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資料2 肺がん検診について (15 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_64487.html
出典情報 がん検診のあり方に関する検討会(第45回 10/10)《厚生労働省》
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重喫煙者に対する胸部X線検査と喀痰細胞診の併用法について②




「有効性評価に基づく肺がん検診ガイドライン2025年度版」において、近年では、喫煙歴の低下等により、喀痰細
胞診の標的疾患である肺門部扁平上皮がんの発生が減少していると評価されている。また、喀痰細胞診によって追加的
に発見される肺がんの比率は40年前の1/10以下に減少し、全国で年間20-30人程度に留まっており、胸部X線に喀痰細
胞診を追加することで得られる絶対的な効果は非常に小さいと評価されている。
上記を踏まえ、同ガイドラインにおいて喀痰細胞診の併用は対策型検診としては実施しないことが推奨された。


➢ 性別・年代別喫煙率の推移(1965年-2018年)

肺門部扁平上皮がんの頻度等

〇 有効性評価に基づく肺がん検診ガイドライン2025年度版において、肺門部
扁平上皮がんは喫煙歴の低下等により、減少していると評価されている。
<同ガイドラインにおいて評価された知見>
• 1973-91年の単一施設における切除例の報告では、扁平上皮がんのうち
46.8%が肺門部肺がんであった。
• 日本肺癌学会による調査では、2010年に診断された切除例のうち
0.68%が肺門部肺がんであった。
• 肺門部扁平上皮がんの特徴的な画像所見である無気肺を臨床的に経験す
ることはほとんど無くなっており、減少が著しいことは否定できない。

日本専売公社日本たばこ産業株式会社による全国たばこ喫煙者率調査調査

• 肺門部扁平上皮がんの急激な減少は、喫煙歴の低下だけでなく、一日平
均喫煙本数の低下、フィルター付きや低タールたばこへの移行が影響し
ていると考えられている。

➢ 2019-2021年の肺がん検診における検査手法毎の肺がん発見数(地域保健・健康増進事業報告を元に厚生労働省がん・疾病対策課において作成)
受診者数

全国

発見肺癌数*1

喀痰細胞診
提出数

総数

細胞診のみ

X線のみ

両者

喀痰細胞診による
肺がん発見割合*2

検査対象

年度

(エックス
線)

50歳以上
(喫煙指
数:600以
上)

2019

7,869,206

174,125

4,528

27

4,449

52

0.015%

2020

6,593,528

149,480

3,642

24

3,579

39

0.016%

2021

7,267,464

164,472

4,049

20

3,981

48

0.012%

*1対象:喀痰細胞診のみ、もしくは胸部エックス線検査と喀痰細胞診を併用した受診者

*2喀痰細胞診のみで発見した肺癌数/喀痰細胞診提出数

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