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資料2-4 重篤副作用疾患別対応マニュアル 網膜・視路障害(案) (19 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000209243_00004.html
出典情報 重篤副作用総合対策検討会(第14回 9/15)《厚生労働省》
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ブトールに対してキレート作用を持つ亜鉛が欠乏することが一つの要因
とする説があり、低亜鉛血症(0.7mg/L 以下)も危険因子として挙げられ
ている。動物実験では亜鉛分布の希薄な視交叉部に異常が起こりやすいこ
とが指摘されている。
(6)医薬品ごとの特徴
抗不整脈薬であるアミオダロンなどは、エタンブトールのように用量依
存的に副作用が生じると考えられている。ただし、アミオダロン関連視力
障害の病型は、虚血性視神経症に類似したもの、脳圧亢進症に匹敵するも
のなど種々のものが報告されていて、その発症機序は不明で、単一ではな
い可能性も指摘されている。また、メタノール中毒のように少量でも不可
逆性の視神経症を生じるものもある。
(7)副作用発現頻度
報告によりまちまちであるもののエタンブトールでは 1~3%に起こる
とされている。抗菌薬、抗癌剤などによる視神経への副作用は単発、数例
の症例報告をみるが発現頻度は明らかではない。

3-2.副作用判別基準
(1)概念
被疑薬投与後、通常数日から数か月を経て視力、視野障害を生ずる。網
膜神経節細胞からその軸索突起である視神経のどこかに、薬物性の障害が
惹起された場合をいう。外側膝状体より中枢側に病変が生ずる場合もまれ
にあるが、ここでは取り上げない。
(2)主要所見
1)自覚症状 視覚障害を意味する種々の自覚症状がありうる。視力、視
野異常の自覚の他、霧視、色覚変化、暗いなどで気づくこともある。
両眼性が原則だが、左右差がある場合や、発症初期に片眼性のことも
ある。

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