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07 参考資料 1-1 百日せきファクトシート[6.8MB] (3 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_34803.html
出典情報 厚生科学審議会 予防接種・ワクチン分科会 予防接種基本方針部会 ワクチン評価に関する小委員会(第20回 8/29)《厚生労働省》
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親(12.0%)、父親(12.0%)の順であった。
感染症流行予測調査では、5 年ごとに国民の百日咳の防御抗原(以下、PT、FHA)に
対する血清中の ELISA 抗体保有状況を調査している。2013 年度調査では、百日咳の発
症防御レベルである抗 PT 抗体 10 EU/ mL 以上の保有率は、0 歳後半で最も高く 90%以
上であった。その後、5 歳頃まで漸減し、その後徐々に上昇した。
海外の疫学情報
世界保健機関(WHO)によると、過去 20 年間の患者数の推移は 2005 年頃からやや
増加傾向にある。米国では、6 歳までに百日せき含有ワクチンを 5 回接種することが推
2004 年頃から百日咳患者の年齢分布が 10 代以降へとシフトし、
奨されてきたが、
青年、
成人層における百日咳患者が増加した。百日咳に対する免疫増強効果を目的として、米
国では、2005 年に Tdap の使用を認可し、同年に米国予防接種諮問委員会(ACIP)が 11
ACIP は、
〜18 歳への接種を推奨したが、
接種 2〜3 年後には患者数の増加が認められた。
ハイリスクである乳児を守るために、妊婦、乳児の世話をする機会がある成人、医療従
事者への Tdap を推奨した。
予防接種の目的と導入により期待される効果、安全性等
(免疫原性)
阪大微研製の DTaP 0.5 mL を 11 歳以上 13 歳未満の健康小児 233 人に接種した臨床試
験では、ブースター反応率は PT、FHA に対してそれぞれ 91%(86.5〜94.4%)
、91.5%
(87.0〜94.8%)であった。国産の DTaP は米国の Tdap と比べ,含まれるジフテリア抗
原量が多いため,小児接種量 0.5 mL を成人に接種すると,局所反応が強く出現する可
能性があることから、成人に DTaP 0.2 mL を皮下接種し、接種前及び接種約 4 週後に
抗 PT、FHA 抗体価を測定したところ、ともに有意な上昇が認められた。また、11 歳以
上 13 歳未満の小児に国産の DT 0.1 mL、DTaP 0.2 mL、DTaP 0.5 mL を接種したところ、
DTaP 0.2 mL と DTaP 0.5 mL の接種 4 週間後において、百日咳抗体価の上昇が認めら
れた。111 人の若年成人(平均年齢 19.4 歳)を対象として DTaP を 0.2 mL と 0.5 mL の
2 群に分けて接種した結果、接種 4 週間後の抗体上昇は 0.5 mL 接種群が有意に高かった
が、追加効果率はともに 100%であった。接種後長期間経過した場合の抗体価の減衰の
有無や、減衰しはじめる時期などについては評価できていないことから、11〜12 歳及
び青年・成人層で DTaP を接種した場合、次の追加免疫の必要性については現時点では
評価できない。
(期待される効果)
年長児・青年・成人に百日せき含有ワクチンを接種することで、被接種者の発症予防
が期待されるとともに、集団免疫効果(herd immunity)により致死率の高い生後 3 か
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