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資料2-4 重篤副作用疾患別対応マニュアル 網膜・視路障害(案) (18 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000209243_00004.html
出典情報 重篤副作用総合対策検討会(第14回 9/15)《厚生労働省》
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2)「視路障害」
2-2.副作用の概要
(1)自覚症状
見えにくい、見えない、見ようとしている場所が見えない、雲がかかっ
て見える、霧の中で見ているようだ、色が鮮明でないなど。
(2)他覚所見
視力低下、視野障害(中心暗点、盲斑中心暗点、時に水平半盲)、色覚
異常(色覚異常は視力が温存されている時期より発症することもある)、
限界フリッカ値の低下(鋭敏)
、コントラスト感度の低下。
(3)検査所見
検眼鏡的に乳頭発赤、腫脹。原因薬物によっては球後視神経症のかたち
をとり乳頭は正常にみえることもある。いずれも萎縮期に入ると乳頭は蒼
白となる。対光反射が減弱することが多い。頭部 MRI、CT 検査では異常が
検出できないことが多い。
(4)病理組織所見
薬物により異なるが、脱髄、神経節細胞の消失、最終的に視神経がびま
ん性萎縮に陥る。エタンブトール視神経症では視神経・視交叉視神経の他、
網膜のアマクリン細胞、双極細胞への影響も考えられている。
(5)発症機序
詳細な発症メカニズムはほとんどの薬物で不明である。視神経の脱髄、
変性、網膜神経節細胞の萎縮、消失が一般的であるが、血管炎、血管周囲
炎による二次的なもの、頭蓋内圧亢進によるくも膜視神経圧迫も一因との
報告をみる。
エタンブトールは視神経内でミエリン蛋白質のリン酸化阻害作用を有
することが悪化要因となる。さらに代謝障害、栄養障害、腎機能障害、糖
尿病、貧血、アルコール中毒、高齢なども悪化要因となる。一方、エタン
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