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【資料No.1】1.7_同種同効品一覧表 (16 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_29325.html
出典情報 薬事・食品衛生審議会 薬事分科会(令和4年度第5回 11/22)、医薬品第二部会(令和4年度第13回 11/22)(合同開催)《厚生労働省》
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**16.7.2 臨床における薬物相互作用試験

健康成人にレムデシビルを反復静脈内投与したときの
血漿中のレムデシビル及び代謝物の薬物動態パラメータ
用量
例数
(mg)
200
28
100

26c)

200

28

100

26

200

28

100

26

測定対象

測定日

1日目
レムデシビル 5日目及び
10日目
1日目
ヌクレオシド
5日目及び
類似体d)
10日目
1日目
中間代謝物e) 5日目及び
10日目

薬物相互作用試験の結果を以下に示す(外国人のデータ)。[10.2 参照]

AUCa)
Cmax
t1/2b)
(ng/mL) (ng・h/mL) (h)
4378(23.5)2863(18.6) 0.90

健康成人に各薬剤を併用投与したときの血漿中の
レムデシビル及び代謝物の薬物動態パラメータ比
レムデシビル及び代謝物の薬物動態パラ
併用薬 レムデシ
メータ比(90%信頼区間)
併用薬 の投与 ビルの投 例数

与量
AUCinf
Cmax
1.49
1.89
レムデシビル
(1.38-1.60)(1.77-2.02)
シクロ
400mg 100mg
ヌクレオシド
1.17
1.03
9
スポリ
単回
単回
類似体a) (1.12-1.22)(0.99-1.08)
ン14)
2.51
2.97
中間代謝物b)
(2.26-2.78)(2.75-3.20)
0.87
0.92
レムデシビル
(0.78-0.97)(0.83-1.02)
カルバ
300mg 100mg
ヌクレオシド
0.97
0.83
8
マゼピ
1日2回
単回
類似体a) (0.88-1.07)(0.78-0.89)
14)

0.96
0.98
中間代謝物b)
(0.84-1.10)(0.92-1.05)

2229(19.2)1585(16.6) 0.96
143(21.5) 2191(19.1)



145(19.3) 2229(18.4) 27.4
370(29.3) 698(25.9) 1.27
246(33.9) 462(31.4) 1.23

平均値(CV%)、-:該当なし
a)1日目:AUC0-24h、5日目及び10日目:AUCtau
b)中央値
c)AUC及びt1/2は25例
d)GS-441524
e)GS-704277

16.3 分布
In vitro試験において、レムデシビルのヒト血漿蛋白に対する結合率は
88~93%であった。ヌクレオシド類似体(GS-441524)のヒト血漿蛋白
に対する結合率は低かった(2%)。
外国人健康成人に14C標識したレムデシビル150mgを単回静脈内投与した
とき注)、総放射能の血液/血漿比は投与開始15分後で約0.68であり、時間
の経過とともに上昇し、投与5時間後では1.0であった。レムデシビル及
び代謝物は、血漿又は血液中の細胞成分に対して異なる分布を示す。
16.4 代謝
レムデシビルは主にカルボキシルエステラーゼ1(CES1)により加水分
解され、一部カテプシンA(CatA)やCYP3Aにより代謝される。加水
分解により生成された中間代謝物(GS-704277)は主にヒスチジントラ
イアドヌクレオチド結合タンパク質1(HINT1)により代謝される。中
間代謝物はホスホルアミダートの分解とそれに続くリン酸化により活性
型三リン酸(GS-443902)となる。一方、脱リン酸化により、効率的に
再リン酸化されないヌクレオシド代謝物(GS-441524)が生成される。
16.5 排泄
外国人健康成人被験者に14C標識レムデシビル150mgを単回静脈内投与し
たとき注)、投与量の平均総回収率は92%を超え、尿中及び糞中排泄率は
それぞれ約74%及び約18%であった。尿中に回収された大部分は、代謝
物であるヌクレオシド類似体(GS-441524、49%)であり、10%がレム
デシビルであった。

