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資料1-2 中長期の経済財政に関する試算(2023年7月)(内閣府) (24 ページ)

公開元URL https://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/minutes/2023/0725/agenda.html
出典情報 経済財政諮問会議(令和5年第11回 7/25)《内閣府》
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<BOX5>TFP上昇率について
全要素生産性(Total Factor Productivity:TFP)とは、資本と労働の増加に
よらない付加価値の増加を表し、例えば、技術進歩の反映(商品サービスの開発や
機械設備の高度化)、労働者の能力向上、生産資源配分の効率化などが含まれる。
先行研究では以下のような成長押上げ効果が示されており、政府が推進する、人
への投資、GX・DX等への投資、スタートアップの推進等について同様の効果が
期待される。

先行研究に基づく成長押上げ効果
前提条件






押上げ効果(年率)

参考文献

企業による教育訓練投資(従業者当たりストッ
0.1%pt 程度
森川(2018a,b)
ク)が毎年5%上昇(※1)
(労働生産性上昇率(※2))
パートタイムの労働者比率が毎年 0.5%pt 低下
(※3)

0.2%pt 程度
(労働生産性上昇率)

0.2%pt 程度

森川(2018a,b)










研究開発投資対GDP比率が 0.5%pt 上昇(※4)













スタートアップの行政障壁に関するスコア
0.1%pt 程度
(OECD製品市場規制指標)について、日本 (10 年後に足下と比較して
OECD(2021)
がOECDで最も障壁が低い状態となる場合 一人当たりGDPが 0.6%
(2018 年 0.6 点→0 点)
程度上昇)

(TFP上昇率)

森川(2015)

グリーン公共投資(GDP比1%から逓減し 10
0.1%pt 程度
年後にゼロ)及び再生可能エネルギー補助金(補
(約 15 年後に足下と比較し IMF(2020)
助率 80%)、カーボンプライシング(年率7%程
てGDPが2%程度上昇)
度引上げ)等を実施

企業の新陳代謝(参入・退出、再配分)のTF
P押上げ効果が、2010 年代半ばと比べて2倍と
なる場合(※5)

0.2%pt 程度
(TFP上昇率)

金・深尾・権・
池内(2023)

(備考)ここで示している成長押上げ効果に関しては、政策効果のおおよそのマグニチュードを把握
することを目的としている。以下のような分析の限界や留意点も踏まえ、示されている数値
の解釈や応用に当たっては、相当の幅を持って理解される必要がある。
① 前提条件と政策が必ずしも一致しているわけではない点
② 前提条件から押上げ効果に至る関係は、過去あるいは諸外国の分析等に基づいており、
将来の我が国経済に適用する際には留意が必要な点
③ 政策実施と効果発現の間に存在すると考えられるタイムラグについて、明示的には考慮
していない点
④ 水準効果で示されているものについては、成長率押上げ効果に単純に変換している点

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