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資料-2参考2 認知症 (44 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000162533_00002.html
出典情報 令和6年度の同時報酬改定に向けた意見交換会(第2回 4/19)《厚生労働省》
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は、その後のケア計画の検討等には必要なアセスメント項目ともなるため、事前質問として確認
する形とした。
本評価のための各項目は、評価者が直近の生活状況を観察することにより判断できる項目とし
た。
遠隔記憶については、
「誕生日を記憶しているか」ということにより確認することも検討したが、
日常生活の中で、誕生日を問う場面はほとんどないということであるため、評価項目からは除外
した。
また、遂行能力を測る項目としては、今年度作成した評価表では、服薬管理能力に関する項目
を採用した。前述のように、電化製品の使用状況についても、遂行能力を測る項目としては考え
られるため、次年度以降、在宅療養者にも対象範囲を広げる場合には、当該項目も盛り込んだ評
価表での検証が求められる。
コミュニケーションについては、既存の 2 つの評価表の項目をそれぞれ検証調査では使用した
が、検証の結果、2 つの項目のうち、評価者の間で「回答しやすかった」という回答の割合が相対
的に高かった、会話を中心にコミュニケーション能力を測る項目を採用することとした。ただし、
在宅の現場を中心に、今回採用しなかった会話によらないコミュニケーションも非常に重要であ
る。
各項目の点数、並びに全項目の合計点数の算出の仕方については、認知機能の高い人のほうが
点数が高くでることにより、残存能力を高く評価できるようにすることとした(各項目の選択肢
の数字と得点を逆転させ、選択肢1→5点、選択肢2→4点、選択肢3→3点、選択肢4→2点、
選択肢5→1点)。検証対象者の要介護度別/認知症高齢者の日常生活自立度別の点数を見ると、
軽度の人のほうが点数は高く(認知機能のレベルが高く)なっていた(図表 25、図表 26 参照)。
ただし、多くの項目において、選択肢 4、選択肢 5 への回答が最頻値となっていることを鑑み
ると、今回の検証調査は認知症のレベルとして、比較的重い人が対象になっていたということが
できる。今後は、在宅療養者も含め、認知症のレベルが低い人についても同様に評価することが
できるか等についての検証が必要である。
また、今回は各項目5段階評価としているが、それぞれの項目についての重みづけを十分に検
討できてはいない。この点についても引き続き、検証が必要となる。

5-5

今後の検討課題
既述のとおり、今回開発した評価表については、いずれにしても引き続き検証を行うことが必

要となる。
今年度の検証では、評価表のフィジビリティスタディを実施した。本評価表による認知機能の
評価が、医療機関や介護事業所等で使用している評価表(改訂長谷川式簡易知能評価スケール等)
による評価結果との間での基準関連妥当性については引き続き検証を行う必要がある。

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