a)GS-441524
b)GS-704277

17. 臨床成績

17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 国際共同第Ⅲ相試験
(1)NIAID ACTT-1試験(NCT04280705)
18歳以上のSARS-CoV-2による感染症患者(1,062例、うち15例は国内
試験実施施設において登録された)を対象としたプラセボ対照無作為化
二重盲検並行群間比較試験において、投与初日に本剤200mgを、2~10日
目に本剤100mgを1日1回、又はプラセボを静脈内投与した3)。なお、退院
した場合は治験薬投与を中止することとされた。治験薬投与に加えて各
国のSARS-CoV-2による感染症治療に関するガイドライン等に従った標
準療法の実施が可能とされた。主要評価項目は、無作為化後28日目まで
における回復(8点順序尺度注1)のスコア1~3に該当)までの時間であっ
た。その結果、回復までの時間(中央値)について、本剤投与群で10日、
プラセボ群で15日であり、本剤群とプラセボ群との対比較において統計
学的に有意な差が認められた(ハザード比:1.29、95%信頼区間:1.12
~1.49、p<0.001、層別ログランク検定)。

注)‌国 内承認用法・用量は、投与初日に200mgを、投与2日目以降は
100mgを1日1回点滴静注である。
16.6 特定の背景を有する患者
16.6.1 小児患者
小児における薬物動態の検討は実施していない。
小児における国内承認用法・用量は、生理学的薬物動態モデルによるシ
ミュレーションに基づいて決定された。体重40kg以上の小児では、成人
における国内承認用法・用量で本剤を投与したとき、定常状態における
レムデシビル及び代謝物であるヌクレオシド類似体の曝露量は、成人と
おおむね同程度であると予測された。一方で、体重40kg未満の小児では、
体重換算された国内承認用法・用量で投与したとき、定常状態における
レムデシビルの曝露量は成人と同程度と予測されたが、ヌクレオシド類
似体の曝露量は成人と比較して、低年齢小児で低値傾向であると予測さ
れた。
16.6.2 腎機能障害
腎機能障害者における薬物動態の検討は実施していない。[9.2 参照]
16.6.3 肝機能障害
肝機能障害者における薬物動態の検討は実施していない。[9.3.1 参照]
16.7 薬物相互作用
16.7.1 In vitro試験成績
レムデシビルはOATP1B1及びP-gpの基質である。また、CYP3A、
UGT1A1、OATP1B1、OATP1B3及びMATE1に対し阻害作用を示す。
中間代謝物(GS-704277)はOATP1B1及びOATP1B3の基質である。
[10. 参照]

図1

主な選択・除外基準

選択基準

除外基準

-3-

無作為化から回復までの時間のイベント発現割合

なお、本試験の主な選択・除外基準は下表のとおりであった。
1. S
‌ ARS-CoV-2による感染症が示唆される症状で入院中
2. ‌以 下のいずれかに該当しており、PCR等によりSARSCoV-2感染が確認されている
・‌無作為化前72時間未満に採取された検体においてPCR
陽性
・‌無作為化前72時間以前に採取された検体においてPCR
陽性で、追加の検体採取が困難であることが記録され
ている、かつSARS-CoV-2による感染によると思われ
る症状が進行している
3. ‌少なくとも以下のいずれか1つが認められる患者
・‌肺炎画像所見(胸部X線、CTスキャン等)
・‌SpO2が94%(室内気)以下
・‌酸素吸入を要する
・‌人工呼吸器管理
1. A
‌ ST又はALTが基準範囲上限の5倍超
2. ‌推定糸球体ろ過量(eGFR)が30mL/min未満(血液透
析又は血液ろ過を受けている患者を含む)
3. 妊
‌ 婦又は授乳婦
4. 7‌ 2時間以内に退院又は転院予定