病院経営が苦境に置かれている原因には、

１）

電気・水道・ガス・給食食材費・医療備品などほぼ全てにおいて
価格高騰

２） 人件費・委託費の増大、人材の他業種への流出、人材紹介手数料の負担
３）

医療の高度化に係る費用の高額化および医療 DX を含めた設備投資、シ
ステム維持に係る費用の高額化
（不透明な価格設定）

などと、枚挙に暇がないほどの状況となっております。そういう事情の中、本
来着手すべき病院自体の老朽化に伴う改修や建て替えに手が出せなくなってい
ます。
また、社会保障関係費に関する財政制約も、インフレ時代に見合っておらず、
医療財政を協議するにあたり大きな障壁になっています。医療の安全・安心が社
会構造の歪みで大きく揺らぎ始めており、誰の目から見ても決して容認できな
い事態となっています。

言うまでもなく病院運営の主体は診療報酬という公定価格に依存しており、
それは２年に一度の改定に委ねられています。しかし昨今の物価ならびに人件
費高騰の波は、この２年間の改定間隔とは明らかに掛け離れた速度感で突き進
んでおり、診療報酬との乖離が地域医療の崩壊という形で既に具現化していま
す。

四病院団体協議会としては毎年細かな事項も含めた要望を挙げてきましたが、
今回はただ１点、
『物価変動および人件費高騰に対し適切に対応できる診療報酬
体系の創設』を心よりお願いする次第です。それは本事項が全ての病院にとって
共通の問題であり、抜本的な改革を今この段階で行わないと、日本の医療体制を
維持することはできない、待ったなしの状況に置かれているからです。

敢えてこのただ１項目の要望という形にすることで、我々の切実な叫びを現
実のものとしてインパクトを持って受け止めて戴き、早急なる対応策の策定に
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