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資料1-2 中長期の経済財政に関する試算(2023年7月)(内閣府) (6 ページ)
出典
公開元URL | https://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/minutes/2023/0725/agenda.html |
出典情報 | 経済財政諮問会議(令和5年第11回 7/25)《内閣府》 |
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いるものの、生産年齢人口の減少が大きく影響し、マイナスの寄与が拡大していくこ
ととなる。総じて、潜在成長率は中長期的に0%台半ばに留まると見込まれ、我が国
の近年の動向が継続する姿となっている。
これに対し、成長実現ケースでは、今後、官民連携の下、新しい資本主義に基づく
重点分野の投資促進(人への投資、GX・DX等への投資、スタートアップへの投資、
科学技術・イノベーションへの投資)等により、イノベーションの活性化や生産の効
率化等を通じて、TFP上昇率が2027年度にかけてデフレ状況に入る前の期間の平均
である1.4%程度に到達すると想定している。この想定の下で、TFP上昇率の高まり
や企業の収益環境の改善によって、設備投資が促進され、内生的に計算される資本投
入量の寄与が高まる結果となっている。これは、各種投資促進により、民間の資本形
成の増加が期待されることとも整合的な結果となっている。労働投入量については、
経済成長に伴って労働需要が高まるとともに、多様な働き方を推進すること等により、
女性と高齢者を中心にベースラインケースよりも労働参加が進むと想定している。そ
れでもなお、人口減少の影響を相殺することはできず、労働投入量の寄与は小幅のマ
イナスとなる9。総じて、潜在成長率は、中長期的に2%程度で推移する姿となってい
る。
図2:潜在成長率の内訳
(%)
5
4
TFPの寄与度
資本投入量の寄与度
労働投入量の寄与度
潜在成長率
4.2
0.5
3
1.9
2
1.8
1.6
1.2
0.6
1
1.8
0
1.0
0.1
1.0
0.8
-0.3
-0.4
1991-2000
2001-2010
0.7
0.2
0.3
0.3
0.6
1.0
-0.1
-0.1
-0.1
0.4 0.2
0.9
-0.1
-0.1
0.5
0.8
0.5 0.2
1.4
0.5
-0.2
-0.1
-1
1981-1990
2011-2015
2016-2022 ベースライン 成長実現 ベースライン 成長実現
2023-2027
2028-2032
(年度平均)
9
いわゆる生産年齢人口(15~64歳)の推移は、図1で示しているように、2020年代後半は年率▲0.6%
程度の減少が見込まれている。なお、従来の生産年齢人口に60代後半を加えた(15~69歳の)人口に
ついては、同期間で年率▲0.5%程度の減少となり、生産年齢人口の減少より緩やかである。本試算に
おける成長実現ケースでは、女性や高齢者の労働参加が進む状況を想定しており、特に60代後半の労
働参加率は2022年度の53%程度から2032年度の62%程度まで上昇することを想定するなど、従来の生
産年齢人口に加え、60代後半以降の人口についても労働力供給に寄与する形となっている。
3
ととなる。総じて、潜在成長率は中長期的に0%台半ばに留まると見込まれ、我が国
の近年の動向が継続する姿となっている。
これに対し、成長実現ケースでは、今後、官民連携の下、新しい資本主義に基づく
重点分野の投資促進(人への投資、GX・DX等への投資、スタートアップへの投資、
科学技術・イノベーションへの投資)等により、イノベーションの活性化や生産の効
率化等を通じて、TFP上昇率が2027年度にかけてデフレ状況に入る前の期間の平均
である1.4%程度に到達すると想定している。この想定の下で、TFP上昇率の高まり
や企業の収益環境の改善によって、設備投資が促進され、内生的に計算される資本投
入量の寄与が高まる結果となっている。これは、各種投資促進により、民間の資本形
成の増加が期待されることとも整合的な結果となっている。労働投入量については、
経済成長に伴って労働需要が高まるとともに、多様な働き方を推進すること等により、
女性と高齢者を中心にベースラインケースよりも労働参加が進むと想定している。そ
れでもなお、人口減少の影響を相殺することはできず、労働投入量の寄与は小幅のマ
イナスとなる9。総じて、潜在成長率は、中長期的に2%程度で推移する姿となってい
る。
図2:潜在成長率の内訳
(%)
5
4
TFPの寄与度
資本投入量の寄与度
労働投入量の寄与度
潜在成長率
4.2
0.5
3
1.9
2
1.8
1.6
1.2
0.6
1
1.8
0
1.0
0.1
1.0
0.8
-0.3
-0.4
1991-2000
2001-2010
0.7
0.2
0.3
0.3
0.6
1.0
-0.1
-0.1
-0.1
0.4 0.2
0.9
-0.1
-0.1
0.5
0.8
0.5 0.2
1.4
0.5
-0.2
-0.1
-1
1981-1990
2011-2015
2016-2022 ベースライン 成長実現 ベースライン 成長実現
2023-2027
2028-2032
(年度平均)
9
いわゆる生産年齢人口(15~64歳)の推移は、図1で示しているように、2020年代後半は年率▲0.6%
程度の減少が見込まれている。なお、従来の生産年齢人口に60代後半を加えた(15~69歳の)人口に
ついては、同期間で年率▲0.5%程度の減少となり、生産年齢人口の減少より緩やかである。本試算に
おける成長実現ケースでは、女性や高齢者の労働参加が進む状況を想定しており、特に60代後半の労
働参加率は2022年度の53%程度から2032年度の62%程度まで上昇することを想定するなど、従来の生
産年齢人口に加え、60代後半以降の人口についても労働力供給に寄与する形となっている。
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