関及び関係機関の機能の役割分担及び
連携により、がん医療提供体制を確保してきたところ。
2040 年に向けて、がん医療の需要変化等が見込まれる中、引き続き適切ながん医療
を受けることができるよう均てん化の促進に取り組むとともに、持続可能ながん医
療提供体制となるよう再構築していく必要がある。医療技術の観点からは、広く普
及された医療について均てん化に取り組むとともに、高度な医療技術については、
症例数を集積して質の高いがん医療提供体制を維持できるよう一定の集約化を検討
していくといった医療機関及び関係機関の機能の役割分担及び連携を一層推進す

16

第 17 回がん診療提供体制のあり方に関する検討会 日本放射線腫瘍学会提出資料「患者の集約化による医師の経験
蓄積とそれに伴う治療成績の向上や有害事象発生率の減少について」
17
第 17 回がん診療提供体制のあり方に関する検討会 日本臨床腫瘍学会提出資料「集約化による副作用の軽減」

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