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別添4 「熱中症対策行動計画」本文 (23 ページ)

公開元URL https://www.env.go.jp/press/110903.html
出典情報 熱中症対策推進会議(4/13)《環境省》
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(5)顕著な高温の発生に備えた対応
<課題>
地球温暖化に伴い、近年、世界においては各地で顕著な高温が発生し、住民の生
活環境を脅かしている。例えば、令和3年6月には、カナダ西部において、49.6℃
の日最高気温が観測され、カナダの国内最高記録が更新された(※)。また同年8月
には、IPCC (気候変動に関する政府間パネル)が発表した第6次評価報告書におい
ては、極端な高温等が起こる頻度とそれらの強度が、地球温暖化の進行に伴い増加
すると予測された。日本においても、令和3年は令和2年、令和元年に次ぐ過去3
番目に年平均気温が高い年となり、また、国内最高気温の歴代上位 20 番について
は、約6割が平成 30 年以降であるなど、地球温暖化が進行していると考えられる。
こうした中、我が国においては、政府、地方公共団体、産業界、各種団体、国民
等すべての主体において、こうした暑さに対して十分な認識には至っておらず、必
要な備えが適切になされていないことから、令和3年6~7月にカナダで発生した
熱波のような顕著な高温が発生した場合は大きな被害に発生することが懸念され
る。このため、各主体においては、事前に一定の認識を持つ必要があり、また、こ
うした事態が発生した際に効率的かつ機動的な対応ができるよう事前に必要な対策
を整理し、準備する必要がある。
(※)令和3年6月~7月におけるカナダでの顕著な高温の事象の概要
北米西部では、令和3年6月~7月に熱波が発生し、カナダ西部のリットン
(Lytton)では、同年6月 29 日に 49.6℃の日最高気温を観測し、カナダの国内
最高気温を更新した。カナダ ブリティッシュ・コロンビア州検視官の報告によ
ると、熱波発生時期1週間(同年6月 25 日~7月 1 日)の熱中症による死亡者
は 526 人(同州の人口1万人あたり 1.13 人)であり、同時期における同州の全
死亡者数の4割弱を占めている。
<対応方針>
関係主体が地球温暖化に伴う顕著な高温の発生リスクが上昇していることを適切
に把握するよう努めるとともに、今後発生する可能性のある顕著な高温に備えた準
備について、特に地域が主体的に関与できるよう関係者間で連携して、新たな対策
を講じることができるようにする。
<具体的施策>
地域において関係機関が認識するべき課題及び取り得るべき対策の整理
○対応すべき関係機関の整理、連携・事前計画策定の方向性、暑さから避難する場
所の確保等、地域において住民の命と健康を守るための体制整備を支援。
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