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資料 令和5年度救急業務のあり方に関する検討会報告書(案) (44 ページ)

公開元URL https://www.fdma.go.jp/singi_kento/kento/post-134.html
出典情報 救急業務のあり方に関する検討会(2/20)《総務省》
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2 緊急度判定体系の基本知識
令和5年度の救急需要の適正化等に関する検討の前提として、緊急度判定体系
の検討経緯等について確認する。

これまでの検討経緯
総務省消防庁では平成 17 年度に「救急需要対策に関する検討会」を立ち上げ、
救急需要対策について包括的な議論を開始した。新たな視点に立った対策の1つ
に提案された「119 番受信時等における緊急度・重症度の選別(トリアージ)」は、
平成 18 年度に「救急業務におけるトリアージに関する検討会」で具体的な検討
が始まり、平成 21 年度までの間、
「119 番通報時」及び「救急現場」における緊
急度・重症度の選別について検討を行った。
平成 22 年度には、家庭での自己判断ツールとして「救急車利用マニュアル」
を作成し、住民に対する緊急度判定体系の概念の普及を推進した。
さらに、平成 25 年度以降、「緊急度判定プロトコル Ver.1」を策定したほか、
緊急度判定体系の普及啓発に関するコンテンツの作成や、住民が緊急度判定を行
えるような支援ツールの作成等を行ってきた。
平成 29 年度から令和元年度は、全消防本部に対する緊急度判定の実施状況の
実態調査、モデル地域における実施・検証により、緊急度判定の導入及び運用手
引書及び緊急度判定 PR ペーパーを作成し、普及を図ってきた。

目的、緊急度の類型、及び全体像
緊急度判定体系は、救急需要と供給の不均衡が生じる状況でも、救急医療を必
要とする人が、「順番」のために遅れることなく、緊急性の高い傷病者を確実に
選定し、直ちに適切な医療機関へ搬送することを目的としており、適切な社会的
サービス等に振り分ける機能も期待されるものである。
「緊急度」は、3段階に色分けして類型化され、緊急性が高い順から「赤(緊
急)→黄(準緊急)→緑(低緊急)」、医療を必要としない状態は 「白(非緊急)」
を基本とし、各段階の定義は、緊急度判定の基本的な指針である「緊急度判定プ
ロトコル」において医学的観点に基づき具体化されている(図表2-1)

なお、「救急業務」の要件にある「緊急性」の指標として活用されているが、
その定義に厳密な時間的基準までは含まれていない。

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