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総-5参考2 (4 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_74036.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 総会(第651回 6/24)《厚生労働省》
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2.本剤の特徴、作用機序
閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSAS)は、睡眠中に生じる反復性の部分的又は完全な
上気道の虚脱エピソードにより正常な換気が損なわれる呼吸障害であるi。OSAS 患者の
80%以上は高度又は中等度の上気道虚脱を有しておりii、多くの場合、肥満は上気道狭窄
の主要な要因であり、舌、軟部組織、咽頭側壁、その他の咽頭筋等の気道周囲構造への
脂肪沈着が肥満を伴う OSAS 患者において上気道腔を減少させる可能性がある iii iv。
OSAS は、高血圧、2 型糖尿病、心房細動、心不全、冠動脈性心疾患、脳卒中、死亡な
どの心血管系及び代謝系の併存疾患のリスク増加にも関与しているv vi vii viii。また、OSAS
は、生活の質の低下、作業効率の低下、自動車事故リスクの増加等につながる日中の過
度の眠気の主な原因となる v ix。
OSAS の診断基準は、国際的な定義に基づき設定されているx xi xii。本邦では睡眠時無
呼吸症候群(SAS)の診療ガイドライン xii に記載のとおり、保険診療を考慮した睡眠時
無呼吸の診断と治療のアルゴリズムに従った診断を基本とし、ポリソムノグラフィー
(PSG)又は簡易モニター(検査施設外睡眠検査)を用いた評価では、睡眠 1 時間あた
りの無呼吸と低呼吸の総数である無呼吸低呼吸指数(AHI)を指標としている。OSAS の
重症度は、PSG による測定で AHI が 15/h 以上 30/h 未満で中等症、AHI が 30/h 以上で
重症とされ、AHI が 20/h 以上(簡易モニターでは AHI が 40/h 以上)の場合、気道陽圧
(PAP)療法の保険適応となる。日本における OSAS の有病率は AHI が 5 以上で約 2 200
万人、AHI が 15 以上で約 940 万人とされており、50 万人を超える患者が PAP 療法を実
施しているとされている xii xiii。
AHI が 20/h 以上の OSAS に対する現在の標準治療は PAP 療法であり、これは睡眠中
に鼻又は鼻と口に装着するマスクを通して気道に圧力をかけることで OSAS 関連症状
を改善するが、その効果はアドヒアランスによって影響を受ける可能性がある。その他
の OSAS 治療法には、口腔内器具や上気道再建術、舌下神経刺激などの外科的治療があ
る。薬物療法としては炭酸脱水素酵素阻害剤のアセタゾラミドが OSAS の治療薬として
保険適用を有しているものの、代謝性アシドーシス、電解質異常、知覚異常等の副作用
が懸念され、長期間使用の有効性や安全性は確立されていないとされている xiii。
本剤はグルコース依存性インスリン分泌刺激ポリペプチド(以下、「GIP」
)受容体及
びヒトグルカゴン様ペプチド-1(以下、「GLP-1」
)受容体に対するアゴニスト作用を有
するチルゼパチドを有効成分とする週 1 回皮下投与製剤である。現在、日本では本剤の
有効成分であるチルゼパチドを含有する週 1 回皮下投与製剤のマンジャロ皮下注が 2 型
糖尿病の治療薬として、ゼップバウンド皮下注が肥満症治療薬として市販されている。
本剤は、GIP 受容体及び GLP-1 受容体を介した体重減少作用を示すことが既存の臨床
試験等において示されており、また、体重減少と AHI 減少の間には明らかな関連性が
認められることからxiv、本剤の投与に伴う体重減少により睡眠時の呼吸障害が改善され、
心血管リスク因子やその他の症状に臨床的に意義のある変化をもたらす可能性がある
